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東方楽々記  作者: COPPE
第四章 竹林の奥の怪しい建物。つまり永遠亭
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昔の話を少ししましょう

紅魔郷EXクリアしたよ!


てるよことニートの過去話いきましょう

・・・あれ?違う?





「うう……寝不足だわ」




楽冶をトイレに連れて行ってから、他の住民達に、泣き声が聞こえてないか心配だった輝夜は、あまり寝れなかった。




「輝夜お姉ちゃん大丈夫ー?」

「勿論大丈夫よ」




実際眠たいのだが、楽冶の前では、心配させまいと強がってみる。

だが楽冶が前を向くと、瞼が落ちてくるので、中々危ないと言えよう。


居間に着くと、いつもの場所に座る。

いつものように座ったのだが、いつもはテーブルに置かれている、湯気の立ち上る朝食が無い。

それもそのはず。楽冶はトイレから帰ってきた後にぐっすりと寝て、いつも輝夜が起こされる時間より、早く起きたのである。




「あれ?……姫様が起きてる!?」




楽冶を、輝夜に取られたのを知り、落ち込みつつも朝食を運んできた鈴仙が、驚きの声をあげる。




「……何?起きてたら悪いの?」

「いやいやいや!それより皆を呼んできますね!」




輝夜の機嫌が(寝不足により)あまりよろしくないのが分かった鈴仙は、他の住民を起こしに行った。

多分、できるだけ遅く帰ってくるだろうが。




「楽冶。ダメよ」

「あう」




こっそりと、料理に手を伸ばしていた楽冶を、引き寄せる。

胸の中に、すっぽりと楽冶を入れた。


今日はとてもいい天気で、二人を容赦なく眠りへと誘う。




「んー」




ぽかぽかする春の陽気に誘われ、二人はさっそく二度寝するのであった。













ここ。幻想郷に来てから何年経ったのだろう。

私は不老不死である為、今まで過ごしてきた時は長いし、これから生きていく時も長い。


そんな私には、あまり時間の感覚が無い。何故なら、数えていても仕方が無いからだ。

一定の所に留まっている時間だけを考えると、滞在時間は、今まで生きてきた中でかなり長いだろう。


それでも、この時間も一瞬と感じる程、長く生きるとなると、年なんてどうでもよくなってくる。

てゐも、不老不死ではないが、かなり長く生きる妖怪。似たような事を言っていた。




前までは表にでなかったが、あの異変が終わってから、ここに来る客が増えた……もちろん患者だが。

今までは入院患者というものは存在しなかった。

だが今日。初めて入院する者がいるらしい。

それが男だと聞いて、あまりいい気分ではなかった。


少し前……と言っても千年程前だろうか。幻想郷ではなく、普通の世界にいた時の話である。

自慢ではないが、私に求婚を求めてくる者がいた。

それも、少しではなく、相当な量である。私は結婚したくなかったので、基本は適当に断っていた。

それで、諦める者は諦めるし、諦めない者は食い下がる。


結婚をしない理由は、不老不死である事。そして、求婚者達……男達は、私の性格や人柄等を含めたものではなく、体が目当てだったから。

一度、外が騒がしいので、部屋を出てみたら、屋敷に侵入していた男がいたりもした。

その時、男と目が合ってしまったが、その時の目は忘れない。一言で表すと 汚らわしい 目であった。


そんな私は、別に患者と仲良くするつもりはなかったし、さっさと帰れと思っていた。




「ねえ永琳」

「何ですか?」

「夕食。一緒にとらないと駄目?」

「まだそんな事言うの?男性に慣れるいい機会でしょ?」




先ほど鈴仙から、夕食に呼ばれたが、私がでてくる気がないと判断したのか、永琳がきた。

永琳に部屋から連れ出され、仕方なしに居間へと歩く。




「だって……」

「大丈夫よ。あの人は……フフッ」

「?」




永琳が笑ったので、疑問符を浮かべる。




「あの人は何というか、輝夜が思ってるような人じゃないわよ。安心していいわ」

「永琳がそこまで言うのなら、そうなんだろうけど……」




それでも、嫌であることには変わりない。

話している内に、居間の前へと着く。


心の準備をしようと思ったが、永琳は躊躇なく襖を開けた……もう少し従者として、私を気遣ってくれないだろうか……


中に入ると左から、鈴仙。てゐ。そして男……確か名は楽冶と言ったか。が座っている。

楽冶の左側に永琳が座り、私はその隣に座る。

真横ではなかったので、ホッとするが、何気に近い。

求婚者の時は、基本仕切りがあったので、今までで一番近いかもしれない距離である。




「ん?お前が輝夜か?」

「ええ」




いきなり呼び捨てのタメ口だったが、怒る気はせず、短い言葉を返しておく。あまり関わりたくないから。




「待たせたわね。それじゃ食べましょうか」




そして、私にとって気まずい夕食は始まった。


輝夜!輝夜!輝夜!輝夜!輝夜!輝夜!輝夜!輝夜!輝夜!輝夜!輝夜!輝夜!輝夜!輝夜!輝夜!輝夜!輝夜!輝夜!輝夜!輝夜!

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