マモ教拡大。
あれから数か月。
俺の村は……
「おはようございます!マーモ様!」
「キュ、キュイ…」
完全にマモ教に染まっていた。
俺は村を歩きながら今日もマモール中だ。
だが、前と違い、村は俺のドーピング建築のおかげで、立派になった。
見栄えは立派で、もはや廃村寸前だった面影はない。
「あ、マーモ様だ!」
「キュイ!」
「キュイ!」
子供たちにいたっては挨拶も真似するほど。
これは大丈夫なのだろうか?
「マーモ様。このあとはどうしますか?」
リリーは絶対俺の傍を離れない。
どこに行くにも一緒だ。
この間はトイレに入ろうとしてきてドン引きした。
暇だしあの二人の様子でも見てくるか。
「分かりました」
そうして目的地の家に着く。
ドアをノックする。
「あれ、マーモ様どうしたのかしら?」
「キュキュ」
「え、調子?マーモ様のおかげでうまくいってますよ?」
エリーはにっこり笑う。
ちなみにエリーはドラゴンの奥さんだ。
名前がないと不便なので俺が命名させられた。
リリーに似ているので、エリーと安直な名前だが喜んでいた。
「おお、お主か!」
すると奥から、これまた俺の命名、ドラゴンの旦那、ガイが出てくる。
「いや、この床暖房は素晴らしいな!」
「ええ、卵が冷えなくて助かるわ」
床暖房。
出来ちゃったん……だよね。
さすがドーピング建築。何でもありだった。
理屈が不明なのが怖い。
俺は何かほかに不憫な点がないかキュキュイと聞く。
「うーん。他には何もないわよね?」
「おお、満足だ!」
ならよかった。
なにせ、違法建築だ。何かあったら俺が申し訳ない。
そうして二人の家を去り、俺は帰りに村長の家による。
「おお!マーモ様!」
ひれ伏す村長。
ほんと、この人が一番やばい。
俺を神か何かだと思っている。
「これを!」
そうしてニンジンを出してくる。
俺はもう慣れているのでなんか、おじいちゃんの家に行っている感覚だ。
むしゃむしゃ。
「それで、今日も体のメンテナンスに来てくれたのですかの?」
「キュキュ!」
そう、俺は老化で体が弱っている村長の体のメンテをしに来ている。
と言っても、俺は撫でているだけなのだが、なんでも元気が出るとか。
「ほっほ。ありがたき幸せじゃ」
「キュイキュイ」
俺は優しく腰を撫でる。
こんなのでよくなるのだろうか?
ゴットハンド!とか言って治療できればいいのだけどな。
「むむ!これは!!」
「キュキュイ!?」
村長は急に立ち上がり目を大きく開く。
「おおおお!!」
なんか、すごい唸っているのだが!?
「はっ!!」
急にバク転したんですけど……
すんごい……
「ほっほっほーーー!!体が軽いですじゃ!!」
村長はバク転、バク宙、ロンダートとアクロバットを決める。
もはや、いかれたマシーンのようだ。
「そ、村長、大丈夫ですか?」
さすがのリリーも心配している。
「ほほ、大丈夫じゃ!!元気いっぱいじゃぞ!!」
村長の体を見ると明らかにムキムキになっていた。
「キュイ……」
この手が怖い。
まさか、これは……
「おそらく、岩で家を作ったときと同じようなことが、起こったのではないかと思います」
やっぱり!?
いや、これ本格的にドーピングじゃないか!?
次の瞬間、村長死なないだろうな!?
「ほほーい!!」
見るからに死にそうではないが……
また無自覚に一つドーピングを増やすマーモだった。
その頃王都では……
「あなたも一緒に賢者マーモ様を崇めませんかー?」
王都では堅実な信者によって着実に賢者マーモが広まっていた。
拝啓、母さん。父さん。
俺、無資格の医者にもなったよ。
闇医者?人聞きが悪いよ。
少し老人がハイになってバク転しだすだけだよ。
大げさだなー。はははは。
ところで俺、捕まらないよね?
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