ドワーフ探し。
ドワーフ勧誘の話から一周間。
状況は芳しくなかった。
どうも、彼らはひっそり暮らしていてどこにいるか分からないらしい。
「すみません、マーモ様」
「キュイ」
気にするな。
うーむ。どうにかできないか……
「マーモ様が行けばなんとかなるかと」
「キュイ?」
俺に何をしろと?
俺はただのマーモットだぞ?
「探索魔法で一発です!」
は?なにそれ……そんなの使えないけど?
「いえ!マーモ様ならやれます!」
そんな出来る子みたいに言われても……
探索魔法ね……
そんな簡単にいくわけ……
俺は立ちあがり、少し目を閉じ集中する。
「キュイ!?」
分かる!
生物の位置が!
村の南端になんかいる。あれはラスプ?
うん?なにか、人を拘束しているような……
「え!?」
うん?リリーどうした?
「あ、いえ!さあ、街に行きましょう!」
なんか妙に急いでいるが、まあいいか。
これでやっとドワーフに会える。
髭ずらで酒を飲み、豪快!
会えるのが楽しみだ!
そうして俺は街に向かうのであった。
街に着くとそこにはたくさんの人がいた。
村とは比べ物にならないほどだ。
「キュ~~~イ!」
早く行こうぜ!
「ふふ、楽しそうですね?」
「キュイ!」
当たり前だろ!
俺は短い手を一生懸命振る。
「か、可愛い!」
抱きしめられる。
その力は前より上がっていた。
ぐっ!?
苦しい……
「は、すみません!」
俺は解放される。
背骨がいかれるかと思った。
もう、注意しなさい!
「キュイ!キュイ!」
「はい、すみません……」
さて、気を取り直して探すか。
俺は二足で立って探知魔法を発動させる。
「キュイ!」
見つけた!
そこは家の地下だった。
複数数いるな。
さっそく向かう。
家の前に着き。ドアをノックする。
「キュイーー!」
しばらくすると地下から出てきてドアが開く。
そこにはまさにドワーフと言った風貌の男性が出てくる。
「何の用だ?うん?」
下を見て俺に気付き固まる。
「キュイ!」
「お前さんがノックしたのか?」
「キュイ!」
「ふ、可愛いものだ」
俺の頭を撫でてくれる。
いい人そうだ。
「で、後ろの人は何の用だ?」
「はい、私たちは今噂のマモ教に属するもの。そしてそちらが賢者マーモ様です」
「マモ教?あの夢物語を語っている集団か……」
不審そうにこちらを見てくる。
「こんな可愛い動物を使ってまで勧誘なんてするんじゃねーよ」
「キュキュイ?」
俺はドワーフに抱きしめられて家の中に入れられる。
「マーモ様!」
いい、俺が何とかするから大人しく待ってろ!
二人には待っててもらう事にする。
ちょうどいい。
「お前さんも可哀そうにな」
たくさん撫でてくれる。
うむ。いい感じだ。
おっと、いけない。仕事をしなければ。
「キュキュイ?」
俺は地下を指さす。
「おお、地下に気付いたか。いいぞ見せてやる」
床の板をめくるとそこには階段があって下に続いていた。
階段を下りていく。
するとそこには、坑道があった。
「キュイ!」
すごいな!
でも、どうして家の地下に坑道が?
「不思議だろ?でも仕方ないんだ。俺達はドワーフ。この国では人間以外は坑道に入らせてくれねー。欲しければ買うしかないんだ」
頭をかき、少し恥ずかしそうに言う。
「だが、俺達は金がない。酒代でとんでな。で、自分たちで秘密裏にほっているわけだ」
なるほどな。
それで家にこもって、採掘か。
「だがな、問題があってな……」
ドワーフは少しも困った顔をする。
「魔物が住み着いていてな。サンドワームって言うやつなんだが。これが困りものでな、土に中に逃げるものだから倒せなくて困っているんだ」
土の中か……
どうすることもできないな。
でも、この入り口とかには鉱石はないのか?
「キュキュイ?」
俺は入り口の壁を指さす。
「うん?そこには鉱石はないぞ?合っても小さなかけらで意味がないからな」
そうか……
俺は壁に両手を置く。
集めれば大きくなるのかな?
そう考えていた。
「キュ……キュイ!?」
手が熱い!?
俺は急いで手を壁から離す。
すると手の中に大きな水色の鉱石があった。
「そ、それは!?レゾン鉱石じゃねーか!?」
「キュイ!?」
何でだよ!?
どうゆうことなの!?
意味が分からない!?
「そんな馬鹿な!!ここらには小さな鉱石しかなかったはずだ!探知魔法で調べたはず!」
ドワーフは探知魔法を発動させ確認する。
「な!?」
「キュイ?」
どうした?
「ここらの小さなかけらが全部なくなっている!?」
は?
おいおい、まさか……集めたのか?
俺が無意識に集めて大きな鉱石にしたのか?
「お前さんがやったのか?」
「キュ、キュイ」
お、おそらく……
「まさか、本当に賢者さまなのか?」
い、いや、賢者では……
「マーモ様!!」
リリーの声がする。
どうして!?
待っていろと言っただろ?
「あまりに遅いので心配になりまして、ドアを壊して侵入しました!」
ぼ、暴走じゃん……
「お、お前ら!本当にこの可愛いのが賢者様なのか!?」
「はい」
ドワーフ達は、目の色を変え俺を見てくる。
「どうか、どうか、俺達に力を貸してくれ!」
「キュ、キュイ!?」
土下座だった。
綺麗すぎた。
慣れてるな……
「俺達は一文無しだ。ここでは仕事はないし、それに鉱石も手に入らない。このままじゃここまで来た意味がねえ!頼む!」
なんだか、言い慣れてる感があるが……まあいいか。
「キュイ!」
「何とかしようと言っておられます」
「「おお!」」
俺はこの時忘れていた。
酒好きで豪快。そんな性格不安しかないじゃないかと言う事を。
拝啓、母さん、父さん。
俺初めて人に土下座されたよ。
何とも言えない気持ちだったよ。
え、父さんはいっつもやってるって?
ご冗談を。はは。
……まじ?
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