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「さあいけーーー! 俺の最強の相棒、グリーンモンキー!!!!」
俺は手に入れたばかりの超最強の馬に跨り、異世界の風を切っていた。
立ち塞がる狼は踏み潰し、襲いかかる熊は一蹴り。まさに無双の疾走。
「さあ、この伝説の断崖絶壁……急斜面を登り切るんだ!」
あまりの角度にグリーンモンキーが嘶くが、俺は手綱を緩めない。
「よしいいぞー! そのままいけ、いけ、いけーーー!!」
蹄が石を削り、火花が散る。
「どうした! 猛獣どもを蹴散らしたお前なら行ける! 行ける行ける行ける行ける行けるーーーーー!!!!」
だが、物理限界は非情だった。
頂上を目前にして、最強の馬の足が、ついに重力に屈する。
「おうおうおうおう! 諦めるな! おいおいおいおいおいおい、止まるな! ……ダメだダメだダメだダメだーーーーーー!!」
あーーーーーーーーーーー!!!!!!!!
空を仰ぎながら、俺とグリーンモンキーは一体となって垂直落下を開始した。
ゴキッ! ドサッ! ドサッ! ドサッ! ドサッ!
幾度も岩角に体を打ち付け、最終的に崖下の平地に、元・最強のコンビだった「何か」が着地した。
グッッッッチャ!!!!
(完)




