鳴 り 響 く 音
人間【ひと】の一生とは あ・・・っけない ひとは 現実に
あっけないもので
どうし・・・て ? このひと が 急に ? ?? と 云う事は
ある瞬間には あるものである。
そういう時は 知らずのうちに 死神という 者が 憑いており
もしかした・・・ら 偶然 視えている者には
観えているのかもしれな い。
目の前を 中年の 男性が 通過しようとしてい る。
その男性と すれ違いかけて 一瞬 、目を 疑 う 事となった。
男性は 背中に なぜ か
骸骨を 背負って ゆっくりと 歩いているの だ。
殺人 か 、 何かの 悪い事を して だれかの 亡骸を
背負っているのだろう か ?
それと・・・も 背負っている骸骨 は ただのレプリカ ・・・か
、普通 もし
だれかを 殺したのなら こんな 目立つ ような 行動は しないか ら
劇 か なにかで 使う 物を 運んでいる
だけなのかも しれない・・・な 。
世の中には 変った人も いるものだ ね 。
奇妙に 思いながら も 中年の男性とは 反対側の 方向 を 歩く。
次の瞬間 、 いきなり ものすごい 音がして うしろを ふりかえってみると
骸骨を 背中に 背負っていた 、中年の 男性は
血を 流して たおれてい た。
どうやら 車に 跳ねられたらしい。
廻りでは 次々に 野次馬 達が 数を 増やしながら 広がって いく 。
する、と さっきまで 背負わ れ 、いままでは
ピクり とも 、うごきもしなかった はずの、 骸骨が 急に
『 タガ タ タ 』 と 全体的に 音を 鳴らして
小刻みに ゆれ はじめ 、
まるで 軽く 踊っているかのよう に して そのあとは
何事も なかったように どこかへ 去っていっ た。
「ぇ ・・・ ? 」
それにして・・・も
廻りの人間は 骸骨を 観て 驚きはしないの か ?
しばらくして 救急 車の 駆け付けも 虚しく 男性は 亡くなっ た。
夢でも 観ていた かのような 気味の悪い 体験を してから
家路に 着く 途中 で 今度は 若い女性 を みかけ た。
不思議なことに その女性 も 骸骨を 背中に
背負っているでは ない か。
数分・・・後
女性が 片方の手で 胸を 抑え 、 そのまま 意識を 失って 倒れ た。
「 き・・・救急 車 」っ
反射的に 浮かんで 携帯電話を 取り出す。
『 ガタ タ タ タ 』ッ
小刻みに 骸骨は 震え 、喜んでいるかのように 踊り出す。
踊り終えた 後は また 先ほどと 同じように して 去っていく。
救急車は 無事に 到着した が 病院に 着いた時
残念なことに 若い女性は 亡くなってい た。
今日は よほど 疲れているの・・・か
ヘンなもの を 視てしま; う 。
その日を 境 からなの・・・か
死期の近い 人間 に こちらから 求めていなくても
自然と 出あうように なり
その人 達の 背中には いつも 骸骨が いた。
骸骨を 背負っている者に 一度 、背中の事を 訊ねては みた が
ヘンな 顔を されて 終わった。
背中に 乗られている 、当人には 不幸な事だが 、分らないよう だ。
今日は 骸骨を 背負った 、子供と 遭い
そうして 川で 子供は 溺 死 した。
骸骨は 死期の近い 者 達の 背中に 張り付き
その度に 音を 鳴らしながら 踊り 、 終わった後は 去っていっ た 。
こ、こ 毎日 嫌でも 観せられてきた 、光景だった・・・が
珍しく 今は だれも 骸骨を せおっていな い。
どこ・・・か 解放されたような 感情【きもち】 に なっていると
何者か が 自分の 背後に !? ;いる っ” 。
恐る、恐る ふりかえると そこには 骸骨が 自分 を めがけて
付いてくるでは ない・・・か
? 骸骨が 追ってきてるという事・・・は 。。 。
考えたくは ないが 次は 自分の番・・・? と か
・・・さか ね 、ま さ か
幸いにも 、意外に 足は 遅いらし い 。
骸骨を おんぶ すると 死んでしまうの・・・で
身を隠すことにし た。
『 タ ・・・・ガタガ タ 』
骸骨が 音を 鳴らし 、きょろきょろと している。
幼い時期に やっていた 、かくれんぼを していて
みつけようとしているかのよう・・・に 。
『 ガタッ ガ タ タ 』
骸骨は 折れそうな 指で 1 を 作っ・・・た。
数を かぞえているよう だ 。
2 、
、3
4
、
5
・
・
・
6
7 、
8
9
・
・
・
10
、
、
、
きょろきょろと 再び 探し始め た 。
あ 、、 、遊んでほし・・・い だけなの か ?
ぃやいや 、 それでも みつかるわけにはいかな い。
憑りつかれたら 今度は 自分が 死んでしま・・・ う 。
『 タタ ガ ガ タ タ 』
そんな 事を 思っている、と 骸骨が 自分の
隠れている場所に ゆっくりと ちかづいてき た。
『 ク ド ドク ッ ドクドク 』
脈打つ 心臓の音のせいで 骸骨に
いまにも 、 みつかりそうで きがきではな い。
心臓の音は さらに 大きく はやくなってい く
隙を みて にげだし このまま 家に かえりたいのだ・・・・が 。
『 !!! 君 っ 』
いきなり こえを かけられ た 。
『 こんなところで 何?を !! ! しているん だ 』っ
声の主は 巡回 している警察 だ。
どうして ?? ? こんな 場所に 警察・・・が ?
『 ガタ タ ガ タ 』ッ
警察に 声を かけられ て 答えている 間に
骸骨に みつかってしま;った。
「 げ 」 っ” 。
『 ここは あぶない 』っ
警察の話によれば 、 近くには 脱 獄 してきた 者が 近くで
身を 潜めているらし い。
『 で ? なにを しているのかと
!! ! 訊いているん だ 』
骸骨 が めのまえ で 音を 鳴らす。
「 が 、がいこつ !! !が 」 っ
『 骸 骨 ? ?? 』 っ
( 他の人には みえないん だ )
っ”。
骸骨が 嬉しそうに 背中に 乗・・・る 。。 。
話せないが たぶん 「 !!! みー つけた 」つ とでも
言いたいのだろ・・・う 。
その時・・・だ 。
どこからともなく 発 砲 の音が きこえてきたの・・・は 。
弾は あ・・・っという 間の速さで 自分の 頭に 直 撃 だった。
背中の 骸骨は 踊る。
タ
ガ
タ
タ
っ”
。
吹き飛んでいった 、脳 と 大量の血液は どこかへ 飛び散り
最期には め だけが 見開いて いた。
21 歳という 若さの生涯 であ る。
ガタ ッ
骸骨は いつものように 背中 から 飛び降り
次に おぶってくれる者を 求めて どこかへと 行く 。
完