飛行機雲
真っ直ぐに空を引き裂いているようで
決して直線になれない飛行機雲は
僕をどこにつれていって
くれるのでしょうか
キップを片手に握りしめても
その思いはあの爆音の彼方までは届かない
僕はただ
地面の底から見上げるだけしか
できないキップを持っています
あの飛行機には
どんな人が乗っていて
どんな思いで生きていて
どんな思いで明日を迎えて
どんな思いで明後日が来ないことを
認めるのか
思いを馳せることしかできないのです
あの飛行機が
僕を乗せて飛んでくれたなら
まるでクモの糸にすがるように
今日も空を見上げます
ありがとうございました。