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8話目 烏來の部活

 その日の放課後。烏來と白霧は弓道の部活動体験に来ていた。ちなみに桐葉は薙刀部の練習があるので今はいない。弓道の体験に来ると烏來は目を輝かせていた。

烏來「ふむ、、これを習得すれば主を守れます!」

 烏來は意気揚々と袴に着替えて、部長の先輩から手とり足とり教えて貰っていた。そして「なるほど……やってみます。」と言うとまるで経験者のように構え始めて弓を引く。まるで狩人のように。弓道場にいる全員が息を飲み、烏來を見守る。矢が放たれた。放たれた矢はまとのど真ん中を貫いた。弓道場の部員たちがざわつき始めた「え、あの子初心者だよね?」「一発で的中できることある?」などと言葉が飛び交っている。そんな時部長が俺に話しかける。

部長「君もやってみようか」

白霧「へ?」

烏來「良いですね!主もやってください!」

白霧「へ、へい」

 烏來と同様に説明を聞き構える。気合十分。ど真ん中を貫く気満々でやったが「バイン」何故か手元に矢だけ残り弓は下に落ちた。白霧の顔は真っ赤。

白霧「もうやらん」

烏來「あ、主。大丈夫、、ですかっ、、ぷっ。」

 烏來はこっちを向かないままで肩がぴくぴくしていた。これが才能の差とゆうやつか。

 ぼちぼち体験も終わり桐葉と合流した。

桐葉「烏來や!弓道はどうだったのじゃ?」

烏來「はい、とても興味深かったです。入部することにしました。」(肩プルプル)

白霧「おい、何笑ってんだ烏來。わかるからな?」

烏來「いえ、笑っておりません。主のことを笑うなど言語道断です。」(キリッ)

白霧「……バインッ」

烏來「ぷふっ、、」

白霧「おいやっぱ笑ってんじゃねぇか。笑ってますよね?それ。今日のおやつ抜きな」

烏來「あ、主!それはダメです!」

桐葉「何があったのじゃ!わしにも教えんか!」

白霧「絶対やだ。」

 なんて話をして笑いながら帰路に着いた。烏來が来てらからというもの。二人でも楽しかった日常がさらに楽しくなった。もう親に殴られない。罵倒を浴びせられない。そう考えたら幾分かは気が楽になった。

 家でもダラダラすごしていた。ご飯を食べ終わってテレビを見ていたら俺の上に烏來が座ってきた。

白霧「烏來…何してるの?」

烏來「私の特等席です。」

桐葉「あ!ずるいのじゃ!わしも白霧とくっつくのじゃ!わしはここに座る!」

 と言うと師匠はソファに座り俺の肩に足をかけた。

桐葉「ほれ二人とも、アイスじゃ」

白霧「え!師匠ナイス!」

烏來「流石です桐葉様。ありがとうございます。」

桐葉「ぬははは!わしだってやれば出来るのじゃ!」

 次の日になり学校へ向かう。その日は特に出来事はなく。あっとゆう間に部活の時間になった。俺は何をするかと言うと、図書室に向かう。え?勉強してるのかって?んなわけないだろ。特に何をする。という訳では無いが、そこはかとなく落ち着く。静かだし。あ、でもこの前何人か図書室にいるのに合唱部が練習を始めた時は殴りかかろうかと悩んだ。

 この図書室は色々な音が聞こえてくる。ページをめくる音。野球部の声出し。吹奏楽部の合奏。図書室は静かであるべきではあるが。このうるささは逆に心地が良い。ほぼ毎日この図書室を六時半まで借りている。理由は師匠が六時半手前に図書室に入ってきて、「部活が終わったのじゃ!帰ろうぞ!」と言ってくる。ただそれは前までの話。今日からは六時少し過ぎに烏來が入ってきて。「主。部活動が終了しました。」と言ってくる。その後前と同じような時間に師匠が「二人とも!部活が終わったのじゃ!帰ろうぞ!」と言ってくる。

 この部活が終わるまで待っている時間も嫌いじゃない。むしろ好きなくらいだ。必ず二人が俺の元に帰ってきてくれる。幸せだ。

 さぁ今日も待とう。二人が戻ってくるまで。

 

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