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お父様は諦めたようにため息をついた。
「ディサップ、何の目的でアリスにそんなことをしたんだ。アリスはお前のかわいい妹だろう?」
「はい、アリスはかわいい妹ですよ。10年前まではね」
「お兄様・・・」
アリスティアラの声には答えず、右手をすっと横に動かす。
その瞬間、2人とも床に打ち付けられた。
「・・・っ!!」
「急に来てなんのマネだ!僕のことなんか放っておいてくれよ!」
叫ぶディサップ。
ディサップは罪を犯したのだから、放っておけるはずもない。
「お兄様!なぜこの部屋で魔法が使えるのですか!?」
「なぜ・・・か。アリスティアラ、君よりも魔力が多いからだよ。アリスが張った結界は確かに頑丈だった。だがそれも3日もあれば攻略することができた。それが魔力過多症の力なんだ。
ランドールで最も魔力が多い、僕のことを侮るな」
そんな・・・。私が1か月かけて張った結界がたった3日で攻略されてしまうなんて。
「父上、アリス。ついでにあなたたちに異世界に飛ばした動機を教えてあげましょう」
ディサップはそう話すとアリスティアラの方を向いた。
「アリスティアラ、お前はいつもいつも俺の邪魔をする!」
アリスティアラに指をさしてそう言った。
「俺は昔からお前が憎かった。俺はこんな辛気臭いところに閉じ込められて、じっとしているというのに!何が『お兄様』だ!
お前だってみんなと同じように心の中で俺のことを嘲笑っているんだろう!?」
そう言うとはあはあと肩で息をする。
「どれだけきつい、つらい、助けて、などと言ったところでその声は誰にも届くことは無いんだ」
ディサップは苦しみを絞り出すように言った。
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