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追憶

 さて、ここまで冷静に考えられることも驚きだけど、情報を整理しよう。

 

 前世の名前は佐藤優有。必要最低限外出しない引きこもりがちな高校2年生だ。私にはとある特技がある。それは、選択問題、選択するものは絶対に外さないということだ。まあだから親友のハナに乙女ゲームをやらされたんだけどね。選択式だから。


 続いて、今世だ。今世の名前はメルティア・フォン・ライトバード公爵令嬢。現在は6歳だ。公爵令嬢ということもあって贅沢な生活はできるし、使用人たちは優しいし、勉強もそこそこできて楽しいからいいんだけど、すこし、いや大分両親に嫌われているようなのだ。孤児院を見に行くこともちょくちょくあるから子供が嫌いと言う訳ではないのだろうが、なぜか嫌われているのだ。ついでに他の貴族たちはもちろん、王家にもあったことがないため深窓の令嬢とか言われているとかいないとか。


 そんな私は前世やっていた乙女ゲーム【スピナイ】の悪役令嬢だ。「なんで私が!」とかいろいろ突っ込みたいけど、とりあえず今は置いておこう。


 ―――【Spirit Night~聖なる夜にこの命をささげよう~】通称【スピナイ】とは―――

 乙女ゲームの舞台・【ライティア精霊王国】は世界に1人だけ生まれるという【精霊たちの巫女】の張る結界によって人の【負】の感情で穢れた獣・【魔獣】から身を守っていた。

 そして先代の巫女がなくなって15年がたち、成人の儀でヒロインのレリータ・レアが【精霊達の巫女】だということが発覚する。そしてヒロインは【レーヴェルタ精霊魔法学園】に入学することになるのだ。

 

 ―――まあそれから恋愛したり、バトったり、覚醒したり、バトったり、イジメられたりするのだ。めんどくさいので割愛するが。


 

 そして私はそんなヒロインをイジメる悪役令嬢だ。しかも最近の悪役令嬢モノの小説であるような正当な理由じゃなくてちゃんと(?)理不尽な理由をつけてイジメるほうだ。

 因みにドレスを破り、母の形見をみんなの目の前で壊したり、水をかけられたり、さらには暗殺者まで雇ったりetc…。


 だが、今となると少しだけ仕方がないかなと思ってしまう。幼少期から両親の愛情というものを知らず、愛に飢えたメルティアが初めて恋をした王太子との婚約を7歳のお披露目パーティーで取り付けたのに横取りされていったのだから。とはいえ誰かを傷つけていいという訳ではないが。


 

 

 さて、これからどうしよう……。

 幸いというか、私は悪役令嬢モノの小説は大好きだったのでこういう場合の対処法は何となくわかる。

 

 ~~対処法1~~

 0、両親と話す。

 1、攻略対象及び、乙女ゲームに関係する人と距離を取る。

 2、攻略対象と婚約を結ばない。

 3、間違っても攻略対象に恋をしない。


 ~~対処法2~~

 0、両親と話す。

 1、攻略対象達の家から婚約の打診が来て、断れなかったら下手に断らず受け入れて、完璧な令嬢になり空気となることに徹する。

 2、もしヒロインと攻略対象が恋におちたら義務的なことだけ言ってそのまま放置。周りには何とかごまかす。

 3、婚約破棄が来たら素直に受け入れる。

 4、間違っても攻略対象に恋をしない。


 ~~対処法3~~

 0、両親と話す。

 1、ヒロインが悪いやつでいじめられたと冤罪をかけられそうになったら速やかに婚約破棄し、留学をする。

 2、1ができなかった場合、イジメていないという証拠を集めて言い負かす。




 たぶんこんな感じでいと思うけど……。まあ、ダメだったら臨機応変に対応するだけだし。


 ヒロインがいい子だといいなぁ~~……。

乙女ゲームのメルティアちゃんヤンデレですね……。


・この世界では精霊の力を借りて魔法を使うので全て精霊魔法となっています。

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