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異世界でマーモットになった俺、なぜか賢者扱いされてます  作者: マモシ


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4/18

野菜パーティー!

今、俺はマモ生で一番の問題に挑んでいた。

茶色く、どこか懐かしい匂がする。

そこは畑。そう、畑だ。


うん。まじでどうしようか。

この畑。


見るも無残に食い荒らされている畑。

俺の大好き人参も酷いありさまだ。

怒りが湧くぜ。


だが、そんな事よりこの野菜たちをどうにかしないといけない。

男の話ではこの野菜たちがないと収穫できる野菜はないらしい。

うむ。重大なことである。


なにより俺もニンジンいっぱい食べたしな。

背中に冷や汗をかきながら懸命に先程から考えているのだが。

俺のない脳みそではどうにもできるわけがなく。


立ち尽くしていた。

あーなんかこう適当に呪文唱えれば魔法で解決とかできないのかな。


「キュイ!キュイ!キューイ!」


適当に手を振りながら唱えてみる。


にょき

にょきにょき


なんか生えた……生えた!?

さっきまで新芽だった野菜たちがあっという間に育ってしまった。


「そ、それは!?」


男は立派に育った野菜たちを見て感動していた。


「賢者様がやってくれたのですか?」


俺は手を振る。

いや俺、やってない。たぶん。


「ありがとうございます!」


ほんと話が通じねえ。

リリーを呼んでくれよ。


「はい、今リリーを呼んできますね?」

「キュキュ!?」


何でそれは分かんだよ!

この村人たちは謎である。


「賢者様どうしました?」


俺はもう一回適当に呪文を唱え手を振る。


「キュイ!キュイ!キューイ!」


また野菜たちが育つ。

なあ、これって何なんだ?


「ああ、これは魔法ですね。しかも神聖魔法ですね!」


神聖魔法?

俺は首をかしげる。


「神聖魔法とはその名の通り神聖なもので邪悪なものを打ち滅ぼし、聖なるものを癒し、育てる力ですね」


なるほど、それで育ったと。

だが、そんなすごそうな魔法何で使えるんだ?


「なんでも、歴代の賢者様は神聖魔法を神様から直接授けられていたとか」


うん?俺は神なんぞにあったことはないぞ?

ますますわからんが、ニンジン食べ放題はラッキーだな。

つい、小躍りしてしまう。


「か、可愛いです!」


リリーは俺を強く抱きしめる。

く、くるしい。


「ご、ごめんなさい賢者様」


いいんだ。いいんだ。

俺の魅惑のボディーが悪いのだから。


「さすが賢者様です!」


ふふん!

胸を張り、手を腰に当て、どや顔である。


「今日は野菜パーティーですね?」

「キュイ!」


そうして、村をあげて野菜パーティが開催される。

そこら中から食べ物の匂いがしてよだれが出てくる。


じゅるり。


「賢者様これをどうぞ!」


ふむ、てんぷらか。

もぐもぐ。

うっま!


「これもどうぞ!」


煮物か。

むしゃむしゃ。

うむ!これもよし!


次々俺の元には食べ物が送られてきて俺は腹がいっぱいである。

リリーがニンジンを口元に持ってくるので、手で拒否する。


「もう、お腹いっぱいですか?」

「キュイ」

「ふふ、じゃあ終わりにしましょうか」


うむ。

俺はリリーに抱っこされながら、おいしそうに食べている村人たちを見る。

それは確かに喜び祝っていた。



「賢者様のおかげです」

「キュイ?」

「みんな、賢者様が来るまではその日暮らしで、とても幸せとは言えませんでした。ですが賢者様が来てからみんなとても幸せで笑っています」


そうか、この光景は俺が作ったのか……

なんだかそれを生み出したのが自分だと実感できて少し感動してしまう。



「ありがとうございます…」

「キュイ」


俺はリリーの手を掴む。

こちらこそありがとうな。

忘れてたよ。人に喜ばれるのは嬉しいことだってな。


リリーは少し顔を俺に埋める。

少し湿っていた。

きっと、嬉し涙だ。

そう祈る。


そうして、数か月が過ぎ、今もマーモットやってます。

村を歩けば村人がこぞって挨拶して来る。


「あ、賢者様だ!こんにちは!」

「キュイ!」


俺は挨拶を返す。

うむ。

子供も礼儀がよくてよい!


そうして俺の一日パトロール。

略してマモールが終わる。

しかし、今日は少し違った。


うん?リリーの家に誰かいる?

村人ではない。

嗅いだことのない匂いがして少し緊張する。


「あ、賢者様おかえりなさい!」

「キュイ!」

「お前が賢者か……」

「キュキュイ?」


誰だ?

このおっかなさそうな女性は。


「私はここから近くにある街の騎士団の長やっているライラだ」


騎士団?

さすが異世界そんなものがあるのか?

だがなぜこんな田舎に?


「賢者様どうもライラ様は賢者様のうわさを聞きつけここまでいらしたそうです」


ふむ。

そこまで噂は広まっているのか……

俺ただのマーモットです。よろしく

俺は手を差し出す。


「よろしくと言ってます」

「あ、ああ、よろしく…ぐっ」


彼女は鼻から血を出していた。


「あの、大丈夫ですか?」

「あ、ああ。あまりの可愛さに鼻血がな」


意外な事にストライクな可愛らしさだったらしい。

分かるぞ。マーモットは可愛いからな。

まあ、鼻血はドン引きだが。


「分かります!。可愛いですよね!」

「ああ、このフォルム!短い手足!すべてが完成されている!」


おお、急にテンション上がるじゃん。

怖い。


「ご、ごほん。すまない取り乱した」


ライラは一息入れ告げる。


「あなたに協力してほしいことがある」


「キュイ?」


またこのパターンか……

だから、俺はただのマーモットだって。


拝啓、父さん、母さん

俺また相談受けてるよ?

ただのマーモットなのに。

おかしいよね?うん。おかしい。


そんな感じでマモ生は進む。












読んでいただき、ありがとうございます。

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