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アンスリウム

作者: デビルフィッシュ

とても稚拙な文章ですが、読んで頂い方は、ご感想、ご指摘、など書いていただければと思います。

彼女、横水類よこみずるいは昔から本を読むのが好きで、小学1年生の頃から図書室に通いつめ中学に入った頃には、現代語で書かれた本はもう読み飽き、古典文学に手を出していた。

昔から現代文と古典で90点以下をほとんど出したことがない彼女はいじめやいやがらせこそ受けなかったが小、中、学校とクラスどころか学年単位で浮いていた。

それは高校に入っても変わらず、自己紹介で

「私が読んでいるときにしゃべりかけないでください。」

」などと、言ってしまった彼女に話しかけようとする物好きはほとんどいなかった。

整った顔立ち、肩まで伸びた黒い髪、透き通った白い肌、かつ低身長であった彼女は周りの男子から「可愛い」と思われるのに十分な容姿を持っていた。

そんなある日の登校中、彼女は花屋の店頭に並んでいる、葉にそのまま色がついたような花が目に付いた。


たしか熱帯アメリカの花だったわよね。なんて名前だったかしら。


そう思ったが、わざわざ携帯電話で調べるのも億劫だったため気にはなったがそのまま花屋の前を通り過ぎた。花屋は「MAI」という名前の店のだった。


高校に入って初めての夏休みが近いころ、廊下に立ちながら本を読む彼女の姿があった。

彼女がいつもは教室の机、もしくは窓の隅で本を読んでいるのを知っている生徒の間ではかなり不気味がられた。

毎日、毎放課、だいたい決まった位置に立ち、顔を隠すようにして本を読み、通行人が通るたびに本を少しだけずらし、どこか恥ずかしそうにその顔を確認する様は不気味ではあったが可愛らしくも思えた。


そして夏休みになると、毎日のように学校の図書室に通い、開いていないときにも投稿し、今は使われていない部練のドアに腰を掛け読みずらそうに本を読むのだった。

そして、その事に気づくのは廃部練の近くで部活をしている野球部かソフト部くらいだった。


何がここまで彼女を変えたのかは、高校3年生の卒業式後までは謎だった。

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