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異世界でマーモットになった俺、なぜか賢者扱いされてます  作者: マモシ


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18/18

お肉パーティー!

「よよいのよい!」

「よよいのよい!」


なんか踊ってる……

村人たちはそれはまあ、楽しそうに踊っている。


「キュイ…」


マーモ酒を弱めて作り直し、みんなに配布した。

その結果、今はみんないい感じによって気持ちよくなっている。

なぜそうなったかと言うとだ……


「マーモ様、後生だからマーモ酒禁止は勘弁してくれーー!!」


ダントンに泣きつかれたからであった。

リリーが提案した効果を弱めると言う方法で、無事効力の弱いマーモ酒が誕生。

それにより狂戦士状態はなくなった。


そして今は狩猟大会で副次的に手に入った魔物の肉を使いお肉パーティー中だった。


「ひゃほほーいじゃ!!」


村長がまたバク宙してる……

慣れた光景である。


「マーモ様」

「キュイ」


リリーが横に座ってくる。

少し酔っているみたいだった。


「マーモ様楽しめていませんね?」

「キュ、キュイ」


仕方ないだろ?

俺、草食だよ?

肉くえねーし。


「ふふ、そうでした」


やけに楽しそうなリリー。

二人で少し黙って祭りの光景を見ていた。

焚火は煙を上げ、宙高く舞い上がる。

その周りをみんなが肩を組み踊っている。


エリーやガイはドラゴンになり子供たちと遊んでいる。

ラスプ達は成果を自慢しあっている。

ライラは酒に飲まれて泣き上戸になっている。


それぞれが、楽しそうに盛り上がり、酒を飲み、肉を食べ、満足している。

そこには笑顔がたくさんだった。


「こんな日常が続けばいいですね……」

「キュイキュイ!」


こんな日常がいいから俺が守るんだ!


ふんすと胸を張る。


「ふふ、そうでしたね?」


リリーは少し笑って、真面目な顔をする。


「マーモ様に一つ謝らないといけません」

「キュ?」


なんだ?

改まって。


「私はあなた様が賢者様ではないと初めから知っておりました」

「キュイ!?」


な!?

じゃあ、どうして賢者様なんて言ったんだ!?


「……私はあの時藁にも縋る気持ちだった」


リリーは思い出すように少し上を向き語りだす。


「私の両親は、戦争で亡くなりました……」

「キュイ……」


初めから不思議だった。

だが、俺は聞けてなかった。

怖かったのだ。

彼女はいつも明るい。

それ故に真実が恐ろしかった。


「父も母も優しい人でした。故に絶対に希望を捨てない人達でした」

「キュー……」


だから、俺に希望を見つけたのか?

何となくそんな気がした。


「はい、母や父のように最後に希望を持ちたかったのです」


それで俺を賢者なんて言ったのか。


「ふふ、でも、それは合ってました」

「キュイ?」


俺はただのマーモットだぞ?


「その、マーモットが何かは分かりませんが、マーモ様は私たちにとって賢者様です。それは真実がどうかより大切なことですから」


優しく微笑みを浮かべるリリー。

この子はきっと分かっていない。

俺こそ君に助けられたのだ。


何の役にも立っていない。

そう思いながら生きてきた。

ただ、働いて寝て、起きて食べて。

そんな人生だったのに、今では俺が頑張るとみんなが笑顔になる。

それがどれほど、救われることか。

リリーは分かっているのだろうか。


「キュキュイ!!」


これからもこの生活を守ろう!

俺は胸をたたき強く宣言する。


「はい、守ります。絶対に」


その目は希望を持っていた。

亡き母や父のような目なのだろう。

二人はきっとその目の中には生きている。

そう思った。


拝啓、母さん、父さん。

俺、救われたよ。

この世界にきてたくさん驚いたけど、救われたんだ。

うん。生きるよ。

この世界で。

そしてみんなと。



読んでいただき、ありがとうございます。

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