リアルとファンタジー
この文字〜、手書きで書けるなら〜、震える字体で〜、なおかつ〜、薄墨で書きたい。
そんな感じでね、最近覇気のない幽霊っぽいキャラでやらせていただいている私です。
なんか、影とか幸とか全部薄い感じの今日この頃。
でもね、これって《小説家になろう》ににいるときだけなんですよね。
だって考えてもみてくださいよ。
私はお掃除の人なんですが、職場で「ふう……」とかため息つきつつ掃除機をかけ、「はぁ……」なんて言いながらモップもかけ、「ああ……」などと悩ましげな声を発しつつトイレ掃除なんてしてるお掃除の人がいたら嫌じゃないですか?
少なくとも私ならギョッとします。
だから職場では「うえ〜ん、文章が書けないよ〜! みんな上手でいいな〜! 私は下手くそだもん……しくしく」などとはおくびにも出さず、せっせと働き、昼休みには休憩室のテレビでヒルナンデスなど観つつ、時には若いお嬢さんの恋愛相談など受けたり、年上のお姉さまの下ネタに笑ったりしながら、普通にもりもりとお弁当を食べて、差し入れのおやつまで食べてる私なのです。
ふう、ここまで句点を打たずに書いたの初めて。
だって……なろうでいくら自己嫌悪するようなことや辛いことがあったって、ここってある意味異世界だし、ファンタジーの世界じゃないですか? え? 違います? ログインしなければ繋がれない異世界だと思ってる私って変でしょうか?
だから、辛ければいつだって逃げられる……そんな風に考えてる私は薄情なのでしょうか?
リアル世界の皆さんには、私が《ごろり》などというふざけた偽名を使って創作したなぞの産物を、この異世界へ密輸してる人間だということは全くバレておらず、おそらくそんなこと想像すらされていない。
ただのぐーたら母さんで、お喋りで人懐っこい性格のパートさんで、連絡もよこさない勝手気ままな友人だと思われてるはず……
こんなふざけたこと言ってますが、ある意味「なろう」ってファンタジー世界どころか、リアル世界よりもリアルで、熱い世界だとも感じているのですよ。
だからこそ、こんなに真剣に向き合ってしまう。
エッセイにしろ、小説にしろ、リアル世界では隠しているような本音や主張、妄想などをさらけ出しているわけですからね、そりゃ書く方、読む方とも、真剣で、本音のやり取りになるのが当たり前だと思います。
私がこんなに心痛め、真剣に取組んでいる世界、そして、皆さんの熱量も凄まじい世界、なのに、このまま一生ログインせず、忘れてしまえば、無かったことにすらできそうな世界。
そのことが、もの凄く奇妙で不思議に思えて、やはりここは、古い革張りの本や、寝室のクローゼットを開くと繋がる、ファンタジー世界みたいだなあと思えるのです。
実際ここには夢と冒険の物語がいっぱい詰まってますしね(*^^*)