表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東方楽々記  作者: COPPE
第四章 竹林の奥の怪しい建物。つまり永遠亭
102/223

童心小楽冶の家事スキル

タイピングが進まぬぞ!


困った時の家事スキル



楽冶の額に乗せているタオルを、何回変えたのか。

鈴仙自身が分からなくなってきたところで、楽冶は声をあげた。




「……う」




その声にビクッと反応した鈴仙は、また寝そうになっていた目を見開いて、楽冶に近づいた。




「楽冶さん」




声を掛けると、今度は楽冶がピクッと動く。

布団からでてきた手を握り、鈴仙は小さく呼びかけ続けた。




「うう……」

「楽冶さん!楽冶さん!」




十回か二十回か。五十回かもしれない。それ程の回数呼びかけたときに、楽冶は目を覚ました。




「楽冶さん!起きましたか!よかった……」

「……鈴仙……お姉ちゃん?」

「そうです。鈴仙お姉ちゃんですよ~」




いつもやられているからか、寝ぼけ眼の楽冶が可愛かったのか、鈴仙は、楽冶の頭をなでた。

楽冶はくすぐったそうにした後




「鈴仙お姉ちゃん。ここどこ?」

「ここはね。私の部屋の隣よ?どうしたの?」

「うん。さっきまでは永琳お姉さんの部屋にいた気がして……」




そう言うと楽冶は考え出した。

だが悲しい事に、その問題の答えは、悲しい結末しか待っていない。


それを知っている鈴仙は、全力でその考えをやめさせ、嘘の答えを教える。




「楽冶はね。師匠の部屋にいたけれど、疲れて寝ちゃったの。座ったまま寝てたらきついだろうから、私がここまで運んできたの」

「そうなの?」

「うん。まだきつかったら寝てもいいよ?」

「ありがとう鈴仙お姉ちゃん!でももう大丈夫だよ!」




楽冶は布団から出ると、立ち上がり




「それより鈴仙お姉ちゃんと何かしたいな!」

「え!?そ、そう?」

「うん!」




満面の笑顔で、鈴仙に笑いかける楽冶。

可愛すぎて、赤くなりながら、鈴仙は悶える。




「(うう……可愛い)」

「……ダメ?」

「ううん!ダメじゃないよ!じゃあ一緒に何かやろっか!」




鈴仙は考えた。

だが、特にやることが思いつかない。

今日は薬販売の日ではないし、食材を買いに行く予定も無い。


ならば他に何があるのか。




「(うーん……この後家事もしなくちゃいけないし……ん?家事?)」




大きい頃の楽冶は、家事スキルがよかったことを思い出す。

そして、楽冶と一緒に何をするか決まった。




「じゃあ……一緒に料理しよっか」

「料理?」

「うん。楽冶とてゐが取ってきた筍を料理しよう?自分で作って食べると美味しいし、料理を作るのは楽しいよ?」

「じゃあ作ってみる!」




小さい楽冶に、どれほどの家事スキルがあるのか。

鈴仙はそれを考えながら、楽冶と一緒に台所へと向かった。













「ここはこうやるのよ?」

「こう?」

「そうそう。楽冶はセンスあるわねえ……(なでなで)」

「えへへ。体が何故か動くだけなんだけどね」



大きかった時に、家事全般を得意としていた為か、楽冶の成長ぶりは凄かった。


最初こそ、卵を割った際に、両手でやっても殻が入ってしまったが、すでに片手一個ずつ割れるようになっていた。


つまり、最初は分からないが、鈴仙が教えて少し分かれば、大人の際の家事スキルを殆ど取り戻してしまうのである。


そして……鈴仙が教えれる事は、あまり無かった。




「(あれ?いつの間にか一緒に三品ぐらい作ってる……もしかして、私ってもう出番なし?)」




鈴仙は落ち込んだ。それはもう、もの凄く。

ズーン…… という効果音が聞こえてきそうである。




「鈴仙お姉ちゃん!」

「……ん?なあに?」

「お皿取って!お皿!」

「あ。うん。ちょっと待ってね」




台の上に乗れば、料理は何とかなるものの、食器棚は上に長いので、楽冶には届かなかった。

ただ、それだけの理由で、鈴仙を呼んだのだが、鈴仙は頼りにされたのが嬉しかったようで。




「これとこれとこれでいいかな?」

「うん。ありがとう!」




すぐに食器を持ってきた。


ここで気付いたのは、今の楽冶にはできないことを、やってあげればいいのだ。ということである。




「楽冶。危ないから鍋は持っててあげる」




皿に移すときに、重い鍋を持ってあげたり。




「じゃあ。一回降りて。うん。じゃあこれを持っていってね」

「うん!」




皿を持たせて台を降りると危ないので、降ろしてから皿を持たせたり。


鈴仙全部やってしまわないのは、子どもの心を多少は分かっているからだろうか。




「じゃあ。皆を呼びに行こう?」

「うん!一緒に行こう!鈴仙お姉ちゃん!」




可愛かったので、抱っこしながら、鈴仙と楽冶は皆を呼びに向かった。


最近紅魔郷やってないです。


フランちゃんクリアまだあ?ww

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ