昔の私と今の私
色々あって遅れました…
雑になってしまって申し訳ない…
鈴仙√終わってしまった…
「あれ?楽冶の味?」
全員で食事を食べている途中。てゐが呟いた。
「あ。やっぱりそう思う?私も何となくそう思ってたのよ」
「私もそう思うわね」
それに輝夜と、いつの間にか復活していた、永琳も同意する。
「鈴仙。どういうこと?」
「そ、それは……そのう……」
「それは僕が作ったんだよ!」
「「「え?」」」
楽冶の一言で、鈴仙以外の三人が、顔を見合わせる。
「鈴仙お姉ちゃんに教わりながら作ったんだけど……おいしくなかった?」
「そ、そんな事ないわよ!美味しいわ!」
「そうよ?美味しかったから、誰が作ったのか知りたかっただけなの」
「ウサウサ」
少し涙目になりながら、聞いてきた楽冶に、三人とも素直に答えた。てゐは頷いただけだが。
だが。それを聞いた楽冶が、笑顔になったので、結果オーライというやつである。
それよりも、質問の矛先が向いたのは、鈴仙であった。
「鈴仙」
「はいいいい!」
「楽冶がどうして料理を作れるの?」
「あ。それはですね……」
鈴仙は先ほど、一緒に料理を作っていたときの事を話した。
楽冶の物覚えが早いことや、少し教えると、大体の作り方を思い出したらしい事等。
「ふむ……前の記憶が完全に消えてないってことかしら」
「けど。それだと私達の名前は、最初から分かってたんじゃないの?」
「そうウサね。楽冶とはそれなりの交流をしてきてるから、記憶に全く残ってないって事は、無いと思うんだけど……」
「うーん。私達のことは、聞いても思い出しませんでしたが、料理はすぐ思い出したのが気になりますね……」
行儀が悪いが、料理が美味しいので、食べながら話す四人。
楽冶はお腹が一杯になったからなのか、こっくりこっくりと、舟を漕いでいた。
さり気なく、隣にいた鈴仙が、楽冶を抱き寄せる。
残り三人からの目線が刺さるが、既に楽冶を胸元に置いている鈴仙には、あまり効果はなく、まだ考えていた。
「まさか……あれじゃないですよね」
「あれ?」
鈴仙は、思いついてしまった。一つの可能性を。
「私達より、家事の方が覚えているということは……元の楽冶さんも、私達のことより。家事の方を覚えているってことじゃ……」
「ハハハッ。何言ってるのさ鈴仙。いくらなんでも、遊んでた私達の事より、家事を覚えているなんてあるハズが……
「「「(ありそー!)」」」
全員同意見だった。
この時程、永遠亭のメンバーがシンクロしたことは無かったとか。
いつの日か忘れたが、夕食前に見た夢にでてきた、廊下。同じ場所に鈴仙は座っていた。
胸には、さっきから寝息をたてている楽冶がいる。
その頬をプニプニしながら、鈴仙は聞いた。
「私はそんなに寂しそうでしたか?」
詳しい内容は、現実の記憶でも、夢の記憶でも覚えてないが、言葉だけは何故か覚えていた。
聞かれた楽冶は、少し身じろぎしただけであったが、ちゃんと聞いていたように見えたのは、気のせいだろうか。
「私は自分でも寂しかったのか分かりません。だけど……」
スッと頭の上に手を乗せて、優しくなでた。
「今はそうは思いません。だって……少ないですが、私の周りには、私の好きな人がいっぱいいますから」
「もちろん楽冶さんも大好きですよ」
少し、いや、とても顔を赤くしながら、最後の言葉は呟いた。
そろそろお風呂に入ろうと、楽冶を抱っこしたまま歩きだす。
その後ろ姿は、とても幸せそうだったと、目撃したイナバが言っていたとか。
とまぁ。この小説があんな感じで終わるハズもなく。
「ちょっと楽冶さん!いい加減離れてください!」
鈴仙の胸の中で、楽冶はぐっすり眠ったまま。お風呂に入ろうとしても、全く起きずに、抱きついたままだった。
「もう!起きなさ!きゃあ!?」
あろうことか、楽冶は鈴仙の胸の谷間で、頬擦りを始めた。
「あわわわ!ちょっ!あうあうあう~……」
突然の行動に何もできず、今までに一番真っ赤な顔をして、脱衣場に倒れた。
さあて。次はてるよ→輝夜だ。
家具やでは断じてない!




