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ダサい死に方、女神の救済、転生開始

初投稿です!!お願いします!!

 俺こと佐藤巡は、今、信じられない光景の前に立っていた。厳粛で神秘的な空気が満ちる、まるで教会のような場所。俺は、なぜこんな摩訶不思議な体験をしているのかと首を傾げた。その理由は、22歳の夏にさかのぼる。

当時、俺は従業員30人ほどの小さな旅行会社で、観光ガイドブックの制作に携わっていた。18歳で入社した時から可愛がられ、今でも会社で一番若い。給料は少ないが、大好きな仕事だ。いつか世界中の観光地をまとめた、自分だけのガイドブックを作るという夢だってあった。そんな俺が、3年半の勤続を経て、ついに初めての海外ガイドブックの制作を任されたのだ。その優越感と、会社に認められた喜びで胸がいっぱいだった。任されたのは、アフリカのジャングルを調査し、詳細な地図を作るという仕事だ。嬉しさのあまり、準備を整えるとすぐにアフリカ行きの飛行機に乗り込んだ。現地に着いてからも、初めての仕事に胸を躍らせ、徹夜で調べ物をしていた疲れに気づくこともなかった。現地のガイドに案内され、ジャングルに足を踏み入れた。一生懸命メモを取り、熱心に散策していた。しかし、徹夜続きの体は限界だった。ガイドの説明を聞いているうちに、次第に意識が遠のき、足が滑る。次の瞬間、俺の体は崖から放り出された。そして、視界がぐるりと反転し、首から「ポキッ」と嫌な音が響いた。

22年という、あまりにも短い佐藤巡の人生は、呆気なく幕を閉じた。これが、俺が死んだ顛末だ。情けないにもほどがある。高校生の時に徹夜すると倒れることを学んだはずなのに、張り切り方がまるで子供だ。まあ、それだけこの仕事を楽しみにしていたんだろう。


「でも、死んだら夢を叶えられないじゃないか」


冷静になろうと、立ち上がって周囲を見回す。そこは、ステンドグラスから降り注ぐ七色の光が、ゴシック様式のアーチや精巧な彫刻を優しく照らしている場所だった。床は大理石だろうか、磨き上げられてツルツルしている。奥には、司教が教壇していたであろう机と、天を突くような巨大なパイプオルガンが鎮座していた。その神聖で荘厳な雰囲気は、生前に家族と一度だけ行ったヨーロッパ旅行で見たカトリック教会にそっくりだ。


「ここは、天国なのか…?」

「ええ、その認識で合ってますよ」

「やっぱりそうなのか―って、誰だよッ!あんたッ!」


俺は驚いて倒れこみそうになった。気づかずうちに隣に人が立っていた。

急いで隣を見ると俺は息を飲んだ。そこには絶世の美女がいた。俺の言葉では説明できないほど美しく艶々とした亜麻色の髪。小さな顔にクリッとした目。肌は透き通るように白い。まるで女神かと言われたほうが信用できるような美しさだった。


「まるでじゃなくて本物の女神ですよ」

「ナチュラルに心読まれてるッ!!まじかよ!」


俺の反応が面白かったのか口元を押さえて笑っている。笑われたの癪に障ったが、その反応すら神々しかった。よく見たら宙に浮いているし、存在自体が照り輝いているから本人の言う通り女神で間違いないだろう。


「あー、あんたが女神ってのはわかったんだが俺になんの用だ?用がなきゃこんなとこ呼ばないだろ」

俺の反応を笑っていた女神が俺の言葉を聞いて少しびっくりした反応をした。

「あら、馬鹿みたいな死に方をした割には頭はされているようですね」

「馬鹿みたいなのは余計だろ!いいから本題を教えろ女神」

「そうですね。では単刀直入にいわせてもらいますが、佐藤巡さん、異世界にいってみませんか?」


そう言って女神は不敵に笑った。一瞬脳がフリーズする。イセカイ?異世界だって。異世界ってドラゴンとか飛んでたり魔法使いとかいるやつか?


「そう!巡さんの想像する異世界で間違いないですよ。少し考え方が子供っぽいですが笑」

「この自称女神は人を馬鹿にしないと気が済まないのかよ...異世界...か...」


現実世界でやり残したことの多い俺からすれば、またとないチャンスである。異世界という未知の世界を探索できたり見たことのない生物を観察できたりなど夢が広がる。それに俺の夢であるガイドブックを異世界で作れるかもしれない。だがここで疑問が一つ残る。なぜわざわざ女神様がなんの取り柄もないこの俺を異世界に飛ばしてくれるのだろう。だってこの話は俺にとって都合がいい。なにか女神に騙されているのだろうか。一度1疑い始めると止まらない。そう思って女神を睨みつけると女神は俺を見ていった。


「巡さんの疑問もわかります。なのできちんと説明しましょう。あなたが選ばれた理由を」

「また勝手に心を読まれたよ...とりあえず説明してくれ」

「なぜ巡さんが呼ばれたのか、その理由は.......見ていて滑稽だからですッ!!」


俺は思った。こいつは馬鹿だ。苛立ちよりも呆れがやってきた。俺が女神に冷やかな目線を向けているが気づかず楽しそうに話を進める。


「巡さんにはわからないとおもいますが、私達女神の仕事は退屈なのです。管理している星が消滅しないように見守るだけで、全く楽しくないんですよ。そこで巡さんの出番です。巡さんの死に方をみて私思いました。この人は面白いと!あんなに楽しみにしてた初仕事でまさか疲れて気絶するなんて。しかも気絶したところが運悪く崖から転落、首からっていたぁぁぁぁぁッ!」


気持ちよく俺の死因を説明していたからさすがにムカついて殴ってしまった。まあスカッとしたからいいだろう。


「よくないですよ!!私親父にも殴られたことないのに!!まだ痛い、ぐすん」


俺が殴ったところを抑えて涙目になった女神が抗議の目をむける。もちろん俺はスルーする。


「まあほんとのところは巡さんの人生が可哀想だと感じたからです。自分のガイドブックを作るぞって夢のために頑張っていたのにあんな不幸な事故で死んでしまい夢を叶えられないのはあまりに報われないなって。だから巡さんには異世界で第二の人生を歩んでほしいなって思い呼出したのです。」


俺は目頭が熱くなった。まさか自分の頑張りや努力を神様が見ていてくれただなんて。神様は見ているって言うのは本物なんだって。でも流石に照れくさい。だからまた女神の話をスルーする。


「呼ばれた理由もわかったし早く異世界に行きたいな、おい早くしろよぉ」

「女神に対してなんて態度なんですかぁ、はあ、わかりました。では早速、あなたを異世界に転移しましょう。」


そういうと俺のいる地面から魔法陣が浮き出し、輝き始める。そして俺の周りで風が荒ぶり体が浮きそうになる。


「ほんとにもう一回夢を追えるんだな。異世界にいって必ずガイドブックを作るぞー!」

「あ、忘れてました。異世界転移の特典としてひとつスキルをプレゼントするですけどなにがいいですか?」

「なんで今思い出すんだよッ!!やっぱこいつアホだろッ!」


俺の周りの魔法陣が赤く点滅しだし今にも転移が始まりそうだ。


「酷いですよ!私女神なのに」


また女神が泣き出しそうになる。こいつメンタル弱いなとか思ったがそう考えている暇はない。異世界で使えそうなスキルか。どういうスキルまでが良いのかも聞く暇がなかったからいきなりパッとはでてこない。そうしている間にも転移は始まりそうだ。


「巡さんッ!!もう持ちませんッ!!転移が開始しちゃいます!!」

「わかってる」


俺が異世界にいってやりたいことから逆算すれば欲しいスキルが見つかるんじゃないか。俺は異世界に行ったら、夢を叶えたいんだ。自分で世界中を旅してその場所の観光地を本に書き、自分だけのガイドブックをつくりたいんだ。そこで俺はひとつのスキルが思いついた。


「女神ッ!!スキルが少し抽象的だがいいかッ!!」

「え、ええ、巡さんの考えるスキルへと変化しますのでどんなのでもばっちこいですよッ!!」

「そうか、なら俺が欲しいスキルは[トラベラー]だッ!」

「わかりました!巡さんにスキル[トラベラー]を付与しました!」


女神がそう言い終わらないうちに転移の魔法陣が真っ赤に輝き、俺の周りに吹いていた風が強くなり体が浮き始めた。そして爆発したかのような光が俺を包み俺の意識は途切れた。意識が途切れる直前に「いってらっしゃーい」という気の抜けた声が聞こえた気がした。


「これで奴を殺せるとよいのですが...」


巡がいなくなった後、女神は呟いた。


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