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凄い勇者だった俺が美少女勇者をプロデュースした件  作者: 穂麦
第5章 凄い勇者は美幼女勇者(9歳)をプロデュースする
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俺はトレーニング内容を伝えた 『お前もか!』

~世界樹のある森~


俺とガリウス、シルヴィアは生徒の前に立っている。

生徒というのはイリア、コーネリア、ラゼル、セレグだ。


弟子と呼ぶか迷う所だが、とりあえずは生徒と呼んでいる。


何故生徒の前に立っているのかというと、シルヴィアが自己紹介しているからだ。

しかし彼女は気付いていないようだが、誰も話を聞いていない。

俺は学級崩壊の兆しを発見した気持ちになった。



~学級崩壊の兆し~


─イリアとコーネリア─

イリアとコーネリはシルヴィアの胸を羨ましそうにジ~っと見ている。


ガン見できるのは同性の特権だな。

2人の胸に関しては将来に期待とだけ言っておこう。

冷たい視線を送られるので口には出せないが。


※ガン見は、じっくり見る、じぃーっと見る、ジロジロ見るという意味らしいぞ。


─ラゼルとセレグ─

ラゼルとセレグは少し頬を赤くしていた。


2人の視線は顔に向けられている。

しかし少し下に視線を移動させている瞬間がある。


彼らとは、これまで以上に仲良く出来そうだ。


─ガリウス─

俺の隣にいるガリウスについては『ガリウス、お前もか!』とだけ言っておく。



と、俺が学級崩壊の兆しを観察していると、挨拶が終わりにさしかかっていた。


「……と、いうわけで魔法を専門に教えさせて貰うわ。よろしくね」


何が『と、いうわけで』かは、話を全く聞いていなかったから分からない。

しかし話が終わったことだけは理解できる。


彼女の話が終わった所でパチパチと拍手を4人の生徒は送っている。

ふむ、俺も彼らに合わせて拍手を送っておこう…話は全く聞いていなかったが。



「じゃあ、次はガリウスだな」

「いまさらだろ」

「気にするな」

「初体面以降の挨拶というのは恥ずかしい物だぞ……」

「そうだな」

「ウム」


俺はガリウスに挨拶をさせていないことを思い出し振ってみた。

だが、案の定というか今更挨拶をするのは恥ずかしいらしい。


なぜガリウスに、これまで挨拶をさせなかったのか?

彼はトレーニングを頼む前、すでに全員と顔を合わせていた。

だから、挨拶したのだと俺が勘違いしていたのが原因だ。


とりあえず全員にトレーニング内容を伝える。


「トレーニングについてだが……」

「「「「………………」」」」


4人の生徒が俺の方を見ている。

なんか恥ずかしい物だな。


「ガリウスが武術担当、シルヴィアは魔法担当、俺は色々だ」

「色々ですか?」


イリアが疑問を口にした。

なんか凄く久しぶりにイリアの声を聞いた気がする。

和むな………この時、俺の顔は幸せに満ち溢れていたと思う。


「「「「「「うわっ」」」」」」


全員が引きつった顔で、悲鳴に近い声を発した。


「お兄ちゃん……」

「うん?」

「その顔は、やめた方が良いよ……」

「整形はちょっとな……」

「整形ってなに?」

「こっちの話だ」


そう言えば、この世界には整形手術なんてなかったな。

魔法で顔をイジったりとか出来るかもしれないが俺は知らん。


「その顔はちょっと……」

「ああ、キツイな」


シルヴィアとガリウスが酷いことを言っている。

俺の顔ってそんなに酷かったのか?


「………(目を瞑っている)」

「………(目を背けている)」


獣人族の兄弟は言葉ではなく行動で示した。


「……そんなに酷いのか?」

「すみません」


イリアに謝られた。

罵られるよりも心がえぐられた気がするのだが。


「イリアちゃん。どうせ3歩あるけば忘れるから気にしないでいいわよ」

「俺は鶏か!!」


シルヴィアめ。怒鳴ったせいで何を悲しんでいたのか忘れてしまったぞ。


「トレーニングだが……」

「いいのか!」

「いいとは何がだ?」

「さっきの話だが……」


ガリウスが俺に何か言いたそうだ。


「さっきの話というのはなんだ?」

「お前の……」


ガリウスが話そうとすると彼の肩をシルヴィアが叩いた。


「待ってガリウス」


シルヴィアがガリウスの肩を叩いたあと、耳元で何かを伝えた。


「……すまん。ワシの勘違いだった」

「?そうか」


ガリウスも歳だ、記憶の間違いも多いのだろう。


「お兄ちゃんって本物の……」

「クレス……」


コーネリアが凄く残念そうな声でつぶやいた。

イリアに関しては凄く悲しそうだ。


俺は何かしたのだろうか?


「………(目を瞑っている)」

「………(目を背けている)」


獣人族の兄弟は言葉ではなく行動で示した。

いや、さっきとは違い憐憫れんびんの念を強く感じるが……気のせいか?



俺は周囲の反応に疑念を抱きつつも、俺はトレーニング内容を伝えた。


………

……


トレーニングについて俺が伝えた後、他のメンバーが集まっていた。


「……あの頭で…考え…」

「うん…問題は……」

「……いや、念のため……」


会話が断片的にだが聞こえた。

トレーニングについて話し合っているようだ。


なぜ俺を除けものにしたのだろう。

少し涙ぐんでしまった。

ここまでの設定をまとめました。

『俺は5章までの設定などをまとめた』

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