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祈り
空は、悲しいほど透明な青。
白い梅の花びらを、風が天へとさらってゆく。
綺麗……。だけど胸が痛い。
突然の嵐に奪われる、幾多の命の花びらをおもう。
理不尽な仕打ちに怯え、泣いている人がいる。
理不尽な仕打ちを強要され、泣いている人がいる。
私は無力だ。同じ空の下、ただ、祈ることしかできない。
だけど、祈らずにはいられない。
今この瞬間も、この星のそこかしこで捧げられる平和への祈り。
その小さな祈りが、強く大きな波動となって、どうか、どうか、天に届きますように。