新たなる勧誘計画。
最近、村は人がより増えた。
俺が来たときは30人ぐらいの村だったのに。
今では50人以上はいる。
「キューイ!」
「おはようございます。マーモ様」
マモールを実施、朝の挨拶活動。
今日もいい日になりようだ。
そうあってくれ……
「キューイ!」
「お、マーモ様!おはようございます。これ、今日のジュースです」
「キュイ!」
俺の最近のお気に入りは最近引っ越してきたこのおじさん、ラスプさんからもらっているこのジュースだ。
毎朝飲んでいる。
なんのジュースかは知らないが、柑橘系のジュースだとか。
「キュイキュイ!」
「いえ、いえ、おいしかったならよかったです。それよりマーモ様、これをどうぞ」
「キュイ?」
なにこれ?
渡された紙には複数の名前が書かれていた。
何かのリストか?
「それはぜひマモ教に入りたいと言っている者たちのリストです」
「キュイ……」
また増えるのか……
なんか最近また一段と増え続けているような……
マーモは知らないが、そのリストに載っている者たちはすべて元暗殺者である。
この村に派遣された暗殺者をラスプが捕まえ、強制的に改宗させたのである。
まあ、とにかく家作っておくか……
違法建築も慣れたものである。
「マーモ様、ここにおりましか」
「キュイイ?」
村長どうした?
「マーモ様にご相談がありましての」
「キュイ?」
「最近は移住者が増えております。それに伴ってマーモ様の負担も増え、心配しておりますじゃ」
まあ、家はすべて俺が作っているからな。
だが、それは仕方ない。
骨組みとかはいいが、床暖房などの便利なものは俺しか作れないからな。
「そこは存じ上げておりますじゃ。ですが、いささか不安が大きいかと」
まあ、たしかに。
「そこで、ですが、ドワーフの移住者を入れてもいいのかと」
「キュ、キュイ!?」
ドワーフ!?
いるのかそんなファンタジーな奴!
「はいですじゃ、この国では少数ですが暮らしておりますじゃ」
ドワーフか……
気にはなるしぜひ見てみたいな。
「ですが、グリット教は人間至上主義。ドワーフたちにはとても肩身が狭いのですじゃ」
なるほど、でもなんで、じゃあドワーフたちはこの国に?
「この国でしか取れない鉱石がありまして、それ目当てがほとんどですね」
リリーが言う。
鉱石?
まさか、世界一固い鉱石とか?
そんなわけないか。はははは。
「よくご存じで。そう、世界一固い鉱石、レゾン鉱石がお目当てですね」
へえー……本当にあるんだ……
「彼らの技術力ならマーモ様の家の再現も可能かと」
おお!
それなら確かに俺の負担も減って一石二鳥だな!
だけど、彼らは勧誘に簡単に乗ってくれるかな?
「それは問題ないですじゃ」
村長は懐から地図を出し、ここから少し離れた地点を示す。
「ここに、そのレゾン鉱石の鉱脈がありましたじゃ。これを使って勧誘すればいちころですじゃ!」
そんなのあったの?
「はい、最近見つけました」
でも、そこまでには魔物がいたんじゃ?
大丈夫だった?
「はい、魔物は……はい!」
え、なに!?
その、「はい!」はなに!?
「魔物はいたのですじゃが……」
いや!?だから何その間は!?
「あーいたはいたな……まあ、逃げていったけどな」
え、どういうこと?
「どうもマーモ様の力のおかげで想定以上に強くなっていたようで、魔物たちが私たちを見た瞬間即座に逃げていったのです」
……完全に化け物じゃん!!
やっちまった!!
まさかそんなになるまでドーピングが効いていたなんて……
もはや、ショッカーに改造手術された仮面ライダーとかの部類じゃん!?
「落ち込まないでくださいですじゃ。そのおかげで鉱脈も発見できたのですじゃ」
「キュイ……」
まあ、それもそうか。
まあ、あくまで一般より強いだけだしな。
一国の軍隊とかには敵わないだろうし、まあいいだろ。
「それでは、さっそく街に勧誘をしてきますじゃ」
「キュイ!」
おお、頼む!
この時、マーモは二つほど勘違いしていた。
一つは、この村の住人は、すでに一国の軍隊より強いと言う事。
二つ目は、マーモはそれよりさらに強いと言う事だ。
だが、そんなことは知る由もないマーモだった。
拝啓、母さん。父さん。
俺、ゴットハンド完全に身に着けたよ。
うん。完璧。
ほら触っただけで仮面ライダー作れるんだよ?
うん!違法だね!
でもめげない、しょげない。
だって男の子だもん!
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