表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/29

自宅療養③ 二月始め 脳神経内科にて

 ということで、見事にネット検索自爆により更にメンタルをやられた私は、次の受診日までピクりともせずにいた。


 ほぼベッドから動かず、食事も摂らず、ひたすら目を瞑りながら「どうせ難病なんだ。殺すなら殺せー」とずっと横になっていた。

   (メンタルヨワヨワ)


 

 そして、やっと受診日となる。

 片目でなんとか病院までたどり着き、初診となる脳神経内科にかかった。


 初対面となる先生に、とりあえず目の方の症状はあまり変わらないこと。それ以上に、口周りが途中から動かなくなってご飯がうまく食べられないことを訴えた。


「うーん。じゃあご飯どうしてるの?」

「小分けにして、時間かけてなんとか食べれるだけ食べてます」

「あー、一応食べれてるのね。はいはいー」


 ……流された。

 食べてるけど、まともに食えてねえんだよ。


「まあ、神経麻痺は時間かかるからねえ」

「……あの、口周りの症状はなんなんでしょう?」

「うーん。なんだろねえ……。ちょっと身体動かしてみようか」


 先生に言われるがままに、手や足を動かしたり歩いたりと、いわゆる麻痺症状があるかの確認をする。

 まあ、勿論身体の動きは問題なし。


「まあ、頭のMRIも問題ないしやっぱりそっちじゃなさそうだね。もうちょっと様子みていきましょー」

「……あの、薬は?」

「んー、今プレドニン六錠でしょ? 普通こんな量飲まないから。継続して出すとしても、ビタミン剤くらいかなー」


 おいおい、症状なんも良くなってないのに内服終わりかよと内心思っていた。

 ステロイド内服の副作用の危険性はわかるけど、いきなり全部切る? 普通少しずつ減らすんちゃうんか? と、不信感を募らせていく。

 

 ただ、正直ネット知識で医者に意見するのはよろしくはない。

 医者それぞれの方針、考え方、経験がある訳で、素人がゴチャゴチャ言い出すのはだいぶウザがられる。


 それでも自分が一番ひっかかっている点は聞かずにはいられなかった。


「あのー、失礼になるかもしれないですけど重症筋無力っていう可能性ないですか? わりと症状あてはまるんですけど……」

「あー、MGね。まあ、眼瞼下垂は確かに出るけど……普通こんな急に出ないよ。ほぼないと思うよ。夕方症状悪くなるとかある?」

「いや、ないですけど……」

「……ネットとかで調べたの? まあ、心配ならそれも含めての血液検査しよか。帰りに採血してってー。それじゃ、また二週間後にね」


 あ、若干イラっとしたな。この先生。

 っていうか、二週間? このまま症状進んだら、俺餓死するんじゃねえの? 

 本当に自宅療養レベルなのかよ、これ……。


「二週間……その間に症状悪くなったら来てもいいですか?」

「心配? MGの陽性検査出るの十日以上かかるからねえ。ひどくなったら来てもらって全然いいけど……それか、他の検査してみる?」


 他の検査……? 

 確かに、全然別の病気だっていう可能性もあるし……色んな可能性潰してった方がいいけど……


「どんな検査なんですか?」

「えっとねー、〇〇に〇〇してー、〇〇するんだけどね。まあ、だいぶ痛いから今の状態だとオススメはしないけど……」

「あ、いいです。やらないです」


 説明受けただけでドン引きするような検査だったので、即答で断った。

 原因がわからないよりも、目の前の痛みの方が普通に嫌だった。


 そのまま、脳神経内科を出て採血を済ました後、前回も受診した脳神経外科の方に受診へ。

 

 しばらく待っていると、またあのやる気のない感じで先生が診察室へと入っていく。

 そして、私の名前が呼ばれた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ