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今回の話は割と短めです。
調査隊は予想以上の働きをした。
ディサップの魔力を恐れたのか、王の怒りを恐れたのか、はたまたアリスティアラがまたいなくなり国政が乱れることを恐れたのか・・・
それは定かではないが、どちらにせよ結果は命を受けた次の日にもたらされた。
王が家族団らんの朝ごはんを取り執務室に入ってすぐのことであった。
「何だこの早い時間に」
「申し訳ありません。ですが、シューマン家から驚くものが見つかりましたので、一刻も早くご報告をと思いまして」
「何が見つかったのだ」
大きく深呼吸する隊長。
「ディサップ様とトマス様とのやり取りの手紙が見つかりまして、
そこにはアリスティアラ様を異世界に飛ばす計画が書かれていたのでございます!」
「何だと!?それはまことか!」
王の隣にいた宰相が声を上げる。
「はい。また、封筒の中に魔法の受け渡しができる魔法陣が書かれたものも入っておりました。
その魔法陣とアリスティアラ様の魂を飛ばす魔法陣が魔導士の部屋にありましたので、間違いないと思います。」
予想もしなかった報告に絶句する王。
「しかし、ディサップと魔導士たちは計画を知っていたとしてもトマスが勝手に実行したとなればあやつらに言い逃れの理由を与えることになるぞ」
「魔導士たちは計画を実行したことを認めました。証拠を握られているのでもう隠し通せないとでも思ったのでしょう」
「そうか・・・」
肩肘を机につき思案する王。
「あとは我が愚息が罪を認めるだけだということだな」
「はい。今からディサップ様の病室に伺おうと思い、入室の許可を頂ければと思いまして・・・」
「それには及ばん」
「ですが、物証も証言も取れているのですよ!このままディサップ様を野放しにされるのですか!?」
宰相が声を荒げる。
「誰があやつを野放しにすると言った。ディサップの病室へは私が参る」
「陛下自らでございますか・・・?」
「魔力を持たぬものがディサップに近づけばまともに相手などできないであろう。
私はディサップやアリスティアラほどではないが魔力を持っておる」
「しかし御身にもしものことがあったら・・・」
「私はこの国の王である以前にディサップの父親だ。心配には及ばん」
しかし・・・となお食い下がろうとする宰相に国王は言った。
「私一人では皆の者が許してはくれぬだろうから、1人連れていくことにしよう」
「どなたでございますか?」
宰相の言葉には答えず執務室を出る王。
そのまま長い廊下を歩き、一つの部屋に入った。
「アリスティアラ」
「はい、お父様」
「やはり首謀者はディサップのようだ。今から病室に向かおうと思う。ついてくるか?」
「もちろんです。魔力は戻っていませんが、もしもの時はわたくしがお父様をお守りいたします」
最後の言葉は王の後ろでそわそわしている宰相に向けた言葉だろう。
「それではお母様、行ってまいります」
「ええ、」
心配そうに胸の前で手を握りしめているアレクシア。
「お母さま、心配ありませんわ。病気に苦しめられているとしても、お兄様は私のお兄様ですわ」
心配をかけないようにするしゃべり方がどことなく国王に似ているのはやはり血がつながっているからだろう
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