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「……悪いな、グリーンモンキー。今、俺たちは金がないんだ。この一本の人参、二人で分け合おうじゃないか。お前が半分、俺が半分だ」
森の中、空腹に耐えかねた俺は、相棒の前に跪いて提案した。
最強の馬と言えど、共に苦楽を共にしてきた仲だ。一本の人参くらい、笑って半分こにしてくれる……そう信じていた。
「じゃあ、まずは一本貰うぜ」
俺が人参の端を掴んだ、その瞬間だった。
ドスッ!!
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
友情など、そこにはなかった。
グリーンモンキーの放った「神速の蹴り」は、俺の股間にクリーンヒットした。
かつて熊を蹴り殺したその蹄が、ピンポイントで俺の最重要拠点を粉砕する。
世界が真っ白に染まり、俺は声にならない悲鳴を上げながら、エビのように丸まって地面に転がった。
(完)




