異世界で初めての友達
異世界に転生して最初にわかったことがある。この世界、スライムが多い
森を一歩歩けばぷるん。2歩歩けばぶるん。3歩歩けば......踏んでしまう。足元で「ぶちゅっ」嫌な音がした。足を上げると青い半透明の物体がばったりくっついていた。 「スライム...だよな?」ゲームや漫画で何百回も見た存在。最弱モンスターの代表のはずだった。だが俺は剣も魔法もないステータス画面も見れないチートもないあるのは素手と謎に冷静な図太いメンタルだけだった。スライムは俺の足から離れ、目の前でプルプルと震えている。攻撃してくる様子もないというか俺をじっと見つめている。沈黙が続いた 5秒 10秒 30秒 「なぁ」気づいたら話しかけていた。
もしかしてお前も困っているのか?スライムはぷるんと上下に揺れた。うなずいた?いや気のせいかもしれない。でも否定する動きもない。俺はそっとしゃがみ込んだ。「俺さ、転生したんだけど何ももらえなくてさ、」スライムは無言で見つめている。「剣もないし魔法もないし多分今の俺村人以下なんだよ。」ぶるん少し萎んだような気がした。お前は?ぷるんぷるん
「あ、言葉話せないよな」妙な空気が流れる。敵対はしていない。これいる?俺はさっき拾った木の枝を差し出した。スライムは一瞬戸惑いゆっくり枝に近づいて枝を避けた。いらないんかい!代わりにスライムは俺の影に入り込んだ。「熱いの苦手?」ぷる今度ははっきり揺れた。なるほどなぁ俺は影になる位置を調整したスライムは満足そうにぷるんと揺れた。思わず笑ってしまった。「なんか俺たち弱いもの同士だな」スライムはぷるんといつもより大きく動いた。こいつ仲間認定したな...どこか悲しい気持ちになった。
剣も魔法もチートもない俺と最弱モンスター代表のスライム。前代未聞のパーティーが完成した。
「よし」俺は立ち上がる。今日からお前は俺の仲間な。名前?まだない でも不思議とこの異世界で初めて1人じゃないと思えた。スライムは俺の足元で嬉しそうに、ぷるぷる震えた。




