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白いうさぎリル

ブックマーク嬉しいです(*^^*)有難うございます。

何故か伝わってくる気持ち。

 そしてそれは、私に名前を求めていた。

 

 「……じゃあ、リルってどう?」 

 

 すると、リルはキュッと鳴き膝の上に乗った。

 

 さっきまでの恐怖心は消え、安心する。

 

 なぜか、抱きしめるとこれまでの心労が癒やされ、安心感が満たされるのだ。

 何でだろう……。

 

 

 空間から実を取り出しいつものように食べようとすると、リルが鳴く。

 

 「え…、ほしいの?」

 キュッと鳴き前足を私の足に乗せる。

 可愛い…

 

 「あげていいのかな…少しならいいかな…」

 少し実をちぎりリルにあげる。

 すると嬉しそうに食べ始めた。キュッキュッと鳴きながら食べる姿に癒やされる。

 可愛い…


 そして、そのまま眠りについた。

 

 

――

――――

 

 

 【そしてその頃…】

 

 道の真ん中で馬車が止まっていた。

 

 「まだ見つからないの!? あのうさぎは特別なんだよッ!」

 

 質のいい服を着た男が使用人に叫んでいた。

 

 「申し訳ありません!」

 

 使用人は何度も謝り頭を下げる。

 

 

 「さっさと探せ!」

 

 謝ってばかりの使用人に苛立ちを表す男はそう言い、使用人を行かせると、馬車に戻り席につくとため息をはく。

 

 「ふぅ…」

 

 「おい、ネット…いつになったらこの馬車は動くんだ?」

 

 馬車にはもう一人質のいい身なりの男が座っていた。

 

 

 「仕方ないだろ、ライネス。せっかく見つけた珍しい色の契約獣を逃してしまったんだ……妹にプレゼントしようと思ってたのに!」

 ネットと呼ばれた男は嘆きながら叫ぶ。

こんな事になったのは使用人の不注意のせいだ。馬車の荷台にのせていた荷物の紐をしっかりと結んでいなかった使用人、それに気付かずここまで馬車を走らせ荷物を落としてしまったのだ。

 それに驚いたうさぎはカゴから飛び出し森の中へ逃げてしまった。

 

 

 「はぁ…俺は直ぐにでも家に帰りたいんだがな…」

 ネットはジッとライネスを見つめる。ライネスはため息をはいた。

 

 

  

 「このままじゃ、日が暮れる。俺が探す」

 

 「ライネス! 有難う! 親愛なる友よ!!」

 

 「やめろ、気持ちが悪い…」

 ライネスは眉間にシワを寄せる。

 

 「おい、そんな顔をしたらせっかくの美少年が台無しだぞ…」

 ネットはそう指摘するが、ライネスは心底嫌そうな顔をする。

 

 「俺はもう、19だ」

 

 「はいはい、分かったよ。19歳の天才魔術師ライネスさん、魔獣を見つけてくださいな」

 

 「チッ」

 

 

 

 ライネスは、馬車を出るとあたりを見渡す。そして… 

 

 『聖なる力よ…我の捜し物を見つけたまへ……』

 

 すると、辺りの木々がザァァァッと揺れ始める。

 

 「そっちか…」

 そして、森の中へ足を踏み入れた。


この世界でも20歳から成人として扱われます。

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