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One month later ・・・
今日はチャーリーさんがドレスを持ってくる日。
どんなドレスになったのかしら。
「ドレスが完成いたしました」
アリスティアラはチャーリーさんが取り出したドレスを見て、自分に着こなせるだろうかと心配する。
自分の部屋でアニーに手伝ってもらいながらドレスを着る。
ついでに、とアニーはアリスティアラを椅子に座らせ素早く化粧を施していく。
「アニー、お化粧なんてしなくていいわ。したところで何も変わらないでしょうし」
「いいえお嬢様、お化粧もドレス合わせと同じようにいろいろと研究しなければなりません。
さあ、アレクシア様に見ていただきましょう」
お母様とチャーリーさんの待つ部屋へと戻ると
「まあ!アリスちゃん本当にきれいよ」とお母さまが声をあげた。
全身鏡を見ると、そこには別人のような「私」がいた。
「アリスティアラ様?お気に召しませんでしたか?それでしたら作り直しますが」
鏡を見つめたまま何も言わないアリスティアラの反応を心配してチャーリーが話しかける。
「いえとても気に入りましたわ。ただこんなに素敵なものだとは思わなくて」
ほっ、と安堵の息をはくチャーリー。
「よくお似合いです。当日はドレスに合わせたジュエリーと靴も準備いたします」
「ありがとう。楽しみにしておくわ」
ー
ついにパーティー当日。
城全体も賑やかになっている。お母様とアニーもはりきっている。
私は、というと少し緊張している。
元々パーティーはあまり好きではないから、今までは仕事を理由に欠席していたけど今日はそうはいかない。
朝起こされるとあれよあれよという間にドレスに着替えさせられお化粧もさせられ気づいた
パーティーでは婚約者にエスコートしてもらう必要があるから家でトマスを待っているんだけど開始まであと半刻になっても到着しない。
あの人は何をしているのかしら。
遅刻して目立つなんて絶対いやなんだけど。
今日のパーティーはアリスティアラが主役なので遅れようが遅れまいが目立つのだが・・・
アリスティアラがイライラし始めた時、シューマン侯爵家、つまりトマスの家の侍従がアリスティアラの家を訪れた。
「アリスティアラ様、当家長男トマスより言伝を預かってまいりました」
「言伝?トマスはなんて?」
「本日のパーティーには体調不良のため参加できない、すまないということです」
頭を下げる侍従。
「参加できない?パーティーには婚約者と行く決まりになっているのよ」
「存じております。しかしながらあのご様子ではかえってアリスティアラ様のご迷惑になるかと。申し訳ありません」
はあ、アリスティアラは大きくため息をつく。
「分かったわ」
侍従を帰らせたところにアトラス王がやってきた。
「先ほどの侍従はシューマン侯爵家の者だろう?なんの用件だ?」
アリスティアラは侍従の言葉をそのままアトラスに伝える。
「トマスも困ったものだな。アリスティアラどうする、私たちと一緒に入場するか?」
「でも今から急に私の入場する場所を変えてしまうと多くの方々に迷惑が掛かりますよね?」
「それはそうだが」
「それでしたら1人で参りますわ。ホールに入ってしまえば婚約者の有無は気になりませんし」
アリスティアラは素早く準備をしてパーティーの会場となるホールへと向かった。
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