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いじわるな兄さん

お待たせいたしました。

「だから、帰ってきたんだ」


「うん、この歳で帰ってくるのは惜しいとは世間一般的には思うんだけどね。」


「そんなことないよ。

兄さんが帰ってきてくれて、嬉しい。」


私は兄さんに悲しいことがあったとはいえ、帰ってきたのが嬉しいと思ったのでそう返す。


「そうかい?」


雄一郎兄さんは驚いた顔をする。


「はは、香奈ちゃんは優しいね。

なんだか香奈ちゃんを見てると、思い出すなあ。」


「何を??」


「言っちゃあ悪いんだけど、香奈ちゃん容姿とが凛ちゃん…ああ、元カノにすごく似てて。」


「…へぇ」


「…こういうことを言うのは失礼だよね、ごめんね」


「その元カノさんの写真、あるの?」


「どうしたの香奈ちゃん。」


雄一郎兄さんはとても驚いた顔をしていた。


「何となく、見たくなって

ダメ…かな…?」


「ダ、ダメでは無いけど…あるかな。」


私の闘争心に雨にも負けないような火がついた。


「ええっと…そ、そうだな…俺の携帯には無いから…サークルの昔のグループとかに…あるかな…」


そうブツブツ言いながら手がもたつきながらも雄一郎兄さんは自分の携帯を触る。

私はそんな雄一郎兄さんの携帯をじっと見つめる。


(どんな女の子なんだろう、な)


「あ!あったよ、香奈ちゃん」


はい、と言って雄一郎兄さんは携帯を渡してきた。


「……綺麗な人だね」


確かにそこには、私と似た風貌の美人な女の子が居た。


だが、性格はどうだろう、ね。


「タバコ吸ってもいい?」


雄一郎が何を思ったのか知らないが

携帯を見ている私の横から移動して、古書店の裏の縁側に出ていこうとする。


「雄一郎兄さん、これ、携帯。返すね。

見せてくれてありがとう。

私も着いてっていい?」


雄一郎兄さんに携帯をそう言いながら返して、私も着いていっていいか聞いた。


「香奈ちゃん、君子供でしょ。」


そう兄さんは携帯を受けとりながら私に言った。

私は少し呆れつつも


「兄さん、私もう、21歳だよ。」


と返した。


雄一郎兄さんは意外なことに

少し言い返した。


「は、肺に悪いし。」


「じゃあ兄さんも吸わないでよ。」


「うう…」


兄さんはバツが悪そうな顔をし、あっさりと負けを認めた。


「縁側、行こうか」

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