こんなものも幻想入り
やっぱ輝夜といえば、これですよねw
夕食では、永琳とてゐの戦いが始まったり、永琳が思いもよらない発言をしたりと、一騒動あった。
永琳に言われた「輝夜の思ってるような人じゃない」というのを、忘れていなかった私は、騒動の中、冗談を言いながらもこっそり楽冶を観察していた。
「(確かに印象は悪くないわね)」
そうは思うが、まだ分からない。千年程前の時には、印象はよかったが、中身はそうでもなかった人はザラにいた。この男も、その可能性は大いにある。
だから、夕食中も、楽冶とは必要最低限しか話さなかった。
「……ゲームでもしましょ」
部屋に帰った私の一言目。
十年ほど前に、八雲紫から貰った スーパーフ○ミコン というのは面白かった。
それから私は、外のゲームにハマっている。
最近の流行はP○Pと書かれている、小型ゲーム機。それに入っていた、モンスター○ンターとかいうゲームだ。
ピコピコ。ではなく、カチャカチャ。という音をたてて、ゲームをプレイする。
因みに私は、ちゃんと音楽を聴きながらするのが、好きである。
この時の私は、イヤホン等という、優れたものは持っていなかったので、スピーカーから大音量で、BGMや効果音を出しながらゲームをしていた。
「何よ!何なのよコイツ!」
だが最近、かなり行き詰っていた。
でかい敵に攻撃されると、体力の三分の一程持っていかれたり、武器がすぐに弾かれたり……
そのせいで、私は必要以上に騒いでしまった。
後ろの襖がガラッ!と音をたてて開く。
「うるせえ!トイレに集中できんだろうが!」
響いたのは、男の声であった。
「何よあんた!勝手に部屋に入ってきて!」
「お前がうるさいって言ってんだよ!騒音被害なんだよ!公害なんだよ!安心してトイレもできんわバカ!」
何コイツ!勝手に部屋に入ってきたあげく、私をバカ呼ばわりして!
「ななななな!わ、私だって大変なんだから!」
「嘘付け!ゲームしてただけのくせに!」
「何でバレたの!?」
「あんだけ大きい音だしてれば、誰でも分かるわ!「うるさいわよ(ゴツン)」いってえ!」
「あなた達の声が公害よ。もう少し静かにして頂戴」
永琳は、急に現れて、楽冶の頭を殴ると、私に目配せをして戻っていった。
「つつっ……永琳め。もう少し加減しろよ」
「その……大丈夫?」
気が付けば、私は楽冶に声をかけていた。
男は好きではないハズなのだが、何故かこの男の雰囲気は、話しかけやすいというか……よく分からないが、そんな感じなのだ。永琳も言っていた気がするけど。
「怪我人を殴るのは医者としてどうなんだ?」
「永琳は医者じゃないわ。薬師よ」
「そうだっけ?」
「ええ」
会話が止まって、沈黙が訪れ「それで」……なかった。
気まずくならないから、良かったけれども。
「何のゲームしてたんだ?」
「これよ」
そう言って、PS○を楽冶に差し出す。
「おお。これ。俺もやってたぞ」
「え?そうなの?」
「うむ。紫に貰った。何かよく流れ着いてくるらしいぞ?」
「初耳よ……」
あのスキマ妖怪は、何をしているのだろうか……
「で?それの何ができないんだ?」
「コイツよ。強くて強くて……」
「……そりゃお前。G級一人じゃ無理だろ」
因みにG級とは、このゲームで、一番難易度が高いやつだ。
その一つ下が上級。ここまでは何とかなったのに……
「だって一人でやるゲームでしょ?」
「え?これ、持ってるやつと協力できるんだが」
「嘘お!?」
「本当だ」
ショック……まさか、そんな機能があったなんて。
「おい輝夜。orz綺麗すぎるぞ」
いいのよそんな事。気付かなかった私がバカなんだわ。
やっぱり私バカなんだ。そういえば確かに オンライン って書いてたわね。そういう意味だったのね……
「んー。じゃあ俺とやるか?」
「え?今あるの?」
「あるぞ」
そう言って、楽冶は、ポケットから○SPを取り出す。
「何で今あるのよ……」
「俺だからな」
「意味が分からないわ」
「おいおい分かるさ」
まあいいわ。これでクリアできるのなら。
この男。楽冶を使えるだけ使ってやりましょう。
「え?あなた強くない?」
「そりゃ全クリしてるしな」
「誰とやってたのよ」
「八雲一家」
「大丈夫なのかしら……」
すでに幻想入りしてしまったP〇P1000と某ゲーム。
私はス〇ファミ派ですけどね




