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日常の1コマ *1

更新しなきゃ更新しなきゃと思いつつ、一週間たってしまった作者は悪い子ですね。


毎週火曜日は何があっても更新いたしますので、読んでくださるかたは火曜日にまとめて読むことをお勧めいたします。

今日はもう少し更新予定。

 目を開けるとベッドの上に横になっていた。

 天井は星空を模し、壁は藍色で統一されている。

 月を模した照明がついているためか部屋は暗くなく、まぶしくもない。


 起き上がり周囲を見渡すと、床に敷かれた黒い毛皮のカーペットの上にガラスのテーブルや周辺に散らばる10くらいのクッション。右側にある扉と正面にある扉。一つは執務室につながっていて、一つは廊下につながっているはず。


 うん。いつも通り。僕の部屋だ。


 ここは『World of Creation(通称:WoC)』というVRMMOゲームの中にある僕の自室だ。

 どうして執務室があるのか。それはここが、プレイヤーギルドで僕がこのギルドのギルドマスターだからだったりする。



 ギルドを運営する上でいろんな仕事があり、ゲームなので簡略化されてるものも多いけど「現実のように」を謳ったこのゲームはほとんどの仕事をちゃんとやらなくちゃならない。

 さっそく今日の仕事を見なくてはと思い執務室へ向かおうとすると、廊下に続く方のドアがノックされた。


「オンラインだよ。入ってきて」


 扉が開き、入ってきたのは砂糖くんだった。


「ファータがログインしててよかった。大変なんだ」


 砂糖くんはこのギルドのメンバーで幹部と呼ばれるプレイヤーだ。

 彼はこのゲームを始める前からのゲーム友達でこのギルドの創立メンバーなんだよね。職業は大盾を武器とする衛士で鎧に赤いマントという正統派のMMOプレイヤーのような恰好をしている。

 ちなみに名前の由来は普通の苗字になってみたかったが、予測変換に邪魔された結果らしい。


 ちなみにファータが僕のハンドルネーム。イタリア語で妖精って意味なんだよ。


「どうしたの。砂糖くん」

「ヴァロンさんに奇襲されたって訴えるギルドが大勢押しかけてるらしい。今はたまたま通りかかったナツ兄さんが抑えてるけどいつまでもつか……」

「どこの支部?」

「始まりの町」

「すぐ行くよ。今本部にいる幹部は?」

「俺とチャージだな」

「チャージくん連れて5分後にエントランス集合」

「了解!」


 ヴァロンさんとナツさん……SummerFiestaさんもギルドの幹部だ。


 ヴァロンさんは戦闘狂なところがあってよく暴れている人で、ナツさんは気のいいお兄さんで僕もよく個別で相談したりしてる。

 チャージくん、チャージドリンクくんはしっかりしている子は幹部のなかで最年少だけどしっかりしてる。ちょっと性格に難があるけど。チャージくんも創立メンバー……というか僕がわざわざギルドを作ることになった元凶なんだよね。


 ちなみに支部だの本部だのというのは、このギルドの構成人数が多すぎるため作ったもの。

 本部であるここはギルドマスター、サブギルドマスター、幹部が8人。それと上位のメンバーが出入りする。50人くらいになるかな。


 本部は「終焉の森」という場所にある。ここは、始まりの【世界】のラスボスがいた場所なんだけど、まぁ色々あって使わせてもらってる。

 支部も主要【世界】に置いていて、「始まりの町」にある支部はなじみ深い場所なのだ。


 思い出の地って言ってもいいかもね。



 それにしても同じ【世界】で助かったな。もし、別の【世界】の支部だったら駆けつけるのが遅くなっちゃうし……。


 クローゼットの中から黒いパーカーを取り出して羽織る。これは僕の仕事着みたいなもので、クエストや冒険に行くときも大体これを羽織ってる。

 執務室に向かい、机に置いてあったギルド印をアイテム化してインベントリにしまった。


 このギルド印はギルドマスターとサブギルドマスターのみが触ることができ、これを使用することでギルドの仕事をこなすことができる万能アイテムだ。それとインベントリに転移石(同じワールド内なら移動できる石)があることを確認して部屋を出た。


 階段を下りてエントランスにつくと、すでに2人はそろっていた。


「なに。またあの人たちやらかしたわけ?」


 整った顔を歪めながら吐き捨てる銀髪赤目の美少年がチャージくん。


「まぁまぁそういわずにな?」


 心底嫌そうな顔をしているチャージくんを砂糖くんがなだめている。


 この2人って目の色以外対照的すぎるんだよなぁ。よくケンカしてるし。


「チャージくん来てくれてありがとう。じゃあ行こうか」

「ファータのお願いなら仕方ねぇだろ」


 3人がインベントリから転移石を取り出すと握りしめる。


「転移」


 3人の声が重なり、周囲が青い光に包まれる。


 光が消えるころには城のエントランスから3人の姿は消え、のどかな町へと移動していた。



 ギルド印をインベントリから取り出し、チェーンをつけて首からかける。

 このチェーンは僕の戦闘スタイルで邪魔にならないようにってギルドのお姉さんポジションの人からもらったものなんだよね。


 ギルドの前はもう少しで飽和する(プレイヤー人数が溢れること)んじゃないかというレベルまで人で溢れかえっていて、怒鳴り声がすごい。


 NPCが多いとはいえ近隣住民に迷惑でしょ……。


「ギルドマスターを出せって言ってるんだよ!!」


 騒ぎの中心。ギルドの受付カウンターには屈強そうな男や、きらびやかな美少女たちがいる。

カウンターを任されていたらしいギルドメンバーは泡を吹いて気絶しており、困ったように笑うナツさんが抑えている状態だった。


「どいつもこいつも群れやがってクソが……」


 隣でチャージくんがぼやく。

 うん。たしかにこれはないと思う。


 ギルドの正面にある広場あふれかえっているプレイヤーはみんな似たようなギルドマークを掲げていた。


こんばんは。M@iマイです。


感想や評価が欲しいので、くれるととてもうれしいです。よろしくお願いします。


Twitterもやっているのでそちらでも絡んでくれると大変喜びます。(https://twitter.com/maimai_syosetu)

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