(182)魔法少女狩り[11]〜リュウカ先生、晒しものの刑〜
「私は、負けません!」
リュウカ先生が電撃の後遺症に耐えながら立ち上がった。豊満な胸を激しく上下させながら、それでも戦う意志を失っていない。魔法戦闘術教師としてのプライドと、俺への愛情が、彼女を奮い立たせていた。
「生徒たちの手本となるべき教師が……こんなところで負けるわけにはいかないんです!」
リュウカ先生が杖を高く掲げ、渾身の雷魔法を発動させる。
「サンダー・パニッシュメント――懲罰の雷撃!」
これまでとは比較にならない巨大な雷光が、クラリーチェに向かって迸った。教師として生徒を指導する時の厳格さを込めた、彼女の最大級の攻撃魔法だった。舞台装置が雷光で照らし出され、観客席からも驚嘆の声が上がる。
「ほほう、なかなかの威力じゃな」
しかし、クラリーチェは余裕の表情で、その攻撃を片手で受け止めた。雷光が彼女の掌で渦を巻き、まるで玩具のように弄ばれている。
「だが、三流は所詮三流――本物の『雷』を見せてやろう」
クラリーチェが両手を天に向かって掲げると、舞台上空に巨大な雷雲が形成され始めた。しかし不思議なことに、雨雲は舞台の上だけに留まり、観客席には一切影響していない。明らかに魔法によって制御された局地的な嵐だった。
「深淵魔法――雷帝の審判」
突然、激しい雷雨が舞台上に降り注ぎ始めた。しかも、その雨はリュウカ先生だけを狙い撃ちしているかのように、彼女の周囲に集中して降っている。
「きゃっ! 雨が……!」
リュウカ先生のコルセット風衣装が、瞬く間に雨でびしょ濡れになった。赤と黒の魔法少女衣装が水を吸って肌に張り付き、彼女の豊満な肉体のラインが露わになっていく。特に胸元を強調したコルセット部分は、濡れることでより一層彼女のバストの形を際立たせていた。
「やっ――! 見ないで――!」
リュウカ先生が慌てて胸元を隠そうとするが、雨は容赦なく降り続ける。短いプリーツスカートも水を含んで重くなり、彼女の動きを制約し始めた。
「恥ずかしがることはない」
クラリーチェが嘲笑を浮かべながら指摘した。
「おぬしが慕う武流に、その濡れた身体を存分に見てもらうがよい。彼もきっと喜んでおるであろう」
「やめて……そんなこと言わないで――!」
リュウカ先生の顔が恥ずかしさで真っ赤になった。俺に見られていることを意識すると、彼女の羞恥心は倍増してしまう。愛する男性の前で、こんな無様な姿を晒すことの屈辱に、彼女の心は打ち砕かれそうになっていた。
だが、クラリーチェの悪戯はそれで終わらなかった。
ゴロゴロゴロ――
上空の雷雲から、不気味な雷鳴が響いてくる。そして――
バリバリバリッ――!
激しい落雷が、リュウカ先生の衣装を直撃した。
「きゃああああああ――!」
雷光がリュウカ先生の魔法少女衣装を焼き、あちこちに穴を開けていく。胸元のコルセットが裂け、スカートの一部が焦げて破れる。彼女の白い肌が、破れた衣装の隙間から覗いて見えた。
「私の……衣装が!」
リュウカ先生が必死に破れた部分を隠そうとするが、雷は次から次へと彼女を襲った。まるで生き物のように、彼女の衣装の重要な部分ばかりを狙い撃ちしている。
バリッ――バリバリッ――!
連続する落雷で、リュウカ先生の衣装はみるみるうちにボロボロになっていく。赤いマントは焦げて半分ほどの長さになり、コルセットは大きく裂けて彼女の豊満な胸が半分以上露出してしまった。短いスカートも所々に大きな穴が開き、下着が透けて見える状態になっている。
「武流先生……見ないで……こんな恥ずかしい格好……!」
リュウカ先生が涙目で俺に懇願するが、俺は蔦に拘束されて顔を逸らすこともできない。彼女の屈辱的な姿を、最前列で見せつけられている状況だった。
「ふふ、愛する男の前で無様な姿を晒すのは、どんな気分じゃ?」
クラリーチェが残酷に問いかける。
「恥ずかしいか? 情けないか? それとも、少し興奮しておるか?」
「そんな……!」
リュウカ先生が激しく否定するが、その頬の赤らみは単なる恥ずかしさだけではない何かを示していた。愛する男性に見られながら辱められるという状況が、彼女の心の奥底に眠る倒錯的な感情を刺激していたのかもしれない。
「では、最後の仕上げじゃ」
クラリーチェが天に向かって手を伸ばすと、雷雲に蓄積されたすべての雷光が、一点に収束し始めた。巨大な雷の塊が形成され、その威力は先ほどまでとは次元が違っていた。
「雷帝奥義――天罰の落雷」
巨大な雷光が、まるで神の怒りのような威力でリュウカ先生に向かって落下してくる。
「きゃああああああああああ――!」
直撃を受けたリュウカ先生の身体が、雷光に包まれて宙に舞い上がった。電撃のエネルギーが彼女を空中高く押し上げ、まるで人間大砲のように吹き飛ばしてしまう。
俺は絶望的な気分で、彼女の飛んでいく姿を見つめることしかできなかった。七歳の小さな体では、何もできない。
「あああああ――!」
リュウカ先生が重力に従って落下してくる。ボロボロになった衣装で、下着が丸見えの状態のまま、舞台に激突しそうになった。
その瞬間。
俺を拘束していた黒い蔦の一本が、まるで生き物のように伸びて、落下するリュウカ先生の身体をキャッチした。しかし、それは救助ではなかった。クラリーチェが操る蔦による、新たな屈辱の始まりだったのだ。
「ふふ、可哀想な教師よ。地面に激突させるのは忍びない。わらわが優しくキャッチしてやろう」
蔦がリュウカ先生の腰のあたりに巻きついた。しかし、身体のある箇所に食い込む形になってしまった。
「んあああああ――!」
リュウカ先生の口から、堪らえようとしても漏れてしまう甘い嬌声が響いた。蔦が彼女の一箇所を刺激し、身体が勝手に反応してしまう。
「や……やめて……そこは……!」
リュウカ先生が必死に抵抗しようとするが、雷撃のダメージで身体に力が入らない。それどころか、雨に濡れて破れた衣装が彼女の肌に張り付き、妖艶な魅力を際立たせていた。
蔦は彼女を俺のすぐ近くに運んできて、まるで見せつけるような位置に吊り下げた。リュウカ先生の恥ずかしい姿が、七歳の俺の目の前に晒される形になってしまう。
「武流先生……こんな格好……見ないで……」
リュウカ先生が涙を流しながら懇願するが、その身体は蔦の刺激で小刻みに震えている。濡れた髪が顔にかかり、破れた衣装から覗く白い肌が雨粒でキラキラと光っていた。
「ほほう、なかなか美しい光景じゃな」
クラリーチェが満足そうに眺めながら、最後の仕上げとばかりに蔦を微妙に動かした。
「んっ……あっ……やっ……」
リュウカ先生の嬌声が途切れることなく続く。蔦の刺激で勝手に震え、まるで踊っているような動きを見せていた。雨に濡れた豊満な胸が、その動きに合わせて誘惑的に揺れている。
「すばらしい」
クラリーチェが芸術作品を鑑賞するかのような表情で、リュウカ先生の屈辱的な姿を眺めた。
「教師としての威厳も、魔法少女としての誇りも――すべて剥ぎ取られて、今やただの玩具に成り下がった。これが三流教師の末路じゃ」
「うう――」
リュウカ先生が意識朦朧とした状態で呻いている。身体は蔦の刺激で反応し続けているが、精神的には完全に打ちのめされていた。生徒たちの手本となるべき教師が、このような無様な敗北を喫してしまった屈辱感と絶望感が、彼女の心を支配していた。
観客席では、この光景も演出の一部だと思い込んだ観客たちが、興奮して拍手を送っている。
「芸術的な演技だ!」
「リュウカ先生の体当たり演技、感動的!」
「あんな風に宙吊りになるなんて、すごい演出!」
彼らの無邪気な称賛が、リュウカ先生の屈辱をさらに深めていく。愛する武流の前で、こんな恥ずかしい格好を大勢の観客に見せつけられている。その現実が、彼女の心を完全に打ち砕いていた。
またしても、クラリーチェの完全勝利であった。リュウカ先生は教師らしからぬ屈辱的な敗北を喫してしまったのである。