第一幕:ある男
「あ…うっ…」
真新しいビルの一室に一人の男が鉄パイプのベットに横になっていた
「こっ…ここは?なんでこんなとこで…確かあの時…」
−二日前
この男は大事そうに蒼い玉を手に、荒れ果てた町を急ぎ足で歩いていた
「なんだよこれっ…」
男は今自分がおかれた状況を必死で理解しょうとしていた。
「なんなんだよあの光っ…なんで町がこんなことに」
その光は一瞬にして全てをかき消した 人も 町も 全て
「クソッ、誰もいないのかよっ!」
-ガサッ-
「! 誰かいるのか」
男は足をとめた
-ガサガサッ-
その音の主は焼け焦げた瓦礫の下からはいずる様に ゆっくり ゆっくり と 姿を現した
「なっ…」
男は言葉を失った
-フシュゥゥゥゥ-
口から煙をはきだしながら現れたそれは人間ではなかった 死神の様に漆黒のローブ
をまとい 手は大きなカギヅメになっていて 皮膚は腐って剥がれ落ちていた
「うわぁぁぁっ」
人間ではないそれは男に飛びかかってきた(殺されるっ)
男が目を閉じたその時
バララララララララッ
-ヒィギャァァァッ-
人間ではないそれは大きな音と共に後ろへ吹っ飛んだ
「あんた歩ける!?」
轟音と共に現れた重装備した女は男に聞いた
「エッ…あっあんたは?」
「それは後、いいから逃げるの!アイツはあんな程度じゃ死なない…」
「なんなんだよあれ」
「それも後っ!」
女は男と共に闇に消えていった
二人はあれから逃げきって瓦礫の山に身を隠していた
「なぁ、あんた何者なんだ?それにあの化け物…」
「あれは私たちの間ではリストハンターって呼ばれてる、あいつらは人間を主食にしている」
「なんだって?」
「あなたに1つ聞きたいことがあるの」
「?」
「あなた、あの光をみた?」
「えっ…ああ見たよ、それが?」
「ハァ…」
「なんだよ」
「ゴメンねあなたに恨みはないけど…」
女はそういうと男を殴り倒した
「ヴッ」
男は倒れた
−いま感染者を一人捕獲しました− −分かった 本部に連れてこい− 薄れ行く意識のなかで男は聞いた
「そうか…殴られて…」
−シュイン−
部屋のドアが開いた
「だっ、誰だ!」
−フシュゥゥゥゥ−
驚いた男がみたものはあの忌々しい化け物だった
「またかよっ」
ハンターは男にカギヅメをふりかざし飛び付いてきた しかしあの時とは違った 男はカギヅメをサッとかわし ハンターの横っ腹に蹴りを一発 ハンターはうめき声をあげ 壁に突っ込んだ
「あ…いま俺?」
−シュイン−
ドアが開き 振り返った男の目にうつったものは あの時の女だった
「あっ、アンタ…」
「早くこっちへ」
女は男の手をつかみ 逃げ去った
初めまして ユウキです 初小説書きで物足りない部分もありますがよろしくお願いしますm(_ _)m