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凄い勇者だった俺が美少女勇者をプロデュースした件  作者: 穂麦
第4章 凄い勇者は美幼女勇者(8歳)のプロデュースを再開した
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俺は美幼女2人を出会わせた 『一緒に暮らしている…とか』

世界樹のある森は俺とイリアの練習場となっている。


イリアの素質開花は年齢を考えれば十分と言える。

よって、しばらくは素質の開花以外のトレーニングに力を入れる方針だ。



現在、俺はコーネリアと共にイリアを待っている。

コーネリアには魔王の素質を自力で鎮静化できるようになってもらう。

あの魔法は高度なヤツだから覚えるにはトレーニングが必要となる。


現状ではイリアを鍛えているので時間がとれない。

だからイリアと共にトレーニングをしてもらうことにした。

もちろんトレーニングメニューは違う物になるが。


「本当にクレスは勇者だったんですね」

「何度も言ったがな……」


俺はコーネリアに何度も自分が前世で勇者だったと伝えた。


多くの人間に勇者だったと知られるのは避けたい。

だがコーネリアには素質の鎮静化を教える必要があったので勇者だと伝えた。


何度も伝えたのだが……子どもの妄想だと軽くあしらわれ続けた。

俺の魔法の能力は認めるが勇者だというのは俺の妄想だと思ったらしい。


軽くあしらわれるのは傷つくものだ。

20回ぐらいあしらわれたとき俺の中で何かが切れた。

そしてコーネリアを誘拐同然の形で連れ出した。


そのあと転移方陣を使い大精霊達に会い説得してもらった。


やっと信じてもらえたのだが虚像の大精霊に合わせたのはマズかった。

獲物を狙うかのようなヤツの目に義妹コーネリアは完全に怯えていた。

2日ほどうなされた様で目の下にくまが出来ていた。


この歳で変質者に会わせるのは早すぎたかもしれない。

眠りそうになると怯えるコーネリアを見て自分の罪に気付いた。

イリアにも本当に申し訳ないことをしたと思う。



俺達が話しているとイリアがやってきた。


「遅れて、すい……ません?」


イリアが硬直している。

どうやらコーネリアを見て驚いているようだ。


普段、2人だけの場所に初めてみる人間が紛れていたんだ。

驚かない方がおかしいだろう。


「紹介する。こいつはコーネリア」

「…………」

「…………」


2人は見つめ合ったまま動かない。


「「……キレイ」「……カワイイ」」


2人は挨拶ではなく相手への印象を口にした。

初対面の第一声としておかしいと思うのだが……女性は、コレが普通なのか?


ちなみに……

キレイと言ったのがコーネリア

カワイイと言ったのがイリア


「挨拶はしないのか?」

「「あっ」」


2人の声がハモった。


「初めまして。イリア・フォーエンスと申します」

「あっ 初めまして。コーネリア・ハーヴェスと申します」


イリアの挨拶を、そのままコーネリアはパクっていた。

これが育ちの違いだろうか?


「えっ ハーヴェス?」

「俺の義妹いもうとだ」

「妹さんが、いらしたのですかっ?」

「ああ」

「そうだったのですか……良かった」

「うん?」

「い、いえ。何でも!!」


イリアは何故か慌てている。

まあ、似ていないからな……妹だとは思えないか。


「先日、妹になったんだ」

「えっ?先日??で、ですが年齢が……」


コーネリアには悪いが2人は長い付き合いになるだろうから伝えた方が良いだろう。

俺がコーネリアの方を見ると目があった。だが俺を咎める気はないようだ。


「両親の知り合いの子で、自分達が育てることにしたんだってさ」

「そ、そうなんですか……」

「娘が出来たって無茶苦茶、喜んでいた」

「……では、一緒に暮らしている……とか」

義兄妹きょうだいだから当然、一緒に暮らしているさ」

「そ、そうですよね~……」


涙ぐんだ目で無理矢理、笑顔を作ろうとしている。

どうしたんだ?


「イリアさん。向こうで、お話をしませんか?」

「ええ……」


コーネリアはイリアと2人だけで話そうと提案した。

トレーニングする時間は減るが親睦を深めさせておいた方が良いだろう。

俺は2人を止めることなく話をさせることにした。


~20分後~


「クレス。トレーニングを始めましょう!」


イリアは凄く良い笑顔だ。

新しい友人が出来て嬉しかったのだろうな。


「今日は見学だけさせて下さい」


今日は見学のみにしたいとコーネリアは申し出てきた。


トレーニング内容は2人とも違う物にする予定だが……

雰囲気を掴むという意味で見学が一番良いかもな。


「わかった。コーネリアは見学をしていてくれ」

「ええ。イリアさんのそばで、しっかりと指導をして差し上げて下さい」

「ああ」


こうして俺とイリアはトレーニングを開始した。

これが学校に入ってから初めて行った俺とのトレーニングだ。


イリアは、いつも以上に張りきっている。

学校という新しい環境がイリアを刺激したのかもしれないな。

聖なる湖にて。


『はぁはぁ……スバルの周りには逸材があれほど……是非、特別な加護を……』


虚像の大精霊は泉に映った世界で悶えていた。

クレスは2人の少女に恐ろしい敵を作ってしまったことに気付いていない。


『特にスバルは…いえ、クレスの愛くるしさといったら…フフフ』


そして自分が恐ろしい変態てきに最も気にいられていることも…

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