伝説の始まり
暖かいと感じた。水中の中にいるのだろうか、目が開かないのでよく分からないが、手足も自由に動かない。
どうゆうことだろう?
思ったその時、水位が下がり、身体中が締め付けられた。
いって~!
痛い、痛い、頭がわれる~!
細い穴を後ろから押され、頭から無理やり出されるように穴を進んで行く。
早く終わってくれ~、死んじまう~。
その時、広い空間に出て何かに受け止められた。
はて?
どうしたのか?
「奥様!男の子ですよ!」
「マリー、本当に?男の子?」
「ええ!男の子ですよ・・・、ちょっとお待ちになって下さい」
「えい!」
うげ!背中をたたかれた。
痛いじゃないか!そう言った、はずの僕の言葉は、
「おぎゃ~、おぎゃ~」
であった。あれ何で赤ん坊?
~赤ん坊編~
どうも、皆さん僕は今ベビーベットの上に寝かされ柵のそとから覗き込んでいるものすごい美人な二人の女性を見ています。
「ウェイン、可愛い私のウェイン」
おっと、自己紹介がまだでしたね。そう、僕の名前はウェインと言うらしいです。
「ふふふ、ウェインたらもう言葉が分かるのかしら?じっと私の事を見てるわ!」
ふっふっふっ、ええ分かっていますとも。
「ええ、本当にそうですね。将来はきっと旦那様のようにおもてになりますでしょう」
いやいやいや、この僕が女性にもてる?あり得ないですね!根暗でコミュ障の僕が、無理ですね。
この二人女性は、僕の母親と僕付きのメイドさんらしいです。
母さんは腰まであるプラチナブロンドに、おっとりした感じの目尻が下がったブルーの目、鼻筋がすっと通った鼻に小ぶりの唇、リンゴのような小顔でグラビアモデルも裸足で逃げ出すナイスバディ(Fカップと推測)と、恐ろしいほどに美人のエルフィーナ・ファン・ルービット18歳だそうです。
こんな美人が妻なんて羨ましすぎだろー!旦那ぶっ殺しちゃる!
あっ、俺の親父か。
そして、もう一人黒髪のショートヘアーに少し金色のキリッとした目に銀縁のメガネをかけ、同じく固く結ばれた唇に、母さん同様小顔であり、少し起伏のある胸元に括れた腰、スラッとした足とモデル体型であり、髪と同色で頭部にピンっと立っているネコミミと腰周りに揺れる猫シッポが特徴のメイド、マリーさん20歳です。
キター!!
ネコミミシッポのメイドさんだー!!
それに服の上からでは分からないが、実は母さんにも負けず劣らずの巨乳さんでなんですよー!
この前マリーさんが部屋の掃除している時に、ブチッて音がきこえて、はて?と思いマリーさんを見たらさあ大変、なんと胸部装甲が2倍・・・いや、3倍程度になりメイド服が破れんばかりに膨張していたんだからビックリ!
「あ~、またですか、もう少ししっかり巻かない駄目ですか。ウェイン様しかおられませんし、ここで巻き直しますか。」
とか言って、服を脱ぐとサラシを巻いていらっしゃいました!(おそらくEはあるだろう)勿論僕はすぐに目反らしましたよ、僕は紳士ですからね!脳内フィルムにしっかりと焼き付けて後で堪能します。
「でも、これ以上絞めたら痛くなってしまいますし、何か良いものはないのですかね」
ダメ~、母性の象徴たる胸をそんなにしては!その時、僕は絶対にブラを作ってマリーさんに贈ると決めた。
と言うのは余談です。
等と思っていたら、お隣から大音量が聞こえてきました。
「おぎゃ~!おぎゃ~!おぎゃ~!」
「あらあら、クリスはお腹が空いたのかしら?」
「今、お乳をあげますからね~」
エルフィーナ母さんが豊満な胸からお乳をあげようとしている赤ん坊は何を隠そう僕の妹クリティーナことクリスちゃんです!
エルフィーナ母さんと同じプラチナブロンドの髪に、ブルーに少しグリーンが入った目、雪のように白くて可愛い自慢の妹ですね!
そうです、実は僕たち双子だったんですよ。いや~、僕もあの後すぐ寝ちゃってですね、目を覚ましたら横に可愛い赤ちゃんがいたんでビックリしたんですよ~。
「クリスおいしいでちゅか~、いっぱい飲んで大きくなるのよ~」
美しい。マジで綺麗だわこの親子。
「あら、ウェインたらそんなにじっと見て~、大丈夫よ~、貴方にもちゃんとあげますからね~」
マ・ジ・デ・ス・カ!
このまま、羞恥プレイ突入ですか!等と思っていると、階段をドタドタ上がって来る音がした後、バン!と音をたて扉を開けて一人青年が入ってきた。
「エル!ありがとう!本当にありがとう!愛してる!」
勢いよく入ってきてエルフィーナ母さんを抱き締めているこの青年が、僕の父親であるらしい。
「ちょっ、ちょっと、ケイン、待って」
「愛してる!僕の、僕達の、子供を生んでくれてありがとう!」
「わ、分かったから~!私も愛してる。今、クリスにお乳あげてるから少しまってて~」
「あ、ああ、ごめん。もう、嬉しくてついはしゃいでしまったよ」
「ふふふ、そそっかしいんだから」
「ああ、この子が僕達の子供なんだね!君にて綺麗な子だ」
「ええ、私と同じ髪の色の女の子よ~」
「お産の時近くにいれなくてゴメン。産まれたって、聴いて王都から馬車を飛ばして来たんだけど3日もかかってしまったよ」
「しょうがないわよ、仕事なんだもの。でも、赤ちゃんはもう1人いるのよ~」
「ああ、まさか僕も、双子だとは思っていなかったよ」
「はい、旦那様に似ていらっしゃるウェイン様ですよ」
そう言ってベビーベットからマリーさんに抱えられていた僕を受け取った青年はおっかなビックリ僕を抱き抱えた。
「うわ~、落として壊して仕舞いそうで怖いよ」
「貴方と同じ黒髪で、私と同じブルーの瞳の男の子よ」
「ああ、ウェイン僕達の子供として生まれてきてくれてありがとう」
そう言って優しそうに微笑んだ、黒髪にグリーンの目の、ほっそりとした優男が僕の父である、ケイン・ファン・ルービット24歳、ルービット家5代目当主である。
まあ、これが今の僕の家族達みたいです。
皆さんお気づきかも知れませんが、こんなこと子供が生まれてすぐ分かるはけないだろうって思いますよね。
まっ、そうです。皆さんが思っているとおり僕、前世の記憶を持って転生した転生者みたいです。
前世での名前は、結城 颯汰24歳、大学卒業間近の学生でして、卒業旅行に彼女といっしょに行こうと待ち合わせ場所に向かっていたんですけどね、横断歩道を渡っていた子供に赤信号でトラックが突っ込んで来るじゃないですか。そしたら、体勝手に動いてまして、女の子の背中押したところで記憶無くなって冒頭部分にって感じですね。
いや、本当これからどうなるんですかね?