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東方楽々記  作者: COPPE
第四章 竹林の奥の怪しい建物。つまり永遠亭
124/223

あーあ。気付いちゃった

仕返しタイム


まだまだ逝くよお!



さて三人で人里に出発するのだが……



「飛んでいくのよ!」

「歩いていくのよ!」



正直どっちでもいいことを言い争う二人。

いつもなら歩いていくほうがいい。俺は飛ぶのが苦手だからな。

だが今回は飛んでいく方がいい。なぜならその方が、あの言葉を言いやすいからである。



「この格好で歩いて人里までいけって言うの!?」

「かまわないでしょ別に!少しは運動したら?」

「くっ!だけど飛んでいくなら……ゴニョゴニョ」

「なっ!確かにそれは……」



何今度は二人でコソコソ話してんだ?

人里に辿りつけるかは分からないのに……



「「という訳で!」飛んでいくことに決定したわ!」

「楽冶はどっちに捕まっていく?」



何が「という訳で!」なんだ?何でそこだけハモってんの?話が急すぎるだろ。捕まるってなによ。俺自分で飛んでいくよ?


まあ色々思うことはあるが、もうアレ言っちゃおう。



「うーん……輝夜だな」

「……(グッ)」

「……(クッ……まあ帰りにできるから……)」



何か輝夜がよっしゃーみたいな顔をして、妹紅が輝夜を一睨み……何がしたいんだお前らは。



「だってさ……」

「うん!何楽冶?」

「輝夜迷うだろ?」

「…………」



ガッ という擬音がつきそうな感じで俺の襟を掴むと、そのまま壁へ押し付けられる。いってえ……



「何だいきなり」

「あなた……覚えてるわね?」

「何を?」

「とぼけないで!小さかったときの記憶よ!」

「おいおい。そんなに怒鳴ったら妹紅に……」

「っ!?」



輝夜は急いで口を押さえるがもう遅い。妹紅の方を見ると、あんぐりと口を開けていた。あーあ。妹紅も道連れだな。すまない妹紅。恨むなら俺の性格と輝夜を恨んでくれ。



「妹紅ー?大丈夫かー?」

「……ハッ!ま、まさか楽冶!お。おふ!おふ!おふ!」

「落ち着け」

「そ、そうね。すーはーすーはー……ふう」

「落ち着いたか?」

「うん……それで楽冶。まさか……お風呂覚えてる?」

「お風呂?あんた妹紅ともお風呂入ったの!?」

「うるさいぞお母さん」

「つうっ!!!お母さんって呼ぶな!」



むむむ。二人してうるさいぞ。妹紅が落ち着いたら輝夜が怒鳴るし……

妹紅のお風呂に答えるか、それとも輝夜のお母さん疑惑を晴らしてやるか……よし。輝夜からいこう。



「そうだよな。輝夜はお母さんじゃないもんな」

「そうよ!当たり前じゃない!」

「けど団子屋のおばさんに呼ばれたしな……今度から親子で通すか?」

「ばっ。ばっかじゃないの!?何やろうとしてんのよ!」

「お母さんボケちゃったの?」

「だからお母さんて呼ぶなあああ!」

「お母さん大好きだよ!」

「ああああああ!」



胸倉を掴んで怒っているものの、顔が真っ赤なので全然怖くない。むしろ可愛い。そそる。あれ?俺って別にSじゃないよね?



「忘れなさい!今すぐに!」

「いや。お前が俺を小さくした記憶を忘れれば問題ないだろ?」

「問題大アリよ!何で私の黒歴史を私が知らなくてあなたが知ってる状況になるのよ!」

「面白いからな」

「もういいわ!忘れさせてやるわよ!」

「やめてお母さん!可愛い顔が台無しだから!」

「あー!もういい!帰る!そしてお母さんって呼ぶな!」



輝夜は顔を真っ赤にしたまま、小屋の床が抜けるんじゃないかってくらいドスドスと音をたてて出ていった。

よし。これで永遠亭は全滅だな。


残りはもこたんだけっと。



「てきとーでグータラで女心が一つも理解できてない。とは……中々言ってくれたなもこたん」

「も、もこたん言うな!」

「そっちのつっこみだけ!?」

「楽冶がもこたん言うから悪い!」

「もこたんもこたん」

「うう〜……もこたん言うなあ〜!」



バシッ!バシッ!



「痛い痛い!叩くなもこたん!」

「じゃあもこたん言うのやめてよ!」

「それは無理だ。もこたん気にいった」

「だから言うなー!」



ゴスッ



「ゴハッ……さすがにやりすぎだろ……」

「う。うるさい!楽冶が言うのが悪い!」

「まあまあ。今度も頬をプニプニして起こすから」

「ばかあああ!」



スッ



「ま、まて!スペカはやめろ!それよりほら!他の話があるんだろ?」

「そ、そうよ!お風呂一緒に入ったのも覚えてるの!?」

「心配するな妹紅」

「お、覚えてないの?」

「いや……」












「妹紅の風呂が一番よかったぜ!特に一緒に数を数えるのが可愛かったぞ!」












蓬莱「凱風快晴-フジヤマヴォルケイノ-」


俺の目の前でスペルカードが発動した。



「あつううう!?」

「うるさい!早くでてけ!」

「家の中でスペカ使うなよもこたん!」

「うるさい!うるさい!もこたん言うなー!!!」



必死で小屋から逃げることになった俺であった。


まあ恥ずかしがる顔が可愛かったから、これでもお釣りがくるかもしれないな。




さて。久しぶりに我が家に帰りますかね。


もこたん言うな!

でごり押し。可愛いから許してください。


次回は外伝です。

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