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Aラインのロングドレスに薄手のカーディガンをはおる。
ドレスは締め付けの無い楽なドレス。
フルーツとヨーグルトを食べる。
アニーがもっと食べてほしそうだったけどあんまりお腹すいてないし早くお父様のお話を聞きたかったからこれだけ。
足早にお父様の書斎へと繋がる廊下を渡る。
コンコン。アリスティアラは自分の背より大きい扉を両手でギギーっと開けた。
「おお、アリスティアラか。早かったな。」
「はい、お話を早くお聞きしたくて急いで参りました。」
「それじゃあ、そこのソファに座りなさい。」
「はい」
お父様自ら紅茶を入れてくださる。茶葉の良い香り。
「まずはアリスティアラが眠っていた時の魔導士の様子について話をしようか。」
「はい、お願いします。」
1番気になるのは魔導士の方たちの様子。
「アリスティアラが眠って1番喜んだのはやっぱり宮廷の魔導士たちだった。
アリスティアラがいなくなったことによって、仕事が増えたからな。」
お父様の話が途切れる。
「1つ疑問があるんだが」
「何でしょうか?」
「魔導士たちの力が前と比べて強くなったような気がするんだ。」
「前というと、?」
「アリスティアラが眠ってしまった後からだ。」
私が眠った後から・・・。
「私と宰相、そして魔力鑑定士のラミーは単に魔導士たちが行っていた魔法訓練の成果が現われたのではないかと考えた。だが急に魔力が上がることはない、魔導士たちの能力ならなおさらだ。」
確かに。
「それに魔力が上がった時期も気になる。」
「私が眠った後・・・」
「そうだ、しかもいまだにアリスティアラの魔力は戻っていない。」
私の魔力が戻っていないことが問題・・・
「ラミーは、魔導士たちがアリスティアラの魔力を吸い取ったのではないかと疑っている。」
魔力を吸い取る・・・?
そうか、魔力を吸い取ってしまえば私の目が覚めても自分たちの地位が危うくなることはないのか。
「魔導士たちにそんなに高度な事が出来るのかは疑問点ではあるがな。」
「出来ないこともありません。」
国王は珍しくはっきりと父に意見を言うアリスティアラの姿に驚いた表情を見せた。
「それはできる、ということか?」
「はい。あくまでも推測に過ぎませんが私の魔力を吸い取ることは可能です。もちろん魔導士たちだけでは無く、他に誰か強力な魔力を持っている人と手を組んでいるのだと思います。」
「他に、か。アリス、心当たりはあるか?」
「いいえ。全くありません。」
「そうか、分かった。」
礼をして部屋を出ようとするアリスティアラを国王が呼び止めた。
「アリスの魔力がこのまま戻らないとなると、我が国にとってかなりの損失が見込まれる。
今アリスの体内にどのくらいの魔力が残っているのかを調べようと思うのだが、アリスはどう思う?」
国王は日頃からアリスティアラの意見を尊重している。
自分の私利私欲のために人を動かすことなどはしない素晴らしい王だ。
「私もそれが良いと思います。調べるのはどなたが?」
「ラミーだ。王宮の事情にも詳しいし何より腕の良い魔力鑑定士だからな。」
「ラミーさんなら私も安心できます。鑑定の腕も確かですし。」
「そうか、分かった。できるだけ早い方が良いと思うのだが、明日はどうだ?」
「大丈夫です。明日ラミーさんの魔法室に行きますね。」
「ああ、そうしてくれ。」
はい、と頷いてアリスティアラは国王の執務室を出た。
お父様は気づいていないのかしら。私を追放するために魔導士たちと手を結んだ人を。
ある程度予想はついている。まだ確かな証拠はないけど。
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