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凄い勇者だった俺が美少女勇者をプロデュースした件  作者: 穂麦
第3章-A 凄い勇者に美幼女で魔王な義妹が出来た
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俺は美幼女魔王な義妹にご褒美を与えた 『お姉さまの!』

俺には『勇者な弟子』と『魔王な義妹』がいる。


最近は勇者な弟子であるイリアにはあっていない。

別に嫌われたわけではなく時間の都合で会えなくなったんだ。


イリアの方は近々、学校に行く。

その時になれば会う時間が出来るはずだ。



で、魔王な義妹の方はコーネリアといい一緒に住んでいる。

一緒に住み始めた頃、精神的ショックで2日程寝込んだが今は元気だ。


コーネリアには素質を抑える魔法を覚えさせたい。

魔王の素質が解放されても自分で抑えられるようにしたいからな。


だからコーネリアに魔法を教えようと思っている。



これまで俺は勇者をプロデュースしていた。

これからは魔王のアンチプロデュースも行うことになる。


魔王にしないためだからアンチと付くわけだ。



~自宅にて~


「コーネリア、お前にかけた魔法を覚える気はないか?」

「『お前』なんて言われたくありませんが、魔法は覚えたいですね」


俺の言っている魔法とは素質を隠す魔法だ。

開花した素質を鎮静化させて隠すから素質の影響を封じられる。

それにしても『お前』と言われるのは嫌なのか。


「君にかけた魔法は、かなり難しい」

「気持ち悪いです!!」

「『お前』と言われるのが嫌だというから『君』にしたんだが……気持ち悪いのか?」

「凄く!やっぱり『お前』でいいです」


そこまで酷いのか。なんかショックを受けたぞ。

まあいい。話を戻そう。



「コーネリア、俺の使った魔法は、かなり難しい」

「ええ」

「だから修業が必要になるぞ」

「でも必要な事ですよね」

「ああ、魔法が解けた時、自分でかけ直せるからな」

「そうですよね。よろしくお願いします」


俺から魔法を学ぶことは了承してくれた。

少しヤル気が出るようにご褒美を与えておくか……


「魔法を勉強する気になった義妹いもうとにご褒美をあげよう」

「いえ、自分のためですから」

「まあ、そういうな。母さんが使っていたリボンだ」

「!!!お、お、お姉さまの!!!!!!」


やはり、凄い喰いつきだ。

気持ちを確かめるための、ご褒美でもあったのだが……ここまでとはな。


「ああ、少し前に貰ってな」

「……なんで頂いたのですか?」


コーネリアはリボンをチラチラ見ながら俺に質問した。

凄く欲しそうなのだが、本当に母さんのリボンなのか疑問なんだろう。


「俺の髪の毛は少し長めだろ」

「……確かに長いかもしれませんね」


俺の髪は長い。と、いっても女性のショートカット程の長さもないが。


「少し前は、目にかかる程度に長くてな」

「ハァ」

「後で髪を切るから、それまでハチマキ代わりに使っておけと渡された」

「……使っちゃったんですか」


コーネリアは凄く残念そうにつぶやいている。

心なしか表情が曇ったようにすら感じた。


「いや、すぐ自分で前髪を切って恥ずかしいことになった」

「じゃあ♪」

「ああ、全く使うことなく忘れて放置していた」

「じゃあ、じゃあ♪」

「俺は全く使っていない。使ったのは母さんだけだ」


そう言ってコーネリアに母さんが使っていた黒いリボンを渡した。


「頂いていいんですよね!絶対に返しませんよ!!」

「返されても困るからな」

「ええ、ええ、ありがとうございます」


コーネリアは凄く嬉しそうで渡して良かったと感じる。

だが義妹がヤバい道を突き進むのを加速させた気がしなくもない。


………

……


コーネリアは渡したリボンを持って自分の部屋へ行った。

たぶん、見てニヤニヤしたり頬ずりしたりしているのだろう。


義妹みうち母親みうちにか……少し複雑な気持ちもあったが忘れた方がいいだろう。

コーネリアの母へ感情は『尊敬』です(少し病的ですが)

クレスは前世と今世で約100歳ですが恋愛感情に鈍かったため勘違いしています。

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