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②
夜空の下、私の隣にうつぶせになっている彼女がいた。
もう息も絶え絶えで、苦しそうにしている。
今にも息をするのを止めてしまいそうだった。
私はそっと柔らかい彼女の髪に触れた。
私は彼女。
彼女の息からふっと生まれた泡沫の上に漂う存在。
声も出なければ、手もない、誰にも気づかれない…はずだった。
こうして触れられるのはきっと彼女が望んだからだ。
かわいい、かわいい、私の双子。
私に生を与えて下さり、感謝します。
この世界の最後に私は目を閉じ、涙した。
読んでくださりありがとうございます。