○●5
次の日に教室へ行ったらあいつはいなかった。
曇り空を俺は描いた。
それから何日もあいつは来なかった。
校内でも見かけなかった。
あいつは元から存在しなかったんじゃないかと思うぐらいだ。
あんな不思議な人間いるのがおかしかったんだ。
あいつは元からいない!
そう思い込む事でしか
この心の動揺を隠せなかった。
*******
その日は
すごく晴れていた。
雲の白と空の青が絶妙に合っていて俺はすぐに教室に向かった。
ドアを開ける前に手が一瞬震えた。
空気で分かる・・・
ガラッ
あいつが前のように座っている。
俺は奴を見ないように一番離れた所に座ってキャンパスを広げた。
青の絵の具を走らせながら、前にあいつに言われた言葉を思い出しながら
「あんたはその空の青さえも飲み込んでしまう、夜のように黒い人だ」
そう自然と口が動いた。
自分でも驚いた。
……反応がない……
青が俺だと言うなら、奴は絶対に黒だ。
「僕は染めることは出来るけど、染まることは出来ない。君のように広がることも出来ない」
ポツッと言い放った。
そいつには珍しいほどの低いトーンで。
俺は思わず後ろを振り返って・・・・
息を呑んだ。
そいつのキャンパスは
黒じゃない
夜じゃない
青い…青い…空が描かれていたからだ。
「君のように広がる絵を僕は描けないから。」
寂しそうに顔をそむける。
「君は君らしく描けばいい。この空のように青くて広いんだから」
その後に俺はなんかのコンクールで、でっかい賞をとった。
もちろん・・・空の絵で。
そんな賞なんて興味なんてなかったが、残ったのはあいつへの感謝。
君に激しく憧れた。
何でも
自分色に染めてしまう。
例えるのなら君は
「黒」だ。
end
短いお話を書きたくて書きましたが・・・
長いですかね?(○´∀`)汗
あまり短く書けない私です。
長編ばかり書く私です。
この作品は、
元が詩で、そこから肉付けして小説にしたというものですね。
私が書く短編は大体そういうものがほとんどです。
恋愛小説中心とか言っておきながらいきなりがコレです笑
次の続編?的な「紫」は恋愛模様ありますのでどーぞお楽しみを(○´∀`)
書く宣言しておきます!!
お話読んで下さり、本当にありがとうございました。




