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ブラック珈琲をお持ちになって。  作者: 松風
関西男と無表情娘
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関西男と無表情娘

思い付いた短編書いていきたいと思います。

宜しくお願い致します!

―私立夢宮学園2-E―




「えー今日から転校生が我がクラスに入ってくることになった」



担任がそう言うと、クラス中がざわめき出した。



「転校生だって!」「女の子がいいな!」「せんせー早く~」




担任が「ゴホン」と一息ついた後、扉の向こう側にいるであろう転校生に声を掛ける




「じゃあ入ってきなさい」



そう言われると同時にガラガラー!!と勢いよく扉が開く



「どうもー木崎純っていいます!父親の仕事の都合でこっちきてん、歳は16やで、って皆も同じやん!(笑)、見ての通り関西出身や!よろしゅう!」


入ってきたのは関西訛りの見るからに変な男だった。



クラスが静まり、一瞬間が空いた後男が再び口を開く



「なんやねんな、みんなポカーンとしよって…ほならここはお近づきの印に俺の特技見せたろ!」



木崎は左ポケットに手をいれると1つのBB弾を取り出した。


「ええか皆、ここに1つのBB弾があるやろ、これをな鼻に入れるやろ?んでな、鼻息だけでここから向かいの壁に当ててみせるで」


ペラペラと話ながら迷いなくBB弾を鼻に入れはじめた。



「木崎、そんなバカことやるんじゃない!」


担任がすかさず木崎を止めようとするも。


「まぁまぁせんせーこれも俺なりの挨拶やおもてちょっとみててや」



「はぁ~」と溜め息を付くも「それやったら席に付けよ」と呆れながら担任は木崎の珍芸を見守ることにした。



「せんせーのお許しも出たことやし、ほないくでーー」



キリッとした顔を天井に向け鼻に詰め込んだBBを平行にする木崎。



そして勢いよく「フンッ!!」と鼻息を立てた。


勢いよく飛ばしたであろうBB弾はそのまま直ぐ下に落ち、






ポトッ…カッ、カッ…コロコロ…






直ぐ前の席の生徒の机方へと向かってくBB弾






クラス中静寂する…がその数秒後、




「ギャッハハッハッハッハッハッハッ!!!」




クラスから笑いが起きた!



「なんだよそれーすっごい期待させときながら、結局落ちるんだ」


腹を抑えながら1人の男子生徒が言うと釣られて


「それにやる時のあの真顔みた?何そんな真顔でやってんのって」


笑いを堪えようと必死の女子生徒も合わせるように言葉を放つ


(おおー思った以上にウケとるやん!一晩中練習したからな~勢いよく飛ばす振りをして落とすの)


心の中でそう思っていた木崎だったがただ一人この笑いの波にに全く乗っていない一番後ろの窓から二番目の席に座っている無表情のままこちらを見ている女の子を見つける。




(なんやねん!あの子全然笑ってくれてへんやん!!!)


笑ってくれてない女の子を見かけ悲痛な叫びを胸の内に思っていたのも束の間、笑いが起き場が明るくなったことによりクラス中から木崎への質問が始まった



「木崎くんー関西出身ってもしかして大阪ー?」


女子生徒が問いかけると、


「兵庫やアホ!関西=大阪やと思うなや!」


再び笑いが起き、男子生徒が、


「木崎ってさー彼氏いるの?」


「今募集中やねん!って何で彼氏やねん!そこは彼女やろ!ホモちゃうで俺は!」


すかさずノリツッコミを入れた木崎。



さらに笑いが起きる。



(やっぱ笑わんなぁ)

やはり例の彼女は無表情のままこちらを見つめ笑わっていない。



そろそろ笑い声が引き始めようとしたところ担任が手で口を抑えながら、


「木崎、そろそろ席に付け~あーお前のは一番後ろの窓際な」



(なんやせんせーもちゃっかり笑っとるやんって、一番後ろの席の窓際ってあの子の隣やん!これはチャーンスやで!)


木崎はテンションが上がっていた。




こうして朝のHRが終わりを告げた

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