き
朝おきて水道のみずに触れ
つかのま気も触れ
公園の木を美しく感覚する
その行為に皺が寄り
皺には鳥が青く
湧く
脳に惑星の破片
やがて
瞬目にて瞼が切れて落ちたら
こころ軽く
はらり
世界中の
つばさ
散るらむ
細胞がひかる真朝に水道のみずに
触れ
気も触れ
つかのま木を見る
触れた木
視線のゆびさき
ふるえる木の向こうに
粘膜の曠野
あるいているのは
見覚えのある
おんな
陰唇から放たれる
ひかり
そのひかりにて
世界中の
つばさ
散るらむ
つばさ
散るらむ
つばさ
了。