つきかんなぎ

ガール・ミーツ・ガールから始まる一夏の物語。
（GL要素はありますが片思いです）

馬渡ひより（まわたり・ひより）は、とあるカフェでアルバイトをする大学生。高校生の弟、ひなたと二人で暮らしている。一足早い夏休みをとると言って一週間の旅行に出かけていたカフェのマスターから急な連絡が入ったのは、出立から三日後の夜だった。旅行を切り上げて早めに帰ってきたので、明日から来れるなら来て欲しいというマスターに、少し戸惑いながらも応じたひより。しかし翌日の朝、店の扉は施錠されていた。普段はきっちりとしていてルーズなところのないマスター。旅行の計画を急に変更したこと、呼ばれたはずなのに店か開いていないこと。普段ならあり得ないことの連続を不審に思ったひよりは、店の二階にあるマスターの自宅へと足を向けるのだが――。