はちみつ と れもん
私は今日付き合っていた先輩に振られた。
「ごめん俺、神崎とはもう、付き合えない」
「私じゃなくて、チップ先輩が好きだからでしょ?」
「……」
「もういいよ先輩、応援するよ!!」
「本当にゴメン」
「“ごめん”じゃなくてありがとうでしょ?」
「ありがとうな」
「あっもうこんな時間!!」
「なに?」
「部活始まっちゃう!!」
「へっ?」
そう私は笑いながら部室へ向かった。
「今日、あいつ部活無いってたよな…」
部室へ向かう途中誰かが後ろから走ってきた
「レモンどうしたん?今日、部活ないで!!」
「えっ!?」
「”えっ”ってあんた自分で言うてたやないか」
「あれ?そうだっけ?」
私は出来るだけいつもどうりに接した
「あんたおかしいで?」
でもナッツには、すぐにばれた
「どうしたん?言うてみ」
「先っ先輩が…」
「先輩ってデール先輩?」
私はコクリとうなずいた
「デール先輩がどうしたん?」
自然と涙がこぼれ落ちた。
「どうしたん?ケンカでもしたん?」
私は首を振った
「先っ先輩が…」
次の言葉が言えない
「先輩は分かったから次が聞きたいねん!!」
そんなやり取りをしていたら、また後ろから1人やって来た
「なにしてるの?先輩達」
私の顔を覗き込んだ
「どっどうしたの?レモン先輩!!」
「それがな」
「あっ分かったナッツ先輩が泣かしたなぁー」
「アホっ!!なわけないわ!!」
ゴツン!!
「痛っっなにもなぐらなくてもいいじゃ~ん、これじゃぁモッチー先輩可愛そう」
「そんなわけないやろ!!ああ今日デートやったの忘れてた!!」
「ほらね!?」
「ごめんなレモン」
「ううん別にいいよ」
「あとは頼んだではちみつ!!」
「了解!!いってらっしゃい(^^)/~~~」
「…」
「なんで話してくれないの?」
「アンタには関係ないでしょ?」
「おおありだよ!!だって俺、レモン先輩の事、好きだもん」
「へ!?」
「あれーしらなかった?」
そんなもんしるか!!びっくりしすぎて、涙が止まった
「それに、部活1モテ女だしね」
「はぁ!?なわけないじゃん!!」
「なんでよ?」
「だって、部活の子に告された事ないし」
「それは、レモン先輩、デール先輩と付き合ってたじゃん!!」
「じゃあなんで私、部活の子以外に告られてるのよ!!」
「それは、先輩に彼氏がいるって、知らない人だよ!てか先輩モテてるじゃん」
「2回だけだもん!!」
「まぁ月曜日には、告られるんじゃない?」
「なんでよ?」
「だって、振られたんでしょ?」
「うっ」
「やっぱりね」
「よし!ナッツ先輩に報告しておこう」
「やめてよ!ナッツには私が言うから」
「わかったよぉ~」
「でもなんで?」
「うん?」
「月曜日には、告られるって」
「だってさーナッツ先輩が知るってことは、モッチー先輩も知るって事でしょ?」
「あっそっかー」
「やっとわかったんだー」
モッチーは、何でも、話すから皆には話す掲示板と呼ばれている。
キーンコーンカーンコン。カンコーンキーンコン
と部活終了のチャイムが鳴った。
「あーもうこんな時間かぁー」
「うん」
「先輩」
「なに?」
「今日空いてる?」
「うん、なんで?」
「ちょっと付き合って!!」
「いいケド…」
「やったーデートだデート!!」
「デ…」
「デートだよ。好きな人と遊びにいくんだもん!!」
ガタンゴトン
「電車で次の駅まで行った」
「てか何買うの?」
「先生に頼まれたもの注文しにさ」
「先生って太田先生?」
「うん」
着いた先は、特注洋服の店[デザイン洋服☆TAKAHASHI]だった
「いらっしゃいませー」
「こんばんは」
「先生に頼まれたものって何?」
「ダンスTシャツのデザイン、自分で決めていいって言ってたんだけどさ、俺センス悪いし、先輩のほうがセンスいいから」
「それが理由?」
「うん!!あっすいませんデザインTシャツ作りたいんですけど、」
「はい、かしこまりました。」
そして、デザインが終わった。
「おつかれさまでした。10日後にと取りにきてください」
「はい」
ガラン(ドアのし閉まる音)
「やっぱ先輩センスあるね、」
「そう?」
「うん」
「ありがとう」
こんな、小物とかのセンスは、結構いけてると、思うけど、服のセンスは、まったく無いのだ
「あっゲーセンだ行こう!」
「えっ?あっうん」
ウィーン(自動ドアの開く音)
「あーこれかわいいね、先輩」
「ホントだーかわいいね」
「とってみる」
「はちみつ、とれるの?」
「分からない」
ウィーンガチャ、ツル↓
「あーあ」
「取れなかった~」
「私にやらして!」
「先輩出来るの?」
「ちょっとね」
大きいぬいぐるみなのに、奇跡的にも2個取れた。
「おースゴーイ先輩2個も取れた」
「はいあげる1個」
「いいの先輩?」
「2個あっても仕方ないしね」
「ありがとう、あっプリクラ撮ろう!!」
「うん」
「おごるよ先輩、くまのぬいぐるみくれたお礼」
「あっありがとう」
遊び終わった頃には8時を超えていた
「もう、こんな時間だ、先輩送るよ」
「帰りたくないなー」
「なんで?」
「ちょっとね」
本当は帰りたくなんかない、むしろ帰りたいぐらい、でもはちみつが私の家を見たらどうだろう……
私の家は、かなり大きいらしい、だから友達を呼ぶといつも態度が変わってしまう、まぁナッツだけは、態度を変えてない、だからはちみつにも家に来てほしくないのだ、もしかわったら、怖いしね。
「なら、俺の家泊まって行く?」
「えっ!?」
「帰りたくないんでしょ?」
「でも迷惑じゃ」
「逆に来てもらった方が助かるんだけどね先輩」
「そ、そうなの?」
「うん、そうなの!!」
そう言われて、はちみつの家に行く事になってしまった。
「ただいまー」
「おかえりーアンタたまには、女の子とかつれて来なさ…えっなに!?っめっちゃ可愛い~子~どうしたの?」
「部活の先輩です」
「神崎 檸檬です」
「おねーちゃんちょっとちょっと来て~!!」
「えっあの!?」
「ごめんね先輩、俺の親、いつもこんな感じたからさ、」
ちょっと気まずそうに頭をかく
「大丈夫!!私こんな感じの家族好きだからさ~」
私の家族と真逆だから、うらやましいくらいだ
「そう?」
「うん」
「おねーちゃんちょっと来て!!大変!!」
「なによぉー」
「いいから、優ちゃんが、ガールブレンド連れてきたのよ!!」
「おかー、それを言うならガールフレンドだろ。」
「ガールフレ…」
私はまるで氷のようにカチンコチンに固まってしまった。
「なにそれ、本当!?」
ドタドタと階段を降りてくる、はちみつ姉
「はじめまして、優ちゃんの妹でーす」
「い、妹!?」
「コラッ!!先輩からかうなよ!!先輩”これ”俺の姉のあや」
「”これ”って何なのよ!?」
ゴンッ
「痛っ~殴らなくてもいいじゃん!!これじゃナッツ先輩と同じじゃん!!」
「ナッツ先輩?」
「あ~ナッツは上宮 奈津ですよ。知ってますか?」
「あ~知ってる、なっちね」
「おねー知ってるのナッツ先輩?」
「うん知ってるよ~あんた達も知ってるんだー」
「そりゃー部活の先輩だしね」
「あんたは分かるけど、れいちゃんとは、どんな関係?」
「えっと~」
「あっもしかして、レモンってれいちゃんの事?」
「はい、そうですけど…」
「やっぱりね!なっちから聞いてる」
「何で、おねーが」
軽く聞いたつもりだった、だけどはちみつの姉はとんでもないことを口にした
「あれ?いってなかったっけ?あたし、なっちのおねーになるのよ」
『えっ、ええー!?』
思ってもない事を言われた、私とはちみつは、はもってしまった
「もしかして、前ナッツがはちみつの姉になるって、本当だったの?」
「そうみたい…」
「あれ、ナッツの嘘だと思ってた」
「俺もだよ先輩」
「てかさはちみつって誰?」
KYのはちみつの姉は、私達の会話を気にしないで、質問してきた
「おねーそれ俺のあだ名、部活の人、皆から言われてるんだよ」
「なんで、優が呼ばれてるのよ~」
「それは、私が説明しますね。うちの学校では、優助君は、はちみつ王子と呼ばれてます」
「だから、なんで優が”はちみつ王子”って呼ばれてるのよ!?」
「甘いビジュアルではちみつ王子って呼ばれてるんですよ、凄くモテモテですよ」
「こんなのが甘い?モテる?ありえなーイ!!アハハハハ!!!!」
「本当に失礼な!!」
はちみつの家族っていいな、いつもショートコントみたいで本当に本当に私の家族と真逆だ
「そろそろ、布団とかの準備しなくていいの?」
「あっそうだった!!おねーごめん行こう先輩!!」
「あ、うん」
そうはちみつに腕を引かれるまま2階へ行った。
そして、今日私が泊まる部屋に、布団をひいていた
「あの二人お似合いね、つきあってるのかな~?」
「そうねお似合いよね!!どうかな~?お姉ちゃんはどう思う?」
「わかんない聞いてみようかな?」
「頼んだおねえちゃん!!」
「なんで、母さんに頼まれなきゃいけないのよ!!」
「だってぇー気になるんだもーん!!」
つんつんと姉つつく母
「まぁ聞いてくるわ、母さんのためじゃないけどね…」
「可愛くない娘っこ」
「はいはいわかったわかった」
トントンと2階に上がった姉
その頃色々と泊まる準備をしていた私とはちみつ
「ほんとごめんね」
「何が?先輩」
「だってさー色々迷惑かけちゃったんじゃない?」
「そんな事ないよ、誤るのは俺の方だよ」
「なんで?」
「だってさーおねーとか、おかんとか、うざかったでしょ?」
「そんなことないよ」
「なんで?」
「だって楽しくて明るくていいじゃん!!」
「何でよ普通だよ!!先輩の家は?」
「私の家は、両親ともいつもいないんだよ」
「じゃあ、ご飯は先輩が作るの?」
「あんまり作らないよ」
「どうやってご飯食べてるの?」
「お手伝っお、おばさんが作ってくれてるからさ」
「じゃあ、帰らなくていいの?」
「大丈夫だよ3連休だからお手っ」
「何隠してるの?」
「何も隠してないもん!!」
「うそだねーお手伝いさんやとってるんでしょ?」
「う、うん」
「なんで嘘つくの?」
「聞いてくれる?」
「あー聞くとも聞くとも」
「昔ね私の家に友達呼んだの、次の日からその子の態度がすごく変わってね」
「それはどんな感じに?」
「遠慮する子じゃなかったのに、するようになったりね」
「その子だけなの?態度変わったの?」
「私もその子だけかと思ってあと2人呼んだけど、2人とも態度変わったね」
「でも、何で急に態度変わったの?」
「私の家、結構広いんだって」
「ナッツ先輩は?」
「ナッツは変わらなかった」
「なんで?」
「もともとナッツは関西の大豪邸に住んでいたから」
「あーそれは、びっくりしないよね」
「だからそんな話したら、はちみつ態度変わっちゃうと思って怖かったの」
「先輩、俺は先輩がどんな家に住んでても、どんな家族でも絶対、態度変わらないよ」
はちみつのこんな真剣な顔初めて見た
「本当に?」
「うん誓うよ」
そう言われた時2秒ぐらい目が痛くて目を閉じていて、目を開けた瞬間、はちみつの顔が近くにあった
ガチャ
はちみつの姉が入ってきた
「あーお取り込み中だったみたいねごめんなさいねー」
ドアを閉めようとした姉にはちみつが口を開いた
「別にいいけど、何?」
3人ではちみつのベットに座った
「あんた達付き合ってるの?」
2人で首を振った
「なーんだ、付き合ってないのか」
ちょっとすねる姉
「何ですねるのさ」
「だってこんな可愛い子、妹になってほしんだもん!!」
「はぁー?」
「優だってそうでしょ?」
「う、うん…」
顔が真っ赤になるはちみつ
またガチャとドアがわく
「優ちゃんお風呂入りなさい」
「は、はーい」
「レイちゃんは隣の部屋のシャワールーム使ってね」
「はい、ありがとうございます」
「可愛い~」
ガチャン
「じゃあお風呂入ってくるね先輩、おねー後宜しく」
ガチャン
「れいちゃん」
「はい」
「優いつも、レモン先輩ってうるさいのよ」
「そ、そうなんですか」
なんて答えればよいか言葉が見つからない
「何でレモンちゃんって呼ばれてるの?」
「私、漢字で檸檬って書いて、れいって読むので、読み間違えた人がいてレモンって呼ばれるようになったんですよ」
「へぇー読み間違いね、でも檸檬て書くの?」
「なんか、わたしの母がパティシエで父が調理人なんですよ、で両方で使う食材がレモンだったことと、レモンのように周りの人に必要とされて、さわやかな子という意味でつけたそうです」
「じゃあなんで、れいってついたの?」
「それは、お母さんのお店からとったそうです」
「なんていう店?」
「reisyuです」
「あー知ってる。よく行く!!」
「本当ですか?」
「うん、あそこのチーズケーキが大好きなんだ~」
「それって、3種類のチーズに4種類のナッツがのってて、チョコレートの天使がのってるやつですか?」
「うん、それそれ!!」
「それ私の母が考えたケーキですよ」
「本当?」
「はい」
「スゴーイ!!今度つくってもらったりできる?」
「私ケーキなら作れますよ」
「えっ作って作って!!私明日誕生日だからさ」
「なら作りますよ」
「えっいいの?今、冗談で言ったのに」
「いいですよ、でも味の保障はしませんからね」
「ほんとー?やったーありがとう、大丈夫!!あのケーキを考えた人の子供なんだからさ」
「そうですか?何ケーキがいいですか?」
「そうねーなにがいいかな?」
「何でも作れますよ。リクエストに答えます」
昔からケーキだけは美味く作れる自身がある。小さい頃から英才教育を受けてきたからだ
「じゃーねー家族全員がケーキを見たら思わず、笑顔になるケーキがいいな~」
普通のケーキの種類のリクエストだと思っていた、でもイメージというかなんと言うか、食べた人、見た人の気持ちのリクエストだった。
「うーん」
「出来そう?」
「まぁ頑張ってみます」
「話し変わるけどいい?」
「はい、いいですよ」
「レイちゃんと優ってどんな関係なの?」
「えっとただの先輩、後輩の関係です」
「そうなの?私てっきり付き合ってるのかと思ってた」
「そんな事ないですよ」
「じゃあ聞くけど、なんで付き合ってないのに、泊まりに来てるのかな~」
「あ、えっと」
あまりの鋭い質問に一瞬固まってしまった。しかも、にっこりと笑って言うから逆に怖い
「いや別に言いたくないなら言わなくていいんだよ?ただきになっただけだからさ」
「ハ、ハイすみません」
私は下を向いた、何故か恥ずかしくなったからだ
「じゃあ、れいちゃんは、優のことどう思ってるの?」
「いやー優しくて可愛い後輩だなーって」
「そっかーでも優はレイちゃんの事好きだと思うよ」
「は、はい……」
「もしかして、優告った!?」
「まぁ」
「エッえええええええええええええええええええええええええええーー!!!!!!!!!!!」
「なんでそんなに驚くんですか?」
「だってー優が告るなんてありえないんだもん」
ガチャ
「ただいまーまた俺の悪口?」
はちみつが帰ってきた
「おかえりはちみつ~」
「てか、まだいるの?そろそろ行かなくていいの?」
「あっもうこんな時間だったんだ~行かなきゃね」
「レイちゃんじゃあよろしくね、作っといてね!!」
「はい」
ガチャン
「?」
「ああアヤさんに頼まれたんだー」
「何を?」
「明日誕生日だからケーキ作ってって」
「はぁーごめんね先輩」
「なんであやまるの?」
「なんかさー申し訳ないじゃん」
「逆に頼まれて、嬉しいんだけどね」
「そっかー」
「でも」
「でも?」
「でも、はちみつも作るの手伝ってよ」
「はいはい」
「よし!!」
「てか、先輩ケーキ作れるの?」
「まぁね、小学生の頃さ中学生に混じってさ、中学生パティシエコンクール最優秀パティシエ賞取った事あるよ。」
「ああその賞かなりすごい賞じゃん!!」
「まぁね」
「いつ取ったの?」
「2006年かな」
「あれ?2006って中2の山杉 美歌ってひとじゃなかった?」
「なんで覚えてるの?」
「あの人すごいな~っておもってたからさ」
「なんで?」
「10年ぶりでしょ確かさその賞」
「うん」
「でもなんで、山杉 美歌って名前なの?」
「だってさーばれたら、やばいじゃん!!」
「そうかーでも顔もちがったよ、モデルみたいにきれいだった」
「あれはエクステとメイクでごまかしたの!!」
「すごいかわいかったー」
「過去形?と言う事は!?今は可愛くないってこと?」
「いやーだってさー先輩可愛いのに、オシャレしないんだもーん」
「うっさいなー!!」
「ナッツ先輩を少しは見習ったら?」
まぁ確かにオシャレじゃないとは自分でも分かってる
「髪の毛は染めようとおもってるけどさ、どんなのにすればいいのか分からないんだもーん」
「明日染めてあげるよ、あとメイクとか」
「別にしなくていいよ」
「俺さメイクリストとかになりたいんだ」
「へー」
「変かな?」
「そんなことない!!男子の目線からの方が可愛いくなると思うし」
「そんな事言ってくれるの先輩しかいない」
「そう?」
「うん!!ありがとう」
はちみつの唇が私の唇にかさなった
「あ、えちょっと」
「ご、ごめん」
「い、いや初めてだったから」
「エッなんで?デール先輩は?」
「デール先輩って恥ずかしがりやだからさ人前じゃしないだよね」
「でも家とかに行った事ないの?」
「あるよ、だけど先輩のうちさ、1ルームのアパートでさ、たくさんの人と同居してるからさ」
「そっかー先輩ってもったいない事してるね」
「へ?」
「こんな可愛い人が彼女で自分の事愛してくれるって幸せなのにさ」
「…」
「あっごめん思い出したくなかったよね、ほんとにごめんね、先輩」
「別にいいよ気にしてないからさ、」
「本当はすごい気にしてるんでしょ?」
「うん…」
「別にいいよ嘘つくのは心配をかけたくない人だけにしなよ、俺には迷惑かけていいよ」
「でも、はちみつ、私のこと嫌いになるもん」
「先輩さっき言ったじゃん!!」
「へっ!?」
「俺はどんな先輩でも、好きなのは変わらないからって」
「うん」
また、はちみつの唇がかさなった
「好きだよ先輩」
「…」
「先輩ちょっとトイレ行ったくる。なんか飲む?」
「うん」
「何がいい?」
「なんでもいいよ」
「了解」
「いってらー」
ガチャン
ふと私ははちみつの机に倒れていた写真を見た
「うわー美少女~ハーフかなー」
髪の毛の色は金色で目は水色で私は見とれてしまった
「ただいまー先輩何見てる!!!!!!」
「へっ?」
「ちょっこれどこにあったの?」
「机の上に倒れてた」
「これおねーのしわざだ」
「それ誰?」
「誰だと思う?」
「彼女?」
「誰かに似てない?」
「わかんない」
「これ俺だよ」
「ええー?そうなの?」
「うん」
「なんでこんな可愛いの?しかも金髪?目青?」
「髪はかつらだし目は、カラコン」
「だれがメイクしたの?」
「おねえ」
「可愛いー」
「…」
「いいなあー」
「なにがよ」
「お姉さん優しいじゃん!!」
「先輩には、姉とかいないの?」
「いるよ、姉が1人に兄が1人に双子の妹がいる」
「ええーすごーい」
「そう?」
「お姉さんは?」
「姉は女優とアーティストだし、兄はパティシエで、妹達は、アメリカにホームステイに行ってる」
「なんかすごい」
「私だけなんだなんも夢ないのへんでしょ?」
「そんな事ないよこれサイダー飲んで」
「ありがとう」
私達は肩を並べて、壁によっかかっていた
「先輩には先輩の家族があるんだよ、先輩がだめなんじゃなくて、先輩の家族が凄過ぎなんだよ、先輩はむしろすごいんだからさ」
「…」
はちみつは返事のない私を見た、こっちを見てガックリとした
「何だ寝ちゃったんだーせっかくいいこといったのに」
「まあいいか、お休み先輩」
その頃私は夢を見ていた
無邪気な笑顔を見せる王子がたくさんの姫の中から私を選んだ、その王子ははちみつだった
「姫様私がこれからあなたをお守りします。今日はパーティーお姫様私と一緒踊ってくれませんか?」
「は、はい私で良ければ」
「おーい先輩」
誰かの声がする…
「起きてよ朝だよ先輩!!」
それは、本物のはちみつ、私は目が覚めた
(ここは、はちみつの部屋だ。なんか洋服がかかってる…ということは今私が寝てるのは、はちみつのベットか、ああ納得…って納得いかない、えーーーーー)
「やっと目覚めた!!」
「すぐそこにはちみつの顔があった」
「えっ私はちみつのベットで寝ちゃったの?」
「うん、大丈夫何もしてないから~」
のんきに言うはちみつに「当たり前だ!!」っと叩いた
「なんで起こしてくれなかったの?」
「起こしたよ、何度も、でも起きないんだもん!!お菓子つめても起きないってすごいよねある意味」
「はぁー!?私にお菓子つめたの?」
「あっいっちゃった!!だけどお姫様抱っこして先輩の部屋に運ぼうとしたけど、先輩くねくねしてもてなかったんだもん!!」
「あっそ~ご苦労サマー」
「かわいくない」
「もとからでーす」
そんな、気の抜けた会話をしていた
「あっ」
「何?」
「先輩ケーキ作らなきゃ!!」
「そーだね材料買いに行こう」
「お供します」
「うむ。あっでも服ない昨日のはちみつのおかあさんが洗ってくれてる」
「あーじゃあおねーの貸すよ」
「いいの?アヤさんに悪くない?」
「大丈夫だよ。きのう断ったから」
「そうなの?」
「まあね」
なんと気の利いた後輩なんだろう
服は、はちみつが選んでくれたすごくおしゃれな服だった
「うわーすごーい」
「気にってくれた?」
「うん!!」
「よかった~先輩、笑顔勝負顔にすれば?」
私は恥ずかしくて、下を向いた
「あとメイクだね!!」
「えっメイクするの?」
「うん!!俺の力試してみたいから」
そういわれてわたしはメイクをはちみつにされた、洋服に合わせて
「うわー思ってたより何百倍もかわいいー」
「先輩、モデルになれるよ」
ニッっとはちみつが笑っていた
「はちみつのメイクが上手なんだよ~」
本当にそう思う
「そんな事ないよもともとがいいから可愛くなったんだよ」
やっぱり顔がカッっと赤くなったのがわかった
私たちは、ケーキの材料を買いに近くのスーパーに行く事にした。
近くのスーパーと言っても、駅の近くにあって、はちみつの家からだと15分位かかってしまう。
私たちは、駅に向かって歩いていたら、反対側の歩道に、ナッツとモッチーが手を繋いで歩いていた。
「おーいはちみつー!!」
と元気良く横断歩道を二人で走ってきた
「今からどこいくねん?」
「えっとねー」
「てか、このめちゃかーいらしい子どうしたん?彼女?」
(あれっ?ナッツ、私って気づいてない?)
「彼女って、ナッツ先輩、自分の親友の顔も忘れたの?」
「親友?ってもしかしてレモン?」
「そのもしかしてだよ」
「エエッ~!!!!!!!どうしたんレモン?」
「なんか、はちみつの家に泊まってるんだけどさ、はちみつにメイクされちゃってさ~」
「泊まってるってあんたらつきおうてんの?」
「ちがう、ちがう!!レモン先輩、親とケンカしちゃって、家に帰りたくないっていって、だからうち来てるんだ」
「なんでよ?うち来ればよかったのにー」
「だって、ナッツ、オモッチーの家にお泊りでしょ?」
「モッチーや!!」
「はちみつ」
「なに?」
「ナッツには本当の事言っていいよ?」
「うん」
「なにこそこそ2人で喋ってるねん?いやらしー」
「いやー今はちみつが、言ったこと、すべて嘘だよ」
「そうなん?」
「ただ、はちみつに家見られたくなかっただけだからさ」
「ああ、レモンの家大きいもんなーそらー態度変わるかもしれへんからな」
「うん」
「でも、今普通に言ってるってことは、もうはちみつには、いってるんでしょ?」
「うん!!」
「なんてゆうたん?」
「いいでしょ別にナッツ先輩には、関係ないし」
「わーはちみつ顔真っ~!!」
「早く行こう先輩」
ぐいぐいはちみつは、私の腕を引っ張った
「ちょっと」
「あの2人付き合うのかなー?」
「わからん、でもあの2人が結婚したら、うちレモンと姉妹になるんやー」
「そうなるねー」
「でもレモン一押ししないとはちみつの事好きにならへんな」
「そこは、なっちんの出番だねー」
その頃私たちはというと
「やっと全部そろったねー」
「うん、そうだね」
「ありがとう、はちみつ」
「いえいえ」
「ねぇ先輩」
「なに?」
「せっかく駅まで来たからさ、色々見てみようよ」
「うん、いよ~」
てくてくと駅前を歩いていると、雑誌の撮影みたいなものが行われていた。
「あっ真愛≪まな≫
2人でハモった。
「先輩知ってるの?真愛」
「うん、いとこだからね。でもなんで、はちみつ知ってるの?」
「真愛はね、俺がスタイリストかメイクリストになりたいって思ったきっかけだから」
「そうなの?」
「うん」
「あっはっちー!!」
「真愛、今日撮影?」
「うん」
「真愛今日も大変ね、うち来る?おばさん、おじさん元気?」
「だ、だ誰ですか?なんでそんななれなれしいの?」
「真愛、俺の隣にいる人分からないの?」
「うん、誰?彼女?超かわいい!!」
「私だよ」
「?」
「私!!レイちん!!レイ!!」
「えっホント!?」
「そうだよ。レモン先輩だよ」
「でも顔、ちがっ」
「それは、はちみつがメイクしたから」
「そうなの!!でも髪の長さ違うよ?」
「それは、俺が先輩におねーのエクステ使ったから」
「そっかー前から思ってたけどさ、レイちんっておしゃれしたらかわいいと思ってたんだよー」
「真愛ー休憩終了!!」
「はーい、ゴメン撮影に戻らなきゃっ」
マネージャーがやってきて私をジロジロと上から下までじ~と見てから
「読者モデルこの子にやってもらったら?」
「えっ?」
「今日ね、本当は読者モデル1人休んじゃってさ、変わり探してたところなんだよね」
「はー」
「やってもらえないかな?」
「それ良い!!最高やってあげて私からもお願い!!レイちんなら出来るからさ!!」
「やってみたら先輩!!」
「彼もそういってるし、やってね!!」
「あの~…」
「はい、決っまりー!!」
「早くこっち来て!!」
「は、はい!!」
「がんばれーセンパーイ!!」
そして、メイクや衣装合わせをする、車での会話
「よろ、よろしくおねがいします」
「こちらこそー♪」
(凄いご機嫌だ)
「なんかのモデルやってる?」
「なにもやってないです」
「そっかー」
「?」
「だってさー凄くかわいいからさ、総合的にパーフェクトだからさ」
「これは、全部後輩がやったんですよ~」
「後輩ってあの男の子?」
「はい、そうですけど」
「あの子凄い!!」
「へっ?」
「あの子才能あるよ、これプロのメイクさんにメイクしてもらったのかと思ったー」
「そんなにすごいですか?」
「うん!!」
「へー」
「あの子って将来なにやりたいか、知ってる?」
「は、はい知ってますけど」
「なにかおしえてもらってもいい?」
「えっと~メイクリストかスタイリストですよ」
「そうなのー?高校生?」
「はい、高2です」
「わかった」
そんな良く分からない会話をしているうちに
「はい出来たよ~本当はメイク落とそうと思ったんだけど、あまりの凄さにメイクそのままで衣装だけしか変えてないけどね…」
「す、凄い、私じゃない!!」
はちみつのときは鏡を見てなかったが、これがはちみつのめいくかぁーすごーい
服のガーリーさにぴったり合ってる、さっきはお姫様みたいなフリフリだったのにすごくあってる
「おわったー?わーかわいらしい!!早く撮影、撮影!!」
「は、はい」
「わー超かわいいーレイちん似合う!!」
「本当だ思ってたよりも、きれいだ」
「はい!!撮影まで、5、4、3、2、1!!」
「あれ?真愛ちゃんじゃん!!やっぱ、かわいい~」
「本当、本当~!!あっでも、隣にいる子誰?超かわいい」
「本当だ!!」
2人の男が話していた、
「はい、おつかれー」
「お疲れ様でした。」
「あっれいちゃんだっけ?、モデルやる気ない?」
「へっモデル?わ、私ですか?」
「そ、今探してんだよね?」
「いいじゃん、先輩やってみれば?」
「そうだよ、レイちん!!かわいいんだからさ、」
「でもー」
「お願い!!」
「あっ岡田さんちょっといいですか?」
「いいけど、なに?」
ごにょごにょと2人で話してから、岡田さんが、口を開いた。
「あのさ、れいちゃんはモデルを、やってもらって、男の子えっと優助君だっけ?メイクリストやらない?」
「えっ?いいんですか?」
「うん、こんな腕の良い人他の会社にもってかれたら、嫌だもん」
「本当ですか?ありがとうございます!!」
「高校卒業までは、バイトとして、高校卒業したら、うちに就職ってどう?」
「バイトとしては、いいんですが、ちょっと考えさしてもらってもいいですか?」
「うん、いいよ」
「ありがとうございます」
「れいちゃんは、決定でいいわよね?」
「えっと~」
「やってみたら?」
「やらしてもらってもいいですか?」
「もちろん、メアドと電話番号教えてもらってもいい?」
「は、い」
「ありがとうございました!!」
「はー疲れた」
「先輩良かったじゃん、決まって」
「うん。はちみつもバイト決まったじゃん」
「まあね」
家に帰って、2人ではちみつの姉のケーキを作った。
フルーツタルトにして、果物を動物や、花の形にして、最後にアメ細工と金箔でゴージャスにした。
「出来たー!!」
「ホントー?見せて見せて」
「まだダメーお楽しみ」
「はいはい」
そして、夕食
「ハッピーバースディーあやさん」
「ありがとーわーかわいいー」
「まー本当ね」
(やった笑顔になってる)
次の日
「れいちゃん、本当にケーキありがとう!!また来てね」
「はい」
「じぁ送ってくる」
「いってらっしゃい」
「本当にいいのに」
「俺が送りたいの」
「ほら、後ろ乗って!!」
「うん、」
「まだ、心配してんの?」
「うん」
「大丈夫だからさ」
「うん」
「わー本当にでかい!!」
「うん」
「でも、ともだちの家よりは小さいな」
「あんたの友達どんな家住んでるのよ?」
「城とか?」
「ええっ?マジ?」
「うん、だから大丈夫っていったでしょ?」
「うん」
「じぁね」
「うん、ありがと」
次の日
今日は休日だけど、練習はある
「はちみつ遅いなー」
「そうやなー後5分で始まるで?」
「そうだよね?なんかあったのかな?」
「私、先生に聞いてくるわ」
「私も行く!!」
「レモンはここにおって」
「わかった」
職員室に向かったナッツ
ちょっとしてから、ドタバタと走ってきたナッツ
「おかえり、どうだった?」
「た、大変やでレモン!!」
「ど、どうしたの?」
「は、はちみつが、交通事故で病院運ばれたって」
「う、うそ」
「うそちゃう」
「病院どこか知ってる?」
「あ、えと国立大学病院やで!!」
「ありがとう」
私は、良き追いよく部室を飛び出した
「レ、レモン!!はちみつ、軽傷やのに」
「死なないで、はちみつ!!私、はちみついなきゃだめなの!!」
「す、すみません、鷹葉 優助ってどこですか」
「302号室になります」
「ありがとうございます」
(私、はちみつが好きなの)
ガラガラ
「あっ先輩!!」
「だ、大丈夫?」
「う、うん、足ねんざしただけだから」
「なんだーよかったー」
「だ、大丈夫?先輩ってあれ・寝ちゃってる」
私ははちみつが大好きだ!!いつもそばにいると、気づかないけど、今やっと、気づいたよ
♪ 続く♪
作者コメント
こんな長ったらしい、作品を読んでいただきありがとうございます。
どうでしたか?面白くないでしょ?わははははは!!
パソコンで書く小説は、初めてでした。ドキドキがいっぱいでした。
私、中1です、中1で小説書いてます。
次は②でお会いできるとうれしいです
それではまた~
☆チェリー☆