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凄い勇者だった俺が美少女勇者をプロデュースした件  作者: 穂麦
第4章-C 凄い勇者は勇者ギルド?を作りたい
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俺はエルフにお願いした 『お前が欲しい』

エルフは長命なため、クレスは前世で仲間だったシルヴィアと再会できた。

俺とシルヴィアは、『酒場 パミラ』にて話し合っている。

シルヴィアが入って来た時は騒然としていた雰囲気も収まった。

まあ、コチラをチラチラと見る視線は感じるが。


「なんで、そんなに愛くるしい生物になっているのよ」

「生まれ変わったからな」

「えっ………変な魔術でもやって子どもの体を乗っ取ったの?」

「そんなことするか!」


シルヴィアの中で俺はどんな存在として扱われているのだろうか?


「はぁ~ まあアナタなら生まれ変わっても不思議じゃないけど……」

「それは、どういう意味だ」

「デタラメな生物ってこと」

「否定はしない」


俺は自分のチートを思い出して何も反論できなかった。

だがコイツに1つ言っておかねばならないことがある。


「一応言っとくが……」

「なに?」

「男に愛くるしいとか言うな!」

「………鏡見ている?」

「顔を洗う時には毎朝見ているぞ」

「何も思わないの?」

「何もとは?」

「………いえ、いいわ。スバルは昔からそうだったわね」

「何がだ?」


なんか凄く失礼なことを言われた気がするぞ。

まあいい。ここで議論しても話は進まない。


「本題に入っていいか?」

「ええ、どうぞ」

「ケット・シーの長老に会いたいが可能か?」

「私が間に入れば可能だと思うけど……何をするの?」

「コイツを見せて、手を貸してもらえないかと思ってな」


俺はカウンターの上に猫の文様が刻まれた虹色のメダルを置いた。


「へ~ 昔、長老に渡されたヤツよね」

「ああ、そうだ」

「協力をしてもらえるのかは分からないけど、見せるだけなら大丈夫じゃない?」

「そうか」

「ところで……」

「うん?」

「生まれ変わったのに何でファーウェルやメダルを持っているのよ」

「なぜかアイテムBOXに入っていた」

「……デタラメね」

「否定はしない」


俺も記憶だけならともかアイテムを所持しているのはおかしいと感じていた。

やはり俺の感覚はおかしくなかったんだな。


「長老との面会という形で話を通しておくわ」

「助かる」


では、もう一つの用事を済ませるか。

俺がガリウスの知り合いの中からシルヴィアを選んだのには特別な理由がある。


ここで俺は幻覚魔法を使った。

俺とシルヴィアの会話を幻覚や幻聴でごまかすためだ。


「それと、もう一つ頼みたいことがある」

「なに?」

(1)「お前が欲しい」

「なっ」


シルヴィアは顔を真っ赤にしている。

なんか変なことを言ったか?


「今は子どもなんだから、そういうこと言わない方がいいわよ」

(2)「年齢など関係ないだろ。俺は昔からお前のことを見ていた」

「!!でも……あなたは子どもだし……」

(3)「これは今の俺だけでなくスバルだった頃の言葉でもある。年齢は関係ない」

「……本気なの?」

(4)「本気だ」

「そ、そう。まあ世間体もあるし、あと何年か経ってからなら……」

(5)「いや!すぐでないとダメだ!!」

「ダメよ!私達は……」

「アイツらには、すぐにでも魔法を教えられる優秀な教師が必要なんだ!!」

「でも!……えっ……教師?」

「俺は勇者候補と魔法使い候補を育てている。お前に教師をやって欲しい!」


※シルヴィアの脳内で先程の会話を翻訳開始

(1)「お前が欲しい」

→お前に魔法の教師になって欲しい

(2)「年齢など関係ないだろ。俺は昔からお前のことを見ていた」

→今は子どもだが、前世の俺もお前を優秀な魔法使いとして見ていた

(3)「これは今の俺だけでなくスバルだった頃の言葉でもある。年齢は関係ない」

→スバルだった頃からお前の能力を認めていた。だから年齢は関係ない。

(4)「本気だ」

→本気でお前を凄い魔法使いだと思っている。

(5)「いや!すぐでないとダメだ!!」

→すぐにでも教師が必要なんだ。

※シルヴィアの翻訳完了


シルヴィアの顔は先程よりも赤くなった。


「ま、まあ考えておくわ」


シルヴィアは視線を外し、俺のいない方向を見ながら答えた。

俺に言えないような事でも考えているのだろうか?

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