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凄い勇者だった俺が美少女勇者をプロデュースした件  作者: 穂麦
第0章 凄い勇者は普通を望んだ
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俺は忌まわしき言葉で記憶を取り戻した 『な、なんだと』

※2015/04/06加筆修正しました

 俺が昴としての記憶を取り戻したのは5歳の時だった。

 転生した俺は、クレスト・ハーヴェスという名前だ。

 

 1歳辺りで記憶を取り戻したら羞恥プレイがまっていたことだろう。

 だから記憶が戻るのが5歳で良かったと思っている。

 

 父と母は元冒険者で、一財産作ってノンビリというのが俺の家庭環境だ。

 

 俺の記憶は母のある一言で蘇った。

 それは英雄に関する本を、母が読んでくれていた時のことだ。

 

 母の口から、俺にとって最も忌まわしい単語が出た瞬間のことだった。

 

「クレスも勇者になれるかもね~」

 

(な、なんだと)

 

 勇者になるという言葉を聞いた瞬間、昴としての記憶が蘇り必死に拒絶した。

 この瞬間に俺の記憶が戻ったんだ。

 

 記憶と同時に、昴だった頃に持っていたチートやら何やらも自分の中に感じた。

 

 ──このままじゃ、勇者をやらされる

 

 俺は必死になって勇者にならずに済む方法を考えた。

 そしてまず行ったのは、神に目を付けられないようにすることだった。

 

 この世界の勇者は神の啓示で決定するそうだ。

 

 前世で、何度か神と呼ばれる存在を拳で説得した俺は尋ねたことがある。

 

 勇者選定メカニズムを。

 

 聞いた話によると勇者選定は、神自らが行っているとのことだった。

 そして魂に勇者の素質があることは絶対の条件らしい。

 

 だから俺は、即効で勇者の素質を隠すことにした。

 43回目の勇者召喚を乗り越えたあとで編み出した魔法を使うことにした。

 

 その魔法は、勇者の素質を隠すという物。

 72歳の時に完成させた思い出の魔法だ。

 

 なぜ俺が勇者として召喚されまくったのか?

 この点についても、神は快く教えてくれた(拳という説得語を使ったら)


 なんでも、勇者の素質が召喚されるたびに成長したせいらしい。

 厄介なことに、馬鹿みたいに成長した勇者の素質を今世でも俺は持っていた。

 だからこそ魔法を使って隠したんだ。


 しかし、まだ安心は出来ない。

 

 勇者の素質というのは呪いみたいなものだ。

 

 どんなに隠そうとしても些細なキッカケで外に現れる。

 だから別の策を講じておこうと思う。

 

 その策というのは……勇者育成

 

 仮に俺が持つ勇者の素質がバレたとしよう。

 だが、そのとき俺以上に相応しい勇者がたらどうだろう?

 当然、俺が目立つことはないハズだ。


 かといって多人数の育成は危険だ。

 なぜなら俺のチートがばれて本末転倒になりかねないからな。


 だから最初は信用できる一人を対象に育てることにする。

 

 もちろん無理矢理やらせるのは気が引ける。

 俺も無理矢理やらされたからその辛さは良く分かる。

 

 だから、ヤル気のあるヤツに限定して勇者職を全うできそうな人物を探した。

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