表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
凄い勇者だった俺が美少女勇者をプロデュースした件  作者: 穂麦
第5章-F 凄い勇者の年越し
111/207

俺はまとめた 『寂しいだろ』

 勇者プロデュースは順調だ。

 

 今回は、現状をまとめておこうと思う。

 

 

 ~勇者の素質保持者2人について~

 

 イリアはマジメに特訓を行っている。

 基本を徹底的に行ったから、大概の事をそつなく行えるようになった。

 

 器用貧乏にならないように気を付けないとな。

 

 ラゼルに関しては、昔からガリウスが徹底的に武術を仕込まれてきた。

 このため、俺に出来ることは勇者の素質関連ぐらいしかないだろう。

 

 魔法に関してもシルヴィアという優秀な教師がいる。

 

 ただ、獣人族は基本的に魔法を得意としない。

 このため魔法の基本や対処方法を教える程度しか彼女には出来ないだろう。

 

 

 ~セレグについて~

 

 次にセレグなんだが、気質が戦いに向かないのが問題だ。

 相手を傷つけることを恐れているように見える。

 

 まあ、人間としては褒められることなんだが──。

 

 勇者と共に旅をするのであれば彼にもパーティーにも危険が生じかねない。

 だから魔法の訓練と共に魔導具なんかについても学ばせようと思っている。

 

 もちろん、教えるのは俺だ。

 前世で軍事バランスを崩した俺の知識をしっかり仕込んでやろうと思っている。

 

 

 ~我が妹について~

 

 次に魔王の素質についてだ。

 そう、我が妹コーネリアについてだな。

 

 コーネリアは、魔王の素質を抑えるための魔法を覚える訓練が中心だ。

 

 魔王の素質を抑える魔法は、かなり高度だ。

 そのため、彼女の訓練は気長に行っている。

 

 だがコーネリアについて気になることがある。

 

 それは俺の扱いが雑になってきたことだ。

 思春期のせいだろうか?

 

 それとも主従関係が出来始めて──これ以上は考えるのをやめておく。

 

 

 ~教師? 2人について~

 

 ガリウスとシルヴィアに関しては、特に言うべきことはない。

 

 あえて言うのなら、シルヴィアが俺に慰謝料(魔石)をくれたのが怖かった程度だ。

 

 普段、怖い人間が優しくすると怖いな。

 

 彼女から魔石を受け取った日、俺は悪夢にうなされた。

 何度も目が覚めて、体中に汗がビッショリだったぞ。

 

 だが、翌日からは悪夢にうなされることはなくなった。

 

 性能の悪い頭のおかげだろうか?

 軽くトラウマになりかけた彼女の優しさが脳内から薄れかけたのだと思う。

 

 頭の性能が悪いことに感謝したのは久しぶりだったぞ。

 

 ~俺の事について~

 

 最後に俺のことを書いておく。

 

 俺はシリウスが放ったナイフによって、勇者の素質が完全に封印された。

 正確には素質を抑えていた術が解けなくなってしまったんだ。

 

 勇者の素質は、精霊が発するマナを取り込むことで活性化する。

 

 だが、マナを取り込めるようになるのは、一般的には10歳以降だ。

 このため素質を使えなかろうが、今の俺には大した影響はない。

 

 チートが封じられたわけではない.

 だから、魔王と会っても逃げることぐらいは出来るだろう──多分。

 

 

 ~勇者ギルドについて~

 

 勇者ギルドの計画は、順調だと思う。

 スバルの遺産を、ケット・シー達が有効に活用して活用してくれている。

 

 さすが、商売に秀でた種族だな。

 

 だが、全てが順調というわけではない。

 今後は人材に関して、大きな問題が出る可能性がある。

 

 ケット・シー達は商売をやっているうえ、スバルの遺産もある。

 このため、商売のツテを使って優秀な人材を引き抜くことも可能だ。

 

 しかし、勇者や仲間を集めるのは少し難しい。

 

 勇者ギルドができても歴史が浅い。

 このためギルドに属しても名誉を得ることはできない。

 

 それ以前に信用の問題もある。

 

 有名な勇者パーティーがギルドに入ってくれれば宣伝になるのだが──。

 

 まあ、この辺りはケット・シー達に丸投げだ。

 彼らに頑張ってもらおうと思う。

 

 

 ~次の章に向けて~

 

 と、まあこんな感じだ。

 

 そろそろ俺も10歳になる。

 10歳と言えば騎士学校に入れる年齢だ。

 

 イリア達に魔法などを教えるためにも騎士学校に入ろうと思う。

 

 しかし、どこまでのことを教えれば良いかが分からない。

 俺が持つ前世の知識には教えるとヤバい物も多いと思うしな。

 

 だから、何を教えれば良いかの基準を知るためにも学校に行く必要がある。

 

 ついでに将来有望そうな人材のチェックもするがな。

 

 そんな騎士学校だが、入学条件は10歳以上だ。

 俺が10歳を迎える誕生日が入学日よりも後なため今年は入れない。

 

 入学準備をしながら、入学美を待とうと思う。

 

 ………

 ……

 …

 

 なぜ他の学校ではなく騎士学校に行くのかって?

 

 ────1人ぼっちになったら寂しいだろ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ