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凄い勇者だった俺が美少女勇者をプロデュースした件  作者: 穂麦
第3章 凄い勇者は美幼女勇者(7歳)をプロデュースする
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俺は美幼女勇者に武器を与えたい 『魔王の剣って』

※2015/04/12加筆修正しました

 イリアの勇者としての素質が開花しつつある。

 

 だが、現状は卵で言えば殻にヒビが入った程度だ。

 このため素質が開花したと言いきるには微妙だな。

 

 それでも勇者の卵達が通う騎士学校では十分な開花具合だろう。

 イリアの卵についたヒビは、他の生徒よりも1~2本多い程度だがな。

 

 現状でも勇者候補として学校に入れるハズだ。

 しかし、イリアには最高の勇者になってもらわないと困る。


「イリア」

「はい」

「勇者の素質が少し開花してきているぞ」

「本当ですか!」

 

 満面の笑みで喜ぶイリア。

 

 そんな笑顔を見せられたら、つい言いたくなってしまう。

 だが他のヤツと比べて、素質の開花が早いことは伝えられない。

 イリアなら大丈夫だと思うが、慢心する場合もあるからな。

 

 (ここは我慢だ!)

 

 俺はイリアが喜ぶ顔をもっと見たいという衝動にかられる。

 だが自分に我慢を言い聞かせて耐え抜いた。

 

「クレス?」

 

 イリアに声をかけられた。

 必死に衝動を押さえこんでいる俺に何かを感じたのだろう。

 彼女の方を見ると、不思議な物を見るような目で俺を見ていた。

 

「……今後の方針を話そう」

「はい」

 

 ごまかせただろうか? それとも気を使わせただけなのだろうか?

 俺は話を切り替えられたと信じて、今後の訓練方針を伝えた。

 

「精霊の方は探知ができるんだ。ゆっくりとやっていこう」

「はい」

 

 イリアは精霊の探知は簡単にできるようになった。

 しかし精霊の力を借りる段階には至っていない。

 

 まあ、この齢で精霊の力を借りられるヤツは滅多にいない。

 だから問題はないハズだ。

 

「それで訓練の方針なんだけどな」

「はい」

「とりあえず、勇者の武器を手に入れたいと思う」

「えっ もうですか?」

 

 やはり、まだ先だと思っていたな。

 勇者みんなの憧れ、勇者の武器取得を。

 

「早めに手に入れて、扱いに慣れておきたいからな」

「扱いが難しいのですか?」

「なんていうか、クセがあるんだ」

「クセ?」

 

 勇者の武器というのは一言でいえば個性がある。

 使うだけなら普通の武器と変わらないのだがな。

 性能を引き出すには、魔力のクセなんかを理解しないとならない。

 

「使うのが大変そうですね」

「だが、使いこなせれば役に立つからな。早めに武器を手に入れたい」

 

 些細な違いで生と死を分けることもあるんだ。

 そのことを考えれば、早めに手に入れておいた方が良いだろう。

 

「どうすれば手に入りますか?」

「俺の勇者コレクションをやってもいいんだがな」

「勇者コレクション?」

 

 勇者コレクションは凄いぞ。

 大概のヤツが凄すぎて顔を引きつらせる程だ。

 

「俺が前世で集めた異世界のアイテム一式だ」

「そんな物があるのですか?」

「神剣から魔王の剣まで色々とある」

「魔王の剣って……」

「気にするな」

「気にしますよ!」

 

 こんなやり取りをしながら、俺は勇者の武器を手に入れる方法を教えた。

 勇者の武器を手に入れる方法にはいくつかある。

 今回イリアにやってもらうのは大精霊に認めてもらうこと。

 

「大精霊ですか」

「ああ、知り合いにいてな」

「はあ……」

「驚かないのか?」

「相手がクレスですから」

「なんか残念だ」

 

 俺に何故、大精霊の知り合いがいるのか?

 それは、この世界が昴だった頃に救った世界の一つだからだ。

 時間は救った頃から、かなり流れたようだがな。

 

「イリアを泉の精霊に会わせようと思う」

「泉の精霊というのは?」

「泉に映る風景の中に住む大精霊で、虚像の大精霊と呼ばれている」

「よくわかりませんが」

「大精霊というのは分からない物だ。だから気にしなくていい」

「そういうものですか?」

「そういうものだ。行くぞ」

「はい」

「俺の手をとれ」

「えっ はい」

 

 イリアは顔を紅くしながら俺の手をとった。

 未だ俺に触れることに慣れないようだな。

 

「イリア。力を抜いて目を瞑っておけ」

「はい」

 

 イリアは目を瞑る。

 目を瞑った顔を見ると、やっぱり美幼女だな。

 なにかイタズラをしたくなるが我慢しよう……

 嫌われたくないからな。

 

 俺は転移魔法を発動させる。

 

「我は天の門を開きて彼の地への道を求める」

 ──俺たちの足元に白く温かい光が広がる。

「我の名はクレスト。大地を歩きし人の子にして天の道を歩む資格を有す者」 

 ──足元に広がる光が俺達を包み込む。

「彼の地の名は『泉の森 フォーレンエスタ』天の門よ開きて我に道を示せ」

 ──俺とシリアを包んだ光は球体となり弾けるように消えた。

 

 転移魔法によって生じた光の球体。

 それはフォーレンエスタという森に俺たちを運んだ。


 俺達を包んでいた光の球体が弾けるように消え、周囲の風景が目に入ってきた。

 

「ここは……」

 

 イリアは周囲を見回しており何かを感じたようだ。

 見た感じは先ほどまでいた森と似ている。

 だが、少し違うことに気付いたのだろう。

 

「雰囲気が違うだろ」

「ええ」

 

 世界樹の森も神聖さのある場所だ。

 だが大精霊のいる場所には、少し違った感じの神聖さが存在する。

 

「とりあえず、奥に行こう」

 

 

 この森の名は『泉の森 フォーレンエスタ』

 虚像の精霊が住む湖がある神聖なる森。

セクハラネタ……ネタ切れっす

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