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  作者: チキ
2/5

○●2


次の課題のためにも入学してから見つけた


1番静かな場所で、


1番南側で、


1番空がきれいに見える


教室へ向かった。





いつもは、そんな外れの所に人なんていないのに

その日はすでに先客がいた。



真っ黒なTシャツに・・・絵の具だろうか?

色が飛び散っていて、髪もぼさっとしていていかにも‘美大生’という感じの男がキャンパスに向かっていた。



俺はとりあえず、そいつと一番離れた所で背を向けて座った。

そいつは俺が入ってきた事も知らないようで、ただひたすらキャンパスに向かっている。




キャンパスを広げて俺は、空を見つめた。




今日も

でっかく広がっている。



俺の事なんか



知らずに広がっている。

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