紅い窓
硬く閉ざされたお部屋。
私はそのお部屋の中で死ぬんだって。
ある日やってきた大人の人にどこかもわからないここに連れてこられてね、とても怖かった。
大人の人たちは毎日私の部屋へ来て言うの。
こいつは失敗作だって。
私は今日も考える。
人の手によって造られた私たちに、たとえ失敗作であろうと感情を持ってしまった私たちに、生きる権利はないものかと。
私の部屋に唯一ある窓から殺風景な地球を眺める。
大地は枯れ果て、建物など存在せず、生命の陰もない地球を。
紅い空に覆われた地球を。