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Prologue

始めまして。

M@iマイと申します。

感想や評価が欲しいので、くれるととてもうれしいです。よろしくお願いします。

Twitterもやっているのでそちらでも絡んでくれると大変喜びます(https://twitter.com/maimai_syosetu)

 VRMMO(バーチャルリアリティ・マッシヴェリィマルチプレイヤーオンライン)ゲーム。


 意味は仮想現実を用いた多人数参加型オンラインゲーム。これは人々に第二の人生を与えた。


 理想の自分になれる。ゆったりとした生活ができる。男の子なら一度は憧れる勇者になれる。女の子なら一度は憧れるお姫様になれる。



 そんなVR技術が実装されたのは2100年。そして2105年VRMMOはさらに進化を遂げる。


 ゲームというのは今まで数多のゲーム会社が一作ずつゲームを発表していた。一つのゲームで複数のゲームができる仕様のゲームは存在せず、アクションがやりたいならそのゲームを、ほのぼのしたゲームをやりたいのであるならあのゲームをとニーズに応じて購入するゲームを変えてきたのである。


 しかし、それはとある問題を社会にたたきつけた。「ユーザーばなれ」問題だ。


 ゲームはいつか飽きがくる。とくにMMOゲームというジャンルにおいて飽きは致命傷であり、ユーザーを取り合うべく月単位で新しいゲームが発売され、それまであったゲームは廃れていく。


 ゲームを作成するのに金がかかる。しかしその元が取れないとあっては会社にとって赤字でしかない。数多のゲーム会社が潰れ、問題が深刻化したところでゲーム会社は結託をした。



 これが後の「ゲーム革命」である。



 まずはリズムゲームが統合した。有名どころのゲームがすべて一つのゲームに集約され、選択式でストーリーやゲームを行っていく。


 課金アイテムなんかはどこのゲームキャラクターのものを買うかによって会社に振り分けられる。男性ユニットの課金アイテムが欲しいなら男性ユニットを作った会社に支払いを行うといった風である。

 

 これが成功したことによってRPGが恋愛シミュレーションが、と次々統合していき2105年。ついにすべてのゲームが統合したVRゲームが登場した。


 ゲーム内に無数に存在する【世界】によってプレイできるゲームが違う。農業が発展した【世界】では農業のゲームが集約されている。音楽が発展した【世界】ではリズムゲームが集約されている。魔法RPGの【世界】、銃を用いたFPSの【世界】。学園をモチーフにした恋愛シミュレーションの【世界】。


 どの【世界】で課金アイテムを手に入れるかに応じて会社に利益が生じるシステムはゲーム会社を助け、たくさんのゲームを買わなければならないというユーザーの懐も救った。このゲーム一本さえあればどんなゲームもやりたい放題なのだ。



 このゲームは瞬く間に流行し、世界中に流通することとなる。そこで登場したのが自動翻訳システム。ゲームに搭載されたAIによって言語が自動翻訳される。


 例えば日本人とフランス人がゲーム内で会話したとしよう。すると日本人側ではフランス人の話す言葉や使う文字はすべて日本語になり、フランス人側では日本人の話す言葉や文字はすべてフランス語になるといった次第である。


 次に登場したのはギルドシステムである。何人かが集まって用意されたAIの経営するギルドに入り追加報酬や特別クエスト、納品システムなどをこなしていくのはMMOによくあるシステムだ。


 プレイヤーが考えて行動できる自由度の高いMMOではこれが個人運営になり、ギルド間で争ったりもする。ゲームをやりつくしている所謂ゲーマーたちはギルドから独立し、自分たちのギルドを作り、ギルドの知名度・貢献度を上げ、ギルド連盟のトップに立つこととなっていった。



 古今東西、人間とは欲に忠実な生き物だ。「幸せ」では「幸せ」だと気づかないとはよく言ったもので、権力を手に入れた人間は手元にある権力では満足しない。さらに上を求める。こうして連盟のトップに躍り出たゲーマーたちは国を喰らった。自国のトップに立った者たちも多かったが、【世界】に新しい国を築いたプレイヤーも意外に多く、今ではどこがAIの運営する国でどこがプレイヤーの運営する国なのか分かったものではない。


 すごいプレイヤーは称賛され、有名人になりテレビにも出演する。まぁYouTuber、ゲーム実況者、バーチャルシンガーのようなものだろう。

 上位ランカーは一種のアイドル的存在にまで成り上がり、有名な国の元首は現実世界でも政治家のような扱いを受ける。このゲームによって仮想現実と現実世界がリンクしてしまったのも大きな変革といえるだろう。



 このようにして統合版VRゲーム『World of Creation』は誰もが楽しめ、自由に暮らせる【第二の世界】として世の中に溶け込んでいったのである――


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