ニートとヒッキーが外出するそうです
らめええええええ!!!
これは繋ぎなのよ!
「さあ。ゲームしましょ」
「うん!」
結局輝夜と楽冶が食べ終わっても、三人は帰ってこなかったので、二人は勝手にごちそうさまをした。
これから先何と言われようと、いなかったのが悪いのである。
そして朝食を食べ終わった後に、この後どうするか。 と輝夜は頭の中で考えたのだが、生憎だが楽冶が喜びそうな内容は、ゲームしかなかった。
「これは……これがジャンプで」
「うん」
「これがダッシュ」
「うわわわわ」
楽冶に合わせて、奥底に眠っていた子ども向けのゲームをする事になったらしく、押入れを漁っていた。
一番最初に見つけたのは、某ピンクボールのスーパーデラックスだった。
懐かしい~ と思いながらも、カセットをスーファ○にセットして開始する。
楽冶がやり方が分からなかったので、輝夜にしては珍しく、丁寧に教えてやっている。
輝夜が微妙に優越感に浸っているように見えるのは、基本的に自分より上手かった人に教えているからだろうか。
「何で!?何で勝てないの!?」
五時間後。
ピンクボールゲームに飽き、テトリスに飽き、ぷよ○よに飽き……本日遊んだすべてのゲームにおいて、最初らへんしか勝てなかった輝夜は、大人げなく格ゲーを選択した。
それが二時間前の話である。
そしてそれから一時間半。つまり今の時間から三十分前。楽冶は輝夜を勝ち越した。
そして一回勝ち越してから、三十分。それから一度も負けてないのである。
「何故か楽しんでると勝っちゃうんだよう……」
「何よそれ!……て。楽しんでるから?」
「うん……」
「そうね。楽冶が楽しんでたら勝てないわ……」
この会話で輝夜は、楽冶の能力を思い出した。
「そういえば、さっきの夢で言ってたわね」
と言いつつ、黒歴史を思い出し、顔が赤くなってしまう。
「そ、それより。今から何をしようかしら……」
「偶には人里にでも行ったらどう?楽冶もいるんだから」
「え?。だって……永琳?いつの間に?」
「少し前からよ。ずっとゲームなんて子どもには悪影響なんだからやめて頂戴」
「うう……でも人里なんて」
「輝夜お姉ちゃん!僕。人里に行ってみたい!」
「ほら。楽冶も言ってるんだから」
「わ、分かったわよ……」
子ども楽冶の純粋な目で見られると、断れない輝夜であった。
「じゃあ行くわよ~」
「うん!」
「くれぐれも知り合いに、楽冶ことを知られないように」
「分かってるわよ」
提案したのは永琳なのだが、他人任せなことを言っていた。
輝夜は楽冶を胸に抱きかかえると、落とさないようにホールドし
「さあ。飛ぶわよ」
「飛ぶの!?」
「あら?楽冶。ここでは飛ぶのが常識よ?」
「そ、そうだったんだ……」
まあ確かに、小さくなってから引きこもりになってしまった楽冶は、誰かが飛ぶというのを見ていないので仕方が無いといえよう。
魔理沙や文を見たら、目が点になるどころか無くなるかもしれない。
「じゃあ。今度こそ行ってくるわね」
「夕ご飯までには帰ってくるのよ?」
「……あなたは作らないで頂戴ね?」
キリキリキリ
「ちょっ!何で弓を構えるの!?」
「早く行かないと、串刺しになるわよ?」
「楽冶!じゃあ飛ぶわね!」
「う!うん!大丈夫だよ!」
そうして、別名ニートなお姫様と引きこもり扱いの楽冶は、人里へと飛んでいった。
「あれ?人里ってどこ?」
「もっと高く飛べば見えるよ!」
「それもそうね」
久しぶりすぎて、人里が分かってないようだが……
失礼。取り乱しました。
繋ぎなので短かったです。すいません。
そろそろ外伝の出番だなあ(ニヤリ
※特に内容決めてないです




