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初期症状③ 一月半ば 眼科再受診

 仕事を終えて家に帰り、ドライアイの目薬を指し、炎症止めの塗り薬を塗って寝床についた。

 

 今日はスマホとかは見るのを控えて、目をしっかり休ませよう。

 明日の仕事も夜勤だし、昼間まで充分に寝れる。しっかりと休息をとれば、明日には多少良くなっているだろう。


 そんな私の願い虚しく、翌日の起床時、私は絶望する。


 ……だめだ、これ。視界がぐちゃぐちゃだ。


 このあたりが、恐らく私の複視症状の最高潮だったのかと思う。

 自分の目の前に広がる視界は全て二重に重なって見え、テレビもコップも、山も雲も、全てが分離していた。

 そんな視界のため、目を開けているとすぐに酔ってしまう。


 ただ、複視にも種類がある。

 片目でモノを見ると二重に見える"単眼複視"と、両目でモノを見ると二重に見える"両眼複視"というものだ。


 前者の場合は、近視や乱視などが原因になることが多いが、後者の場合は脳や神経の異常、病気等の可能性がある。


 そして、私の症状は両眼複視だった。

 更に、右目の瞼が開かない下垂の症状も進行している。


 さすがにこれはおかしいと思いネットで色々とググった私はさすがにビビる。

 100均の眼帯で右目を隠し、片目で職場へと出勤。


 すぐ様、職場の看護師に症状含めて相談した。


「あんた、それすぐ再受診した方がいいよ。ドライアイとかそういう話しでは絶対ないから。とりあえず頭の可能性が一番怖いから、検査できる大きな病院の紹介状書いてもらいな」


 流石に危機感を感じた私は、様子見などせずに二週間待たずに再受診を決める。


 片目で夜勤をなんとかこなし、次の休日同じ眼科を受診した。


「あー、下垂酷くなってるね。ちょっと、顔は動かさないでこのペンライトだけ目で追ってくれる?」


 医者が上下、左右にペンライトを動かしそれを目で追う。

 そこで下の視界はあまり問題なく見えるものの、上に行くにつれて複視が酷くなることに気づく。


「右目、上転障害起きてるね。目の動きと瞼って繋がってるから、目が上に動かないと瞼も開かないんだよ。原因はわからないけど、頭の異常が一番怖いから、大きな病院行って検査しようか」


 いくつか病院を提示してもらったが、すぐにでも検査したかった為に一番近くの病院に決める。

 先生も、今日中に検査できるようすぐに紹介状を書き病院の方へと連絡を入れてくれた。


 脳出血……? 脳梗塞……? 動脈瘤……?


 ある程度、ネットで色々と調べてしまっていた分不安がどんどんと募る。


 めちゃくちゃにビビりながら、私は紹介状片手に総合病院へと向かった。

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